フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2008-08
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マスメディアのゲイ描写003●キャンデーレズ「ねぇ、私にもちょうだい」



 12月に、同性愛を描いた映画「LOVE MY LIFE」が公開されるらしいです。そのこと自体は素晴らしいことだし、どんな映画なのか興味津々なのですが・・・映画のPRで10月2日付の「日刊スポーツ」文化・芸能面に、このような記事が掲載されました。インパクトを強くして話題づくりをするためとはいえ、「キャンデーレズ」「ねぇ、私にもちょうだい」ってどうなのさ(笑)。

 もしこれが男同士の半裸のキス写真で、「キャンデーホモ」「ねえ、僕にもちょうだい」だとしたら・・・ビミョーだなぁ〜(笑)。「ホモ」とか「レズ」とかいう呼称に嫌悪感を感じるかどうかは世代やその人の人生経験によって全然違うみたいですけど、僕の場合は「ホモ」「おかま」って言葉には、使われ方にもよりますけど生理的に嫌悪感を持ってしまうことが多いです。きっと「や〜いホモ〜」ってからかわれたり、「おかま〜あ」って言われていじめられている人を、小さい頃から何度となく見て、自分も言われないようにしようと過剰に意識しながら育ったからかもしれない。今でもやっぱり「ホモ」って言葉が何かに書いてあったり直接口に出されたりすると、理由もなく「チクッ」と心に刺さるものがあります。ホント、条件反射のように(笑)。

 レズビアンの人たちにとって「レズ」という呼称は同じような感覚をもたらすと聞いたことがあるので、こういう表現の場合はどうなんだろうということに興味があります。この記事の場合は言葉だけではなくビジュアルでもメッセージが発せられているので多少は印象が違ってはくるでしょうが。当事者が開き直って「レズで〜す」と言う場合と、こんな風に他者から「レッテル」のように貼られるのとでは、事情も違いますしね。

 ちなみに、映画は川野浩司さんが監督で吉井怜さんと今泉麻美さんが主演。作家の石田衣良さんが吉井さんの「ゲイの父親」役として登場。ほかに浅田美代子さん、小泉今日子さんが出演するらしいです。記事の全文は日刊スポーツのサイトで公開されています。
吉井怜と今宿麻美がレズビアンを好演(nikkan sports.com 2006年10月2日)

 記事自体には特に気になる描写はありませんし、ネット用の見出しには「レズビアン」と書かれています。つまり紙面の見出しだけが、こんな表現なのです(笑)。新聞社で「見出し」を考えるのは、記事を書いた記者ではなく「上司(デスク)」の場合が多いそうですから、記者がせっかく繊細な神経で書いた内容を、見出しが裏切ることは多々あるそうです。特にLGBT系の描写に関しては時代感覚もズレるでしょうし・・・これもその一例なんでしょうか。

やまじえびね「LOVE MY LIFE」

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マスメディアのゲイ描写002●「R25」がアメリカのLGBT市場の巨大さを紹介

 すごいです。今週は東京のビジネスマンやサラリーマンの脳裏に「LGBT市場」という言葉が認知される出来事が起こっています。 (←たとえ一瞬といえども。笑)。

 東京圏で超大量発行部数を誇るフリーペーパー「R25」が、昨日(9/21)の配布号でアメリカのLGBT市場の規模の大きさを紹介しました。表紙にもデカデカと目立つ場所に「LGBT」の言葉が躍っていますので、訴求効果はかなりのもの。

 大企業やアーティストが注目!! アメリカで6400億ドル規模の「LGBT市場」って一体なに? という見出しで、記事の前半部分が公式サイト上でも公開されているのですが、 「Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシャル(両性愛者)、Tはトランスジェンダー(性同一性障害)の頭文字で、性的少数者を意味する。」と、用語説明まできちんと掲載されています。この記事を通してはじめて「LGBT」という言葉に出会い、知識を得る人ってかなり多いのではないでしょうか。

