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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2018-08
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「yes」創刊の波紋013●「vol.3」本日発売。表紙は松田聖子さん

 驚きましたね~。LGBTマガジンの表紙が松田聖子さんですよ!信じられませ~ん。

 以前から、ゲイに彼女のファンが多いことは有名でしたし、聖子さん本人やプロモーション・スタッフたちも、とっくの昔から気付いていたのでしょう。しかし今まで、その動きが表面化されることはありませんでした。何しろ彼女のような立場の人は「イメージ戦略」を何よりも重視するでしょうからね。しかし、『yes』ならば先進的なイメージでゲイ向けのプロモーションが出来る。そのことに聖子さんサイドが着目したようです。

 聖子さんは4月の末にクラブ「ageHa」で行なわれたGAY MIX PARTYにシークレット・ゲストとして登場したらしいのですが、そのライブは「yes」とのコラボレーション企画だったようです。しかも聖子さんサイドからのアプローチだったらしいということが、5月に発売された「週刊女性」で記事になっていました。 ゲイに向けてアプローチをすることが「マイナス・イメージ」ではなく、少しずつ「トレンド」として捉えられてきた何よりの証拠ですね。

 ゲイは結構、アイドルへの偏見がないよ。

 僕もこのブログで工藤静香さんへの愛を語ったりしてますが(笑)、ゲイには比較的、ストレート男性よりも「女性アイドル好き」を公言している人が多いように思われます。

 なぜアイドル好きなのか。自分の感覚を分析してみると、「女言葉」の歌世界に対する抵抗感が少ないからだと思います。女性アイドルの歌世界は大体において「女→男」に対する恋情を歌っていますが、ゲイの恋愛対象は「男→男」ですから矢印の指し示す先が「男」であることは共通ですもんね~。(←単純すぎる分析だぁ~。爆)。

 それともう一つ。「男」として世の中で生きていると、ある程度の年齢になっても「女性アイドル好き」を公言することには勇気が必要となってきます。だから「ストレート男性」は自分を演出するためにも、ある程度の年齢になったら「女性アイドル好き」を卒業しなければならないのです。カラオケでも「女言葉の歌」を歌うよりは、「男言葉の歌」を歌う方が格好よく見えますし、ヘタに「女言葉の歌」を歌ってしまうと「・・・オタク?」と思われがちですしね。

 僕も今まで「ストレート男」として振る舞ってきた場面においては、カラオケで工藤静香の歌なんて歌えませんでした(笑)。無理やり、男性歌手の好きでもない歌を心を込めずに歌ってきましたし(爆)。たま~に女の子が工藤さんの歌を歌ってくれると、内心は嬉しさで舞い上がってしまうのですが冷静さを装い、でも一生懸命拍手をしてあげて「工藤静香の歌、似合うね~次も歌ってよ。」と女の子に「けしかけて」歌わせていたりもしました(←ズルい奴。)

 夜の新宿2丁目を歩いているとゲイ・バーから「聖子」や「明菜」、「安室」や「浜崎」等の歌を気持ち良さそうに歌う男の声が聴こえてくる事があるのですが、ものすっごく幸せそうです(爆)。ゲイに囲まれた環境では、普段は「男」として出来ないことをおもいっきり発散出来るわけで、「女性アイドル好き」を卒業したふりをしなくても済みますしね。もしかするとこれは、ゲイならではの特権と言ってもいいのかもしれないっ!(笑)。

 本当は「ストレート男性」の中にも、隠れアイドルファンっていっぱいいるんじゃないのかなぁと思いますし、思春期に好きになったものって、結構いつまでも好きで居続けるのが自然な姿なのではないかと思うのですがね。

今度は書店のどこに並ぶのか?

 松田聖子ファンにとっては夢のような今回の「yes vol.3」ですが(←いいなぁ~。)さて今回は書店のどの場所に並べられるのでしょう。前回はヒース・レジャーが表紙だった影響で「映画本」売り場でキネマ旬報と並べられてたり、「男性ファッション誌」売り場だったりと様々でした。今回は表紙が松田聖子さんですから「音楽誌」売り場か「女性誌」売り場ということもあり得そうですよね。
 LGBT向け雑誌売り場というものがないからこそ起こるこの珍現象(笑)。けっこう楽しみだったりなんかして。 FC2 同性愛Blog Ranking


