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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2023-06
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大学時代、ゲイを演じることになり・・・09

休憩後、演出家は書きなおした台本を配りました。

・・・僕は、絶句。
・・・先輩も、絶句。

彼女が書き直したのは、キスシーンの描写だったのです。
そして、さらに輪をかけてベタベタな展開になっていました・・・。

まず、瀕死の状態で僕が一方的にキスされるのではなく、両者が求め合ってキスをするという表現に変えられてしまいました。どういうことかというと・・・
僕の役はとりあえず
「・・・僕・・・シアワセ。」
と言ったところで目を閉じた時点で死んでしまいます。
僕の身体からチカラが抜けるのを感じた先輩は狂ったように泣き叫びますが・・・。
そこでいったん暗転になるのです。

次の場面で、僕は天使に出会います(笑)。
その天使はこの劇の狂言回しのような役割で、ことあるごとに出てきてちょっかいを出すのです。
僕はいわゆる死者の霊魂として天使と話すのですが、どうしてもこのままでは死にきれないことを訴えます。そして、自分の死の場面のやり直しを頼むのです。
すると天使は悪魔の格好になり(笑)
「お前は天国へ行かれなくなるがそれでもいいのか。一時の満足のためにこれからずっと苦しむことになるぞ」
と言うのです。僕は
「それでもいい。」と承諾し、悪魔の合図で場面は交通事故の直前に戻ります。

場面は繰り返され、やっぱり僕は車にはねられます。しかし、さっきよりも軽症であり、わりと元気なのです。それでも瀕死のふりをします(笑)。
駆けつけてきた先輩は、同じように「大丈夫かあー!」と僕を抱きかかえます。
「ダメ・・・かも」
同じ言葉を繰り返す僕。
「しっかりしろ!お前がいなくなったら俺はどうすりゃいいんだよ!」
先輩が同じこの台詞を言ったあと、僕は今度はこう言います。
「ずっと・・・好きだった。」
先輩はハッとして、動きを止めます。
そしてお互い無言のまま・・・どちらからともなくキスをするのです。

キスをした後、彼女が見ていることに気づき、先輩はハッと我に返ります。
そして、僕を突き放してしまうのです。
僕は嬉しさに夢うつつになり・・・車道へフラフラと飛び出し再び轢かれます。
そして今度こそ死んでしまうのです。
先輩は僕の死後苦しみ続け、彼女とも別れることになります。
だから僕は天国へ行かれなくなり、悪魔によって地獄へと導かれるのです。
僕は幸せそうな顔のまま、悪魔の指図に従い地獄の責め苦を味わいます・・・
(どーゆー展開だっ!?)

本番まであと数日・・・やるしかありません(笑)。
新しい台本を持ちながら嬉しそうに形をつける演出家。言われるがままに必死でやってみる僕たち(笑)。
とりあえず台詞を入れるために、立ち稽古は翌日に延期になりました。
だけど僕は、稽古でいきなりキスをするのにはやっぱり抵抗がありました。
そこで、その日の稽古終了後、先輩に残ってもらって練習をさせてもらうことにしました。

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コメント

この記事へのコメント

その先輩が素敵な人だと、ロマンチックかな。いや、大学生の若さだと、肉体が反応しちゃうか、笑。
僕、キスは大好きです、爆。

すっごく見たかった感じかも・・。
その先輩に興味があったのなら・・・嬉しーですよね。
でも何もなくその演技は・・
いや・・どうなの?やっぱりそのキスってことだけで・・どうなの(汗
私もキスは好きです♪ω≦)ノ彡☆ばんばん!!!!
                               なに言ってる?空

地獄絵図での苦しみって、、、もしかしてSM?(って強引。。。)以前の映画の中の暴力と性の話じゃないですが苦しみを演技している人を見るとせくしーと感じること多いです。そういう意味ではその演出家さん、イイの(?)入れてくれたなあー。
でも演じるほうは困るよねー。って残って練習って、こわいー!何が起こるのーっ(変に期待)。

ひっぱるなぁ~。「残って練習」こういうシチュエーション、弱いかも。
ぼくも期待!

●RYUくん。
けっこう素敵な人だったよ。男っぽくて明るくて。
女性にかなりモテてた。
●空さん。
やっぱりキスって・・・しかもはじめてだから、
しかも演技でしなきゃならないし・・・かなりパニックです(笑)。
一度にいろんな事に襲われてパニック寸前!
●flowfreeさん。
地獄絵図に食いついてきましたね(笑)。
あの演出家、けっこうSの気があったかも。
今思うと、けっこうそんな感じの演出を付けてたなぁ、クールな顔して。
●nicoさん。
やっぱり人が見てると、恥ずかしいですからねぇ・・・←と、ボカす(笑)。

ワタクシも見てみたかったですわ?
ビデオなんかで残ってたりするんでしょうかねぇ?
うふふ

おもしろそう!!(人事ですいませんが)見てみたかったですよ、でも物語的に桃は好きです。ありえない話かもしれないけど、必死さや、選択が純愛しすぎて全体的にみとれます。

●じゃみ(ぃ)さん。
残念ながらビデオに撮る習慣は、その頃ありませんでした。
あの舞台を見に来た人たちの記憶の中にしか、存在しません。
●桃さん。
なんとなく「やおい」的な純愛モノですよね。
この演出家は普段から、天使の種類について説明し始めたり
悪魔の歴史を語ったりする、神秘趣味の人でした・・・。
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