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「男性の性教育は機会が奪われてきた」と語る際にもやはり欠けている視点

午前中のセッションに参加された村瀬幸浩さんは「男子の性教育」の必要性を訴える活動をしてこられた方。そういった話を直接聴いたのは初めてで驚くことが多くありました。なんでも、性に関しての悩み相談に電話をかけてくるのは「1:9」で、圧倒的に「男」が多いそうなんです。
★村瀬さんの著書として本人が言及されていた本『男性解体新書―柔らかな共生と性教育の革新のために』
「男は性についてまともに学習するチャンスがなかった」
「男性の性教育は卑猥、猥褻、過激と批判される」
「ヘテロセクシュアル男性が『幸せ』かというと、全然そうではない」
「学ぶことで男子の性は変わる」
「『加害の性、攻撃の性』に立たされている男が変わらなければ関係は破綻するばかり」などの発言が特に印象に残りました。
また、高校生「男子」の射精に関する意識調査では3割が「ひどいもの」(気持ちいいとは思えない)と回答。2割程度の男性が、自分の性に関して肯定的ではないという結果が出たそうです。つまり、教育の機会がなくAV等からしか「セックス観」や「女性の性に関するイメージ」が得られない男性の性教育のお寒い現状を問題提起されていました。

質疑応答でも発言して伝えたのですが、たとえば同性愛者は「自分の身体が性的指向の対象でもあり得る」ので、異性愛者とは「自分の身体」に対する感覚が違うのではないかと思うのです。そういった視点も入れたうえで「『男』の性教育」について語られないと、それはヘテロ規範内での語りでしかないと思います。
また、射精への忌避感、自分の身体への忌避感はトランスジェンダーやGIDの立場や視点からすると別の語り方が必要になってくると思います。「射精をしなくても済むようになったことで、救われたような感覚を持った」というMtFさんの話を思い出し、そう思いました。→FC2 同性愛 Blog Ranking
国際基督教大学ジェンダー研究センターのイベントに出演。『AAA Dialogues -アカデミズム・アクティビズム・アートから語る、CGSのこれまでとこれから』

当ブログを昔からご覧いただいている方にはおなじみですが、国際基督教大学のジェンダー研究センターは、僕に重要な転機をたくさん与えてくださった場所。
2006年の「尾辻かな子講演会~虹色の社会をめざして」から始まり、映画『しみじみと歩いてる』や『震災から1年 被災地いわきからのメッセージ』の上映など、本当にたくさんの発表機会も与えてくださってきました。同センターの取り組みと自分の取り組みが、これまでどのようにリンクしてきたのか、その時々で気付いたことや、示唆を受けたことは何だったのか等についてお話させていただく予定です。
★以下、国際基督教大学ジェンダー研究センターのホームページより告知を転載します。
国際基督教大学 ジェンダー研究センター 2014年開設10周年記念 プレイベント
AAA Dialogues
アカデミズム・アクティビズム・アートから語る、CGSのこれまでとこれから
国際基督教大学 ジェンダー研究センターは、2014年4月で開設10周年を迎えます。
本年はその前年祭として、CGSのこれまでの活動を振り返り、これからについてを語るイベントを企画しました。CGSに深く関わってきた多彩な講師によるミニレクチャーや、学部生・卒業生によるプレゼンテーション、全体での討議を行います。学内・学外を問わず、どなたでもご参加頂けるイベントです。ICUでの学びを体感する1日としても、お気軽にお越しください。
日時
2013年10月19日(土) 10:00-17:00
交流会 17:30-19:00
場所
国際基督教大学 ダイアログハウス2F 国際会議室
JR中央線武蔵境駅南口より、小田急バス「国際基督教大学(境93)」行き終点下車(全線ノンステップバス)
参加費
無料・予約不要(交流会 常勤1,000円、非常勤・学生 500円)
言語
日本語
→FC2 同性愛 Blog Ranking