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「yes」オフィシャル・サイト

「yes」創刊の波紋012●ヒースの反抗

 「ブロークバック・マウンテン」の撮影で
 アン・リー監督に反抗したエピソード


 「そういやアンと映画の上で1つだけ意見が合わなかったことがあったな。最初、アンはおれたちにもっと筋肉をつけたがったんだ。」

 「yes vol.2」に掲載されたヒース・レジャーのインタビュー。前回は名言を紹介しましたが今回は映画撮影時の彼の興味深い「反抗ぶり」についてのエピソードを紹介します。

 撮影の当初、共演のジェイク・ギレンホールは「すでに筋肉もりもり」だったのに比べ、筋肉の付いていなかったヒース・レジャーに対して監督が「バルク・アップ」を要求したところ、彼は拒否したというのです。それは、彼なりの「役」に対するこだわりでした。

 「アンが『ダメダメ、きみにはもっともっと体を大きくしてほしい』って言うわけだ。つまりおれたちにもう少し彫刻みたいな体つきになってほしかったんだと思う。そっちのほうがセクシーだって。でも、おれはそれには賛成しなかった。考えたのは、ひとつはイニスってのは牧場労働者だろ、おまけに貧乏でたいしたもん食ってないんだ。だからイニスって痩せててしかも力が強いみたいな、そんな感じにしたかった。彫刻みたいな体つきじゃダメだって思ったんだ。そんな感じにしたら、なんか、違うよね、時代が・・・。」

 そして彼は監督の要望には従わず、あの寡黙で繊細でデリケートな印象のイニス像を作りあげたのです。「それに、おれ、怠けもんだからさ(笑)、で、筋肉つけなかったの」と嘘ぶいてもいますが、本人としては相当なこだわりをもって役に臨んだみたいですね。

 彼のこだわりは正解だったと思います。そもそもイニスは自分を「ゲイ」だと自覚している人物ではないのですから「男に対して見せるための筋肉」を持っている必要はないのです。
(ジャックは「ゲイ」だという自覚が映画冒頭の登場場面で既にあるようですから、筋肉モリモリでも不自然ではありませんが。笑)
 ごくフツーの男が、わけのわからないままにジャックに惹かれ、わけのわからないままに欲望に身を任せるというリアリティーは、生活者としての自然な肉体だからこそ醸し出せたのだと思います。この映画が表現していることの根幹に関わる部分を、彼のこだわりが、さらに増強させたわけですね。

 「俳優の契約はしたけど、セレブになる契約はしてない。」

 ほかにもこのインタビューでは、俳優として有名になるにつれてパパラッチが付きまとうようになり、フツーの生活が出来なくなったことの苦労も語られています。特にLAに住んでいた時には、外出時に常に尾行されていたらしく、そんな生活から逃れるために、子供が生まれるのを機に静かな場所に引っ越したらしいです。

 今年のアカデミー賞では「ブロークバック・マウンテン」での名演技が評価され主演男優賞にノミネートされたヒース・レジャー。授賞式の会場では、同じく助演女優賞にノミネートされた奥さんのミシェル・ウィリアムズさんと手をつなぎながら賞の行方を見守っていた姿が印象的でした。そのアカデミー賞に関しても、彼は面白い発言をしています。(→FLIX Movie Site)

 「それぞれが違う種目のスポーツをしているかのような世界なのに、同じ舞台で競わせようとすることは非現実的だ」

・・・ホントこの人、フツーの視点を保ち続けているところがいいですね。

●「yes vol.2」
↑ヒース・レジャーが、LGBTマガジンならではの質問に答えたインタビュー
「HEATH LEDGER INTERVIEW この愛を100%信じて演じた」が掲載されています。
●「yes」オフィシャル・サイト
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「yes」創刊の波紋011●ヒースの名言

 くだけたヒース・レジャー満載

 「これが重要な物語であるということは理解してたし、これまで正しく語られてきたことのない話であるということもわかってた。これをやることで責任が生じるということも知ってた。」

 「yes vol.2」には、表紙だけではなく巻頭グラビアにもヒース・レジャーが登場し、3ページに渡ってぎっしりと文字で埋め尽くされたインタビューを読むことが出来ます。

 インタビュアーがゲイなので、もちろんその視点からの質問もありますし、僕が今までに見かけたどの雑誌のインタビューよりもずっと、ヒース・レジャーがくだけた調子でざっくばらんに語っているのが最大の読みどころ(笑)。映画「ブロークバックマウンテン」撮影前の当初のオファーではなんとヒースがジャックをやる予定だったりと、なかなか興味深い裏話が満載です。