 「R25」と言えば首都圏を中心に駅やコンビニ、ファミリーレストランの店頭など約4500ヶ所に設置されているフリーペーパーで、かなり人気が高く、配布される木曜日に「意識的に」もらうようにしないと読みそびれてしまうほどです。地下鉄の構内では通勤途中に手に取りやすい場所に大量に設置されているため、そのまま職場に持ち込む人もかなり多いのではないでしょうか。職場でも「廻し読み」しているという話を聞いたことがあるほど、ビジネスマンの日常に浸透している媒体です。

 ただ、ネット世代の「若手サラリーマン」を購読対象に設定しているためか情報が「お手軽に素早く読める」ことをコンセプトにしているため内容が総じて浅く、深く掘り下げて知ることは出来ません。しかし情報を「知る」入り口としては一定の役割を果たしているのではないでしょうか。

 東京に勤めるサラリーマンにとって、ビジネス上での「一般常識」を知る媒体として認知されている「R25」に「LGBT市場」という言葉が掲載され、アメリカと比べて日本はまだまだ未開拓である事実が紹介された効果は、今後じわりじわりと出てくることでしょう。ひょっとすると、この掲載をきっかけに「LGBT」という言葉を職場の話題に出来るチャンスかもしれません(笑)。「LGBTって言葉、知ってる〜?・・・えぇ〜っ!知らないのぉ〜?R25に載ってたんだからちゃんと読みなよ〜」ってな感じで偉ぶることが出来るかも(←やりすぎ注意。笑)。

 それにしても、日本の大手企業もアメリカのLGBT向け「には」どんどん広告を出稿しているらしいですから、日本でもいいかげん、同じように開拓しちゃって欲しいですね。僕らはまだ「可視化」の途中段階にあるから見えにくいだけであって、同じ比率で日本にも、太古の昔からLGBTは存在し続けているんですからね。つまり、日本の未開拓LGBT市場はまさに「今が狙い目」ってことなんですよぉ〜。

アメリカのLGBT市場に関する最新の詳しい情報は、
GAY JAPAN NEWSが9月21日の記事で掲載しています。
急成長するゲイ、レズビアン向け広告

タワーレコード発行の
LGBT向けカルチャー雑誌「yes」
でも、
これまでに数多く、「LGBT市場関連」の充実した内容の記事が掲載されています。
→当ブログ内関係記事
「yes」創刊の波紋003●未開拓だと言ってもいい「ゲイ市場」
「yes」創刊の波紋004●アメリカのゲイTV局「Logo」のフツーっぷり

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マスメディアのゲイ描写001●ケバケバしいネオンの下の「夜の蝶」

 新連載スタート!

 普段マスメディアに目を通していると、ふとした時にゲイやレズビアンが登場することがあります。その多くは、ただ単に記事を賑わすためだったり、ネタが無いときの「穴埋め」に使われたり。必要以上に面白おかしく書くことで既成の「ゲイ・イメージ」を厚塗りするだけの無能で怠慢なものが多いのですが、最近ではなかなか好意的に取り上げるものも増えてきました。

 まだ我々は「可視化」の中途段階にあり、日常生活では「クローゼット」であり続けている人が圧倒的に多いのが現状です。だからこそ、一般マスメディアでLGBTが「どのような書かれ方」で「どのような扱われ方」をしているのかは、露出が少ない分一つ一つの影響力も大きく、とても気になるところです。

 当ブログでは以前から「たかがテレビ」のシリーズで、主に「テレビにおけるゲイ描写」を眺めて批判してきましたが、新しく始めるこのシリーズでは主に雑誌・新聞・ネット媒体を中心に、「ゲイのコミュニティー以外の一般マスメディア」が、LGBTをどのように扱っているのかを眺めてみようと思います。まず最初は「祐さまフィーバー」関連記事から。

「ハンカチ王子」狂騒曲〜週刊新潮2006年9月7日号

 高校野球にまったく関心がないので僕は知らなかったのですが、どうやら今年の甲子園テレビ中継では新たな「マスメディアのアイドル」が誕生したようです。

 優勝した早稲田実業の斉藤祐樹選手。
 決勝戦でタフな投げっぷりを披露し、その「好青年ぶり」がテレビ受けしやすかったらしく、ワイドショーや週刊誌を中心に今や「ヨン様」を凌ぐほどの人気者となり、主婦を中心にフィーバーが巻き起こっている・・・と、書かれています。