「オバマさんありがとう」と騒ぐだけでは加担していることになる暴力や、取りこぼされてしまうものを知る講座

恥ずかしながら初耳だったのですが、アメリカでは9.11テロの際に「ゲイ・ヒーロー」と語られた同性愛者が居たそうで、ハイジャックされた飛行機でハイジャック犯と戦ったゲイが英雄視されたり、ワールドトレードセンタービルで救出にあたった消防士のゲイが英雄視されたりしたのだそう。
「テロ攻撃を受けた」という例外的な状態において、異性愛主義の徹底が中断され、「愛国的な一部の同性愛者」が英雄視され「国民」として包摂されたそうです。その一方では、野蛮で逸脱した性のスティグマを「ムスリム」に割り当てた上で行われる、「国家による彼らへの暴力」を正当化する流れに乗ることになってしまうと言える。
「多様な性に寛容なナショナリズム」とは、ムスリムとの比較によって「性に寛容で自由な文明社会としてのアメリカ」が想像され強化されること。それはつまり、ムスリム攻撃を正当化する「アリバイ」となり、さらにはアメリカ国内のホモフォビアをも見えなくしてしまうことにもなる。
こうした「ホモナショナリズム批判」が講座の主要テーマです。
イスラエルで起きている「ピンクウオッシュ」(多様な性への寛容のアピールで、その裏で行っている暴力を隠ぺいすること)への批判も含め、アメリカが先頭に立ち「LGBT運動をけん引」する際に、何が見えなくなるのか、何が取りこぼされるのかを検証するとのこと。これは本当に今、必要な視点だと僕は思います。
ただ、アメリカの「ホモナショナリズム」や「ピンクウオッシュ」を語るためには「アメリカのLGBT運動をアメリカの文脈で理解すること」が必要になってくるとのこと。
つまり、普遍化するのではなく、あくまでも「アメリカ個別の歴史なのだ」と認識するのが大事だとのこと。その態度も、すごく必要だと感じました。
日本のセクシュアルマイノリティ関連活動においても、アメリカの活動の「断片」がよく見本のように目指されます。しかしそれは「アメリカ独自のLGBT運動の歴史」であると、一度徹底的に突き放してみないことには「負の側面」への警戒心も持てないし、失敗からも学べないと思うのです。
オバマの就任演説以降、日本のセクシュアルマイノリティ関連活動においても「オバマフィーバー」が一時期吹き荒れましたし、アメリカ大使館やイスラエル大使館からの「日本のコミュニティへの接近」も起きてきています。その流れに「乗る」ことも必要な面がありつつ、でも、何が取りこぼされるのか。
物事には常に「両義性」(あるいは多義性)があるということを意識し、光があると必ず生じる「影」とは何なのか、わかったうえで、見えたうえで自らの意志で個別の案件への意志を決めて行くこと。そういったことがこれからますます必要になってくると思います。その問題意識で参加しようと思います。→FC2 同性愛 Blog Ranking
『東電テレビ会議49時間の記録』(福島映像祭にて/ポレポレ東中野)

会話の端々で「ピー音」が入ったり、不自然に画面が時々暗転したりと、そもそも公開された映像が断片的だったということが再確認できたとともに、それでも伝わってくるのは、状況が悪化するにつれて指令者たちの疲労が募り、ろくに寝ることも出来ない極度に緊迫した状況に置かれた悲惨さだった。
その後の成り行きを全て知ってる現在の視点からすると、不謹慎ながらもユーモラスに感じられる場面もあり、場内では何度も笑い声が起きた。下手な創作喜劇よりも喜劇的。でも、喜劇というのは登場人物が悲劇的状況にあるからこそ喜劇になる。昔演劇をやってた時に演出家が言ってた言葉を思い出した。
福島第一原発の吉田所長が緊迫場面が続く中で「それでは落ち着くために、みなさん深呼吸をしましょう。ハイ、吸って~ぇ、吐いて~ぇ」と号令をかける音声とか、「ジジイで決死隊を作るか」と言った直後に東電本部が「ん?なにで決死隊を作るって?」と聞き返したり。喜劇に思えるくらいにシュール。
また、3月12日の1号機水素爆発の日の夜、福島第一原発の職員たちの被曝線量が限度を超えないように「帰宅させた方がいいのでは」と他から問いかけられたとき、第一原発側は「いや、既に20㎞に避難指示が出てるから帰れる場所が無い」と即答。そうしたふとした会話で場内では笑いが起きた。
映像は前半と後半1時間40分ずつにまとめられており、福島第一、第二、東電本部、柏崎刈羽、オフサイトセンターの5つの指令室の映像をずっと見続けることになるが、誰がしゃべっているか色で明示したり、専門用語の説明が入ったり、時間経過を示す画面で緩急が付けられ、飽きずに見ていられた。
各司令部が疲労で冷静な思考能力も奪われてるのではないかと思う映像の密度が増したところで、開示された映像の上映は終了する。そして気づく。実は、本当の深刻な放射能汚染は、開示された映像の「後」の時間に2号機から放出されたものであるらしいことに。本当に知りたい部分は観れてないことに。
つまり観終わった後からが本番なのだ。開示され、観ることが出来た場面だけでも絶望的な「破局の予感」が漂う場面が続いていたのである。その後は違ったレベルの混乱が生じたのだろう。だから開示されてないのだろう。そういった意味で、観終わった「後の場面」への想像力を強く喚起させられた。
まだ開示されてない場面にこそ、多くの人に避難を強い続け、食品や海洋汚染、地球環境の破壊をもたらした高濃度の放射能汚染をもたらすことになる「瞬間」が記録されている。恐らく正視に耐えないことになってるに違いない。でも、開示されるべきだ。二度と同じ轍を踏まぬよう目撃し、記憶すべきだ。
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尾辻かな子さんWe're OK!121●まさかこんな日が本当に来るとは・・・!尾辻さんは本当に「日本初のレズビアン公言国会議員」としての忙しい議員生活をスタートさせています。