 アン・リーの演出法

 撮影時のエピソードもたくさん語っているのですが、僕が面白いと思ったのがアン・リー監督の演出方法。

「アンは1人ひとり横に呼んできて役どころについて的確な量の情報を注ぎ込むんだ。それであとはおれたちに任せてくれる。だからおれ、ジェイクが実際にどんなことを言われてどんなふうに演じるのかその場になるまで知らないわけ。」

 リハーサルできっちりと演技を組立てて撮影する監督もいるようですが、アン・リー監督は役者同士の「即興性」だとか「演技のハプニング性」を面白がって採用するタイプの演出家のようです。なるほど、だからスクリーンから伝わってくる彼らの演技が、ヒリヒリするような緊張感に包まれていたわけですね。

 デビュー作はゲイの少年の役

 ヒース・レジャーはゲイではなく、「ブロークバック・マウンテン」の共演で知り合った女優のミシェル・ウィリアムズ(以前紹介した「ランド・オブ・プレンティ」の主演女優)と結婚して子どもも生まれているのですが、彼が1996年に役者としてデビューした役は、TVドラマのゲイの少年の役立ったそうです。しかもオーストラリアで放送後に「街中でほんとうに嫌がらせにあった」こともあったようですが、特に気にしなかったようで「何度かちょっとしたいじめにね!」とあっけらかんと語ってます(笑)。

 本人に言わせればそのドラマは「ひでえ演技」で「ひでえドラマ」だったそうで「今度のとはくらべもんにもなんない。ありゃ、ただの十代のガキの役で、自分の友だちにぼくはじつはゲイなんだって打ち明けるってな話しで、まあ言っとくけど、ほんと、そんな面白いストーリーじゃなかったんだよ。」

 ・・・こんな調子で終始サバサバと語っている、おもしろいインタビューです(笑)。

 ヒースの名言

 そして、僕が特に印象に残ったのは、LGBT雑誌ならではの次のやりとり。インタビュアーが、「たとえば将来自分の子供がやってきて『じつはゲイなんだ』って言われたらどう思うか」を聞いた時の彼の答え。

 「ああ、そういうのは前から問題なかったよ。べつにゲイだからって普通以上にすごいってはおもわないけど、いつだってそんなことは問題じゃなかった。だからもちろん自分の子供がおれのところにやってきてそう言ったとしたら、逆にもっとその子を愛すると思うな。おれに対して正直でいてくれたということでさ。」

 ・・・サイコー!

●「yes vol.2」
●「yes」オフィシャル・サイト
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「yes」創刊の波紋010●僕を泣かせた記事のこと

 「ブロークバック・マウンテン」を見た人
 必読のレビューが掲載されています。


 昨日、食堂で「yes vol.2」を読んでいたら、自分でも予期せぬ事態に戸惑いました。
 「ブロークバック・マウンテン」に関する特集を読んでいたら、突然泣いてしまったのです。(もちろん声は抑えましたが。)しかも同じ記事を読みながら3回も。そんな自分に、自分で驚きました。
 その罪な記事とは、P.10~11に掲載されている「クローゼットの闇に迷い込まないための、ブロークバック山の案内図」という記事。
 すごいです、これ。・・・映画を観た後に読むと、かなりハマってしまう文章です。

 この映画に関するレビューはこれまでにもたくさん書かれているし、日本のメディアのものは僕も探してたくさん読んだけど、これほど胸をグッと鷲づかみにされた事はありませんでした。それはやはり、この記事が「ゲイ」の視点から率直に書かれているからだと思います。

 他のメディアがこれまで取り上げてきた、この映画に関する言説というのは総じて異性愛者(「ストレート」)からの言葉でした。もしかしてLGBTの人が書いたものもあったのかもしれませんが文章上は「ストレート」を装っています。そして読者としても「ストレート」の人たちを想定して書かれています。

 だから、ゲイの僕が感じた事とはだいぶ離れている印象を持つことが多かったし、僕としてもそれらの文章を読みながら
「ストレートはこういう風に感じるんだ・・・。」
「ストレートの人たちに向けて、こういう書き方で宣伝されるんだ・・・。」
ということを気にしながら、チェックするような気持ちで読んでいたように思います。どれを読んでも、この映画が果たした成果を本当の部分ではわかっていないのに、わかったつもりで格好付けて書かれているような感じだったし、曇ったフィルターがかかっているような感じもしていました。