 メディアは「アイドル」を作れば部数や視聴率が伸びますから、必要以上に「人気」を誇張し煽ります。また、それに素直に乗せられてしまう人たちが相変わらず多いという事実には今更驚きもしなくなってしまったというのが実際のところ。

 しかし見過ごせない記事を発見。斉藤投手をメインの特集記事で取り上げた週刊新潮9月7日号では、新宿二丁目のゲイ「までも」が、そのフィーバーに加わっているらしいことを記事にして煽っているのです。以下、一部を引用します。

「その仕草」がなぜか新宿2丁目「ゲイに大人気」

 紅顔の美少年に強く心惹かれたのは、昼の住人ばかりではない。新宿2丁目に暮らす「夜の蝶」が気になって仕方ないのは、ハンカチを使う際の、その繊細な仕草だった。

 「私たちから見るとね、祐さまが汗を拭くときの仕草ね、゜パタパタ″って、軽く叩いて、汗を押さえるように拭くでしょ。あれはね、お化粧を落とさないように気をつけてる私たちと同じなの・・・」
と、語るのは2丁目で長くゲイバーを経営するベテランママの一人である。
「普通の男の子なら、ハンカチを広げて拭くでしょ。でも、祐さまは、丁寧にハンカチを三つ折りにしてね。きっと私たちと同じ感性を持ってるはずだって。みんなですごく盛り上がって応援したのよ。急にここ2丁目界隈に高校野球ファンが増えちゃったくらいなんだから・・・」
鋭敏な2丁目ママの観察眼によれば、「ハンカチ王子」を゜仲間゜とみなす根拠はそれ一つではないらしい。

別のバーの従業員の話。
「絶対、そうだと思うのよねー。だって、インタビューで好きな芸能人を聞かれて、もこみちって言ったのよ。速水もこみちはここ2丁目でも好感度抜群。ああいうタイプが好きなら、斎藤君は私たちと同じタイプなのよ」

<中略>

ケバケバしいネオンの下の話題まで独占する「ハンカチ王子」・・・・・・。
狂騒曲が沈静化するにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 おいおい、いつの時代だよ(笑)。この記事を読んでまずは「昭和の香り」がしてくる言葉使いのオン・パレードに笑ってしまいました。記事を書いた人の名前すら明記されていない無責任記事なのですが、書いた人はどうやら年配の方だと推測されます。
 「新宿2丁目に暮らす夜の蝶」とか、「ケバケバしいネオンの下」とか、まるで60年代〜70年代の昭和ムード歌謡を彷彿とさせる言い回しから、そのことを察することが出来ます。

 それにしても、「祐さま」をテレビで見て「これはゲイに人気があるに違いない」と直感し、わざわざ新宿2丁目にまで出かけてゲイバーのママから証言を取るとは・・・。この匿名ライターさんは、ずいぶんとゲイ的感性に理解があって2丁目にも馴染んでおられる方のようです。

 「2丁目に行けばこういう証言が得られるに違いない」と予測して取材に出かけ、期待通りの証言を語ってくれそうなベテランママに取材し、特集記事の最後の「締め」として使い、そつなく記事をまとめるセンス。ひょっとしたら「鋭敏な2丁目ママの観察眼」とは、この記事を書いたライターさん本人の観察眼なのかもしれない・・・な〜んてことを思ってしまえる内容でもあります。本当に2丁目に取材に行ったのかどうかも、固有名詞が全く使われていないので怪しいものではありますが。

 ケバケバしいネオンの下で飛び回っている「夜の蝶」という描写で、2丁目のゲイを自分とは関係ない「隠花植物」として突き放すかのような言い回し。ゲイは「特殊な閉鎖環境で地味に隠れて生きるものだ」というステレオタイプは、こういうところから補強されて行くのだな、と確認させてもらえる典型的な記事ではありますね。FC2 同性愛Blog Ranking

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