フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-10
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Happy Hunting Ground「冬のサボテン」