 だけど「ブロークバック山の案内図」は違います。ゲイの筆者が、ゲイの読者向けに書いています。たったこれだけのことなのに、こんなにも大きな違いがあるのかと驚いたし、その分、予想もしていなかった強度で僕の胸に言葉が飛び込んできました。どうやらあまりにも無防備にそれに触れてしまったので、ショックで嗚咽してしまったみたいです。もともと理由がわかって流す涙などありませんが、後から「あの涙の意味」を必死で分析してみたところ、どうやらそういうことだったみたいです。

 この記事の中で、僕が特に強く印象に残ったのは、次の言葉でした。 

 映画は「これはゲイのカウボーイの話ではない。もっと普遍的な愛の物語だ」と宣伝されるが、これが「ゲイ」をプロモートしていないならば何だというのか。
 いやそれはしかし、右派の文脈での物言いである。これは「プロモート」ではない。
これはむしろ、汚名の返上なのである。「同性愛」というものに塗りたくられた歴史的文化的宗教的なスティグマを熨斗(のし)を付けてお返しする。これは実は頬かむりした確信犯の仕業なのである。

 こんなことをはっきりと言う文章、今まで出会いませんでした。そして僕自身も言う勇気を持てませんでした。「ストレート」側からの言説の嵐に飲まれ、それに対する抵抗感や違和感を、いつもの癖で押し込めてしまっていた自分の弱さに気が付きました。そして、現状のメディアがいかに「ストレート」側の言説に溢れているかということを痛感したし、なおさらLGBTの視点から発せられるしっかりとした言説に触れられるメディアの必要性に気がつきました。

 「ブロークバック・マウンテン」について、ゲイの視点から発せられるレビューが日本の一般メディアには今のところ「全く」掲載されていないという事実。それがこの国のLGBT言説の現状です。だからこそ、この雑誌の存在意義があるのです。そして、もっと力を持った媒体に育って行くべきなのです。

 「開かれた」そして「日常的な」LGBTメディアの必要性

 僕ら日本のLGBTはまだ、日常的に「自分たちの視点や感性」で発せられるマスメディアに接することが出来ません。相変わらず「ストレート」が常識とされる価値観で覆われたマスメディアばかりの中で、知らず知らずのうちにストレスを溜め込みながら生活しています。
 (たとえば僕の場合、「男らしさ」とか「女らしさ」を喧伝するテレビのCMを見ているだけでも違和感を感じるし、「男女交際」という風にしか恋愛が語られない場面で疎外感を感じます。・・・「自分は当てはまらないなぁ~っ」と思って変換作業をしてはいますが。笑)

 雑誌「yes」はLGBTの感じる感性から情報が発信されているので、少なくともこの雑誌を読んでいる間は、自分の感性に何の疑問も感じなくて良いので精神が解放されます。そして、LGBTであるプロのライターが熱意を込めて記事を書いてくれているので、僕らが本当に必要としている情報に接することが出来ます。(「マス」メディアとしては、今までこのような事はありませんでした。)

 さらにこの雑誌の画期的なことは、門戸を全ての人々に対して開いているということです。一般書店で他の雑誌と堂々と肩を並べているのですから、不特定多数の人が手に取る可能性があるでしょう。それこそが大事なのです。開いて、他者と出会ってぶつかり合っていかなければ、違う感性で生きている者がいることの存在すら知られないだろうし、世の中の本質的な発展というものは起こらないでしょうから。

 ちなみに、「ブロークバック山の案内図」を書いたのは、このブログでもあちこちの記事で紹介させていただいている、NY在住のジャーナリスト北丸雄二さんです。こんな文章が書けるなんて本当にスゴイと思うし、特にこの記事は最高の仕事だと思います。
 「yes vol.2」に載っていた経歴によると北丸さんはかつて、文芸誌「ユリイカ」に太宰治や島尾敏男のクイアリーディング分析なども執筆したことがあるらしいので、ぜひ読んでみようと思います。
 尊敬すべき文筆家に出会った興奮が、喜びに変わりつつあります。

☆このブログ内で、北丸雄二さんを紹介させていただいた記事一覧
    「yes」創刊の波紋001●フツーの感覚で買えるGAY雑誌の衝撃
    「yes」創刊の波紋004●アメリカのゲイTV局「Logo」のフツーっぷり
    ブロークバック・マウンテンで見る世界003●UAEでも上映禁止
    「yes」創刊の波紋006●「vol.2」の購入を前に

●「yes vol.2」
●「yes」オフィシャル・サイト
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「yes」創刊の波紋009●「オトコのモテ肌」のうしろにも・・・



                   「yes」がっ・・・!

                     2006年3月17日
                     都内某所にて。

●「yes vol.2」
●「yes」オフィシャル・サイト
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「yes」創刊の波紋008●「キネマ旬報」の隣にも・・・



                  「yes」がっ・・・!

                     2006年3月16日
                     都内某所にて。

●「yes vol.2」
●「yes」オフィシャル・サイト
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「yes」創刊の波紋007●「MEN'S NON-NO」の隣に・・・



                   「yes」がっ・・・!

                     2006年3月15日
                     都内某所にて。

●「yes vol.2」
●「yes」オフィシャル・サイト
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「yes」創刊の波紋006●「vol.2」の購入を前に

 いよいよ。

 3月15日は雑誌「yes Vol.2」の発売日。
 表紙は「ブロークバック・マウンテン」のヒース・レジャーで、彼のインタビューも掲載されているようなので楽しみなのですが、ちょっとその前に・・・。
 実は僕が創刊号でいちばん印象に残った「ある部分」のことを、まだ書いてなかったことを思い出したので書いときます。
 それは他でもない・・・創刊号の微笑ましい「編集後記」のことなのです。

●「yes vol.1」は、まだネットで購入可能です。
●「vol.2」もさっそく売ってます。表紙がさわやかだな~(笑)

 Zeroさんのオモロイ「編集後記」

 約1年(3回失恋あり)の準備期間を経てGay Life Style Magazine『yes』が生まれました。欧米の先進主要国や都市では、本誌で紹介したような革新的なことがゲイ・シーンで起こっています。しかし日本では主役のリアル・ゲイよりもエセ・ゲイが目立っているのも不思議な現象で、幼稚園児まで「フォー!」だって・・・ほとんど日本のマスコミでは省かれてしまうリアルなゲイ関連の情報・・・あなたのもっと知りたい、気持ちいい、役に立つコトを毎回どっさりガッツリ世界中から産地直送でお届けしますヨ!。協力していただいた方々、そして買っていただいた読者のみなさん全てに感謝します。ありがとうっすね!。それから才能あるスタッフを募集中です。あのー、彼氏も募集中なんでヨロシクっす!(Zero)

 な~んだか、一気に親しみ持っちゃう文章ですね~(笑)。
 それに、創刊号の中で「Gay Life Style Magazine」と明記しているのはここだけなんです。
以前の記事 でも触れましたが北丸雄二さんのブログ「隔数日刊 | Daily Bullshit」の 『LGBT雑誌「yes」創刊へ』 によると、

一介の配本業者であるはずの東販、日販の強圧的な編集権介入的指導によって「ゲイ」という文字は表紙には出せず・・・

・・・という由々しき事情があったらしく、それを読んでいたので制作に携わった人たちの複雑な思いが伝わってきていたからです。
 それが今の日本の現実だし、戦うべき壁なんだとも思いますが、その条件をとりあえずは「飲む」ことで、この雑誌は一般の多くの書店の店頭に並ぶことが出来たのでしょう。
 「表紙にゲイって書いてないから恥ずかしがらずに買えた~」と、このブログで騒いでしまった僕としても、いつまでもそんなんじゃ駄目だなっと本当は思います。
(だからと言って Newsweekのように「ゲイ」と意図的に大書き されたり、従来のゲイ業界発行雑誌のように明らかに「エロさ全開」の表紙だと、屋外で読む時の抵抗感には、やっぱり悩まされてしまいますが・・・笑)。

 創刊号では表紙以外の中味(記事)でも、やたらと遠慮がちに編集されたことが伝わってきました。たとえば映画「ジョージ・マイケル~素顔の告白」の紹介で「ゲイ」という言葉を使わずにボカした表現が見受けられたり、グラビア写真のビジュアル的にも「エロ度・セクシー度」がわりと抑え気味であり、おそるおそる探り探りの状態で製作されたのではないかと感じ取れます。
 だって唯一「エロいな~」と感じたのは、P12~13に掲載された香水のタイアップ広告ぐらいなもんですから(これ→)。

 そんなこんなで、Zeroさんが「編集後記」というフリースペースにあえて「Gay Life Style Magazine」と書いた気持ちが雑誌全体を通して読んでみるといじらしく感じられ、だからこそ僕としてはなおさら強く、この雑誌のやろうとしている事を応援しようと思ったのでした。
 がんばれ~「yes」編集部!