えーっと。公式な感じの紹介はレインボー・アクションブログに任せるとして(笑)、ここは僕の個人ブログなので、くだけて書かせていただきますよ。
このブログを2006年あたりからご覧いただいている方にはわかっていただけるかと思うのですが、なんだかまだ信じられない感覚なんですよね。尾辻さんが参議院議員に本当になり、今、次から次へと国会で質問を行うことができるチャンスに恵まれ、多忙な日々を過ごしているということが。
そして、議員になった尾辻さんに「議員としての日常」をイベントで聞き出しているというのも、本当にこれは現実なのだろうかという感じが拭えないのも事実です。だって、ほんの一か月前には想像できなかったことなのですよ!どんだけ激動の一か月なんだか、という感じですが(笑)。
今回のレインボー・アクションのイベントには、2007年の尾辻さんの選挙の時に毎日のようにお会いして、活動を御一緒した方々も数多く参加してくださり、久しぶりの再会が嬉しかったです。そして、最近から参加している人たちとの交流も生まれる場になり、時間軸が縦に繋がりなおされたような気がしたことが最もうれしかったです。こうした活動が成熟していくには、経験値も年齢も雑多で幅広い人たちが交流し合うことこそ必要だと思いますから。
そして、これでようやく、命をかけて(と言っても過言ではないくらい)尾辻さんの活動の撮影にすべてをささげ、熱中していた6年前の夏の自分のことを本気で受け入れられる気がします。誰が何と言おうと、これは僕の人生にとって「外せないこと」なのです。
【YouTube】尾辻かな子さんと語る、セクシュアリティと政治01●2007年の経験を経て、レズビアンをカミングアウトした国会議員としての日々が始まってみて
『尾辻かな子さんと語る、セクシュアリティと政治2013 ~存在認知の「先」を目指すには~』
<イベント概要>
先日ついに、日本で初めて同性愛者であることを公言している国会議員が誕生しました。
尾辻かな子さん。2005年、大阪府議会議員時代に「東京レズビアン&ゲイパレード(当時の名称)」にてレズビアンであることをカミングアウト。その後、2007年に民主党の公認を受け、参議院の全国比例に立候補。その際の得票をもとに今年の5月末に繰り上げ当選が叶い、さっそく質問に立たれるなど精力的な活動を展開されています。
セクシュアル・マイノリティの「存在認知」に限って言えば、かなり進んできたとも言えそうな昨今。存在を知ってもらった「先」の具体的な社会的課題に関して、多くの人々が個人で呼びかけたり運動体を作ったりして取り組んでいます。直面させられている課題は多種多様ですが、例えば、ひとりひとりが取り組んでいけることもあれば、コミュニティ内での解決を模索する方が適していることもあります。また、国や自治体など、行政が取り組む必要があることなど、その手段や方法、段階もさまざまです。
そこで、それぞれの課題やテーマは今、どのようなレベルで取り組むのが最適と言えるのか?。また、さらに発展させていくには、どのような方法が考えられるのか?具体的な方法を、尾辻かな子さんをゲストに迎えて一緒に考えてみようと思います。
当日、話されて欲しいテーマについてはTwitterやメールで事前に募集します。「セクシュアルマイノリティの日常生活に関わる事柄で、こういうことに取り組みたい」。あるいは「もっとこの事柄が注目され、取り組まれるべきだと思う」などの考えをお持ちの方、ぜひ、この機会に積極的にご参加ください。
レインボー・アクション第12回主催イベント
『尾辻かな子さんと語る、セクシュアリティと政治2013
~存在認知の「先」を目指すには~』
2013年6月18日(火)19時-21時 (開場は20分前より)
■出演:尾辻かな子さん (民主党参議院議員)
■聞き手:島田暁 (レインボー・アクション代表。映像作家)
■司会:藤田裕喜 (レインボー・アクション請願・陳情チームチーフ)
■会場:なかのZERO学習室4
中野駅南口より。線路沿い新宿方面徒歩8分
http://www.nices.jp/access/zero.html
■入場料:500円
…「レインボー・アクション」のファンドレイジングイベントとして開催させていただきます。入場料は会場のレンタル代や、今後の会の活動実費として使用させていただきます。
■予約は不要です。お気軽にお越しください。
■主催・お問い合わせ:レインボー・アクション
rainbowaction.net@gmail.com
■出演
尾辻かな子さん
…民主党参議院議員。2003年大阪府議会議員に当時最年少で当選。2005年に東京レズビアン&ゲイパレードで、現職政治家として初めて同性愛者であることをカミングアウト。著書『カミングアウト~自分らしさを見つける旅』出版。2007年7月に、民主党公認で参議院全国比例から立候補。2008年、絵本『タンタンタンゴはパパふたり』を翻訳。衆議院議員公設第一秘書、ヘルパー二級を取得し、介護の道へ。デイサービス、通所リハビリテーション、特定入居者生活介護施設にて勤務。同時に専門学校の社会福祉士養成課程(通信)で学ぶ。
http://www.otsuji-k.com/
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