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「yes」創刊の波紋005●「vol.2」の発売日決定

 昨年の12月に創刊され、一般書店でも買うことのできる新しいタイプのLGBTライフスタイルマガジンとして注目されている「yes」ですが、「vol.2」の発行日が3月15日に決定したそうです。タワーレコードのHPに情報が公開されていました。( →参照

 ライターの北丸雄二さんが先日のコメント欄で予告してくださったとおり、映画「ブロークバック・マウンテン」の特集が今回の目玉であり、「社会現象を追って、いろいろと分析をする」ということなので楽しみです。

 3月4日の日本公開が迫るにつれ、アカデミー賞の話題性もあり映画雑誌をはじめ数々の雑誌が続々とこの映画を取り上げている昨今ですが、当然のことながらゲイの視点から書かれたものを見かけることはありません。こういう時こそ「yes」の存在意義が問われるチャンスなのではないでしょうか。3月18日からの全国拡大ロードショーに合わせた発売のタイミングもなかなか上手いです。表紙は主演のヒース・レジャーで、彼のインタビューも掲載されるということなので、書店でも目立つのではないでしょうか。

 今回の予告で僕がいちばん期待しているのは英国の「シビル・パートナーシップ法」についての大特集。昨年末の施行以来、エルトン・ジョンやジョージ・マイケルらの意識的なパフォーマンスのおかげで日本でも新聞の社会面で多数報じられました。しかし、そのディテールについては詳しく知り得ていません。実際にどのような制度で、従来とはなにが変わったのか。新たな問題点は起きていないのか。ぜひとも詳しく知りたいのでタイムリーな企画です。

 僕は正直、「結婚」という制度自体、身近に感じたこともなければ自分のこととして現実味を持って考えたこともありません。「自分には必要ない」と漠然とした所で思っています。しかしそれは単に「あきらめ」と「情報不足」が引き起こしているのかもしれないとも思うことがあります。詳しく知ってみたら何か自分の意識が変わるのかもしれないし、変わらないのかもしれない。まずはちゃんと知ってみたいのです。

 また創刊号に引き続き、LGBTマーケットと一般企業とのパートナーシップについての記事があるみたいです。これは創刊号で最も「目から鱗が落ちた」内容であり、希望を与えてくれる記事でした。このように従来の日本では欠けていた発想やビジネスモデルに気付かせてくれる記事こそ、この雑誌ならではの優れた特徴だと思います。この情報をもたらしてくれたと言う事実は、長い目で見たら大きな功績に繋がるのではないでしょうか。

●「yes vol.1」

 創刊号を買って僕が最も嬉しく感じたのは、雑誌全体から製作者達の「やったるで~っ!」という熱い思いが伝わってきたこと。ぜひその「熱さ」を保ったままでの更なる発展と継続を期待してます。
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「yes」創刊の波紋004●アメリカのゲイTV局「Logo」のフツーっぷり

この特集記事は必見っ!

 「yes」の創刊号で内容的にいちばん面白かったのは「LGBT TV~what is Logo?」という特集ページ。アメリカ在住のライター北丸雄二さんが10ページにわたり、アメリカの「ゲイTV」についてレポートしていて、とても読み応えがあります。
 アメリカは国土が広大であり、都市部では高層ビルが林立するため地上波よりもケーブルTVや衛星が主流だということ。ということは三大ネットワークと言えどもケーブルのチャンネルの一つという感覚になるわけで、いわば小さなテレビ局が大手と同じ土俵で視聴者争奪戦を繰り広げることが出来るみたいです。
 その中で現在「24時間ゲイ専門TV局」がなんと3つも存在しているというから驚きです。記事では新しいゲイTV局「Logo」を紹介しています。

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  「Logo」(←公式サイト参照)は2005年6月30日に、LGBT向けとしては初の「ベーシック配信チャンネル」としてスタートしたそうです。ベーシック配信とは、ケーブルの契約者ならば追加料金を払わなくても誰でも見ることが出来る「オープンチャンネル」のことであり、従来の「ゲイもの」にありがちな「会員制」による閉鎖性とは無縁だということを意味します。まずこれだけでも驚異的(笑)。
 「Logo」で放送されるドラマ番組の主人公はもちろんゲイ、ニュースはゲイの視点で報じるなど、様々なジャンルの番組の基本に「ゲイ的な視点から発する」というコンセプトが貫かれているみたいです。あ~、見てみたい!(というか、ニューヨークのゲイがマジでうらやましい。)

 しかし商業放送として成り立つにはCMを出稿するスポンサーが付かなければなりません。
 ある意味特殊であり、視聴者も限定されそうな内容を放送するこのTV局にスポンサーが付くのかどうか懸念されていたようですが・・・続々と付いているそうです(笑)。閉鎖された環境ではなく「誰もが見る可能性のある」環境であるからこそ、かえってスポンサーが付きやすいのでしょうし、それだけ「ゲイ・イメージ」がアメリカの若者文化における「トレンド」になっている証明だとも感じます。

 記事によると、同局の幹部も「新しいビジネスマーケットが、Logoによって開拓されている」と発言しているとのこと。ニューヨークタイムズ紙にも「新しいゲイケーブルTV局Logoに関して最も驚くべきことは、他のケーブル局となんと似通っているかということだ」と紹介されたそうです。
 「ゲイと言えば会員制」という既成概念を打ち破ったこのテレビ局の配信は順調に拡大されており、現在では約2500万世帯。事実上アメリカの全家庭の4分の1で視聴が可能になっているそうです。

知ってしまった私たち

 それにしても・・・「オープンなゲイ媒体」という視点から見てみると、日本ではやっと「雑誌」という小さなマーケットで始まった第一歩が、すでにアメリカでは「24時間放送のケーブルTV局」が開局するに至っているという、この差はナニ?(笑)。そして、こうした情報をよほど注意深く探さないと知り得なかったという現実・・・この情報格差はナニ?(笑えない。)

 アメリカに限らず、世界各国の「市民レベル」での文化や日常的な暮らしぶり等はなかなか日本の大手マスメディアでは取り上げられないのが実際のところ。特にフツーに生きているLGBTに関しては「存在の認知」すらままならなかったり、まだその過程にあると言うべき国々がほとんど。(レイザーラモンHGが「ゲイ」を連呼することに怯えてしまった僕のようなゲイがいる日本も含めて。笑)

 しかしアメリカでは存在の認知なんてあたりまえ。既に「次の段階」に進んでいるのです。しかも着実に成果をあげ、新しい市場が生み出されているのです。
 「ブロークバック・マウンテン」「トランスアメリカ」に代表される最近のアメリカ映画界でのLGBT描写の増加と評価の高まりの背景には、こうした日常レベルでの大いなる変化があるのですね。

 現在、「LBGTテレビ」が存在するのはカナダ・イタリア・フランス・アメリカの4ヵ国。有料放送だったり、アダルト番組に頼ったりと必ずしも順調な経営ではないようですが、オープンであることを基本にしている「Logo」がこのまま順調に推移すれば影響を与えるかもしれません。

 日本に住んでいる僕はこうした動きを今まで、単純に「知らなかった」。それは情報がなかったから。しかし「yes」のような情報誌の創刊と、この雑誌の「オープン」なコンセプトは、われわれLGBTが「もっと生きやすくなるための」大きな可能性の存在に気づかせてくれたと思います。いろんな意味で勇気と明るさをもたらしてくれる雑誌です。未見の人はぜひ読んでみてください。FC2 同性愛Blog Ranking


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「yes」創刊の波紋003●未開拓だと言ってもいい「ゲイ市場」

 この新しい雑誌の発行形態やコンセプトが、従来のゲイ向け雑誌とは異なる方向性を模索しているということは今までも触れてきましたが、この試みについて考えることは、わが国のLGBTの現状を考えることにもつながると思うので、しばらくこだわってみようと思います。
☆LGBT・・・(L=Lesbian、G=Gay、 B=Bisexual、T=Transgenderの略。)

 今回は12/11の記事highlightくんが書いてくれたコメントを話のきっかけにさせてもらいます。
ゲイやレズビアンの人たちは子供が居ないことが多くて、
消費に積極的なところがあるそうですね
これから日本でも、企業がその市場を獲得しようと
いろいろやりはるのでしょうか…良い傾向ですよね。

 ・・・そういえばそうなんですよね。子どもがいないということは、同世代の「父親たち」と比較すると自分の時間を作りやすいし、お金も自分のために使いやすいので、ゲイは(比較的)消費に積極的であるということは言えると思います。

 アメリカではこうした「ゲイ市場」に着目した企業による、新しいビジネスモデルが出来つつあるようです。「yes」に掲載されている北丸雄二さんの記事を参考に、考えてみます。
(記事中のデータは「yes」創刊号の『LGBT市場は6000億ドル規模!~活発な消費行動が特徴的な彼ら~』から引用させていただきました。)

ゲイは実はたくさんいるのだ

 アメリカの調査会社の「ゲイ・レズビアン消費者研究」によると、アメリカ人口2億8000万人のうち、カムアウトしたLGBT(人口の3~5%)は1000万人ほどいるということになるらしく、市場全体の購買力は6000億ドル(70兆円)に達するそうです。
(カムアウトしていない人も含めると更に規模は拡大します)。

 「自認しているゲイ」は、全体の平均値よりも10%は多く消費にお金を廻すことが特徴的。観劇や映画や旅行、クラブやバーに行く回数も多く、新しい家電製品や新製品の動向に詳しく、それらをいち早く購入するミーハー度も高いというわけです。新市場の開拓を目指している企業にとっては、けっこう「おいしいターゲット」なのです。

 それに気がついた企業はさっそくLGBTたちから良い印象を持たれるようなイメージ戦略を開始しています。CMや雑誌広告で「ゲイを支持することを表明する」ことが先進的であるという「トレンド」が生まれているようなのです。(画像は「yes」P83より。)

 アメリカは反面、保守的なカトリック系圧力団体からの攻撃も盛んであり、リスクを負いかねない戦略ではあるでしょう。それでも総合的に考えてみて、LGBTを味方につけた方が「イメージ的にお徳」だとソロバンを弾く企業が増えてきているのです。

 「時代に先進的である」というイメージは若年層に訴求力がありますから、その層をターゲットにする企業にとっては得策だというわけです。
 広告とは日常にあふれかえる表現媒体であり、そのビジュアル・イメージは無意識下の「本能的な感覚」に訴えかけるもの。結果として「肯定的なゲイ・イメージ」が一般社会の日常にあふれ出して行くことにつながっているようです。

日本ではまだ「タブー」時代の名残りが・・・

 それに引き換え、日本には宗教的な「縛り」があるわけではないのに、そうした動きは微々たるもの。毎夏恒例の「東京レズビアン&ゲイ映画祭」以外に、あまりその兆候を感じる事は出来ません。一般的な「ゲイ」に対する感覚としてはせいぜい、レイザーラモンHGブームで「ハードゲイ」という言葉を知ったという程度なのではないでしょうか。
 ゲイ解放運動が活発に繰り広げられてきたアメリカの場合と比較するのは無茶なことではありますが、まだまだ日本におけるゲイとは「ほんの少数の異常な人たち」であり、その話題に触れることは「タブーである」というイメージは根強く残り、拭い去れていないように思います。

イギリスでの注目すべき調査結果

 最近、イギリスでは人口の6%が同性愛者であるという調査結果が出ました。(すこたん企画Webサイトより。)この数字が本当だとすれば、日本にも500万~600万人はLGBTがいるということになります。つまり20人いたらそのうちの1人は同性を好きになる感性を持っているということ。決して「ごく少数の人たち」ではないのです。

 いざ「お金になる」ことがわかれば途端にコロッと優遇されるのが資本主義自由経済の哀しき論理。しかしアメリカのLGBTたちはその論理を巧みに利用し、「未開拓であるゲイ市場」の存在をアピールし、「トレンド」として一般企業に売り込んでいるのです。そのたくましさからは、大いに学べるものがあると思います。

 運動体としての政治的アピールももちろん大事ですが、経済面からのアピールという視点や環境が、今までの日本には足りなかったのではないでしょうか。雑誌「yes」のコンセプトは、そうした日本の現状に一石を投じてもいます。

「仮面」をかぶったままでも出来ること

 ただ現状の日本では日常的に「仮面」を被らなければ社会生活がまだまだ困難なのが実際のところ。だからこそ「yes」のような試みが起きた時、賛同するのならば積極的に投資することが大事なのではないかと思います。

 この雑誌に限らず、映画や書籍、展覧会など「ゲイがターゲット」となっていそうなものには、積極的に投資して儲けさせること。そして、次に繋げさせること。それはきっと、選挙で一票投じるのと同じくらい、あるいは運動体でアピールするのと同じくらいに、我々の存在を一般社会に対してアピール出来る方法なのではないでしょうか。FC2 同性愛Blog Ranking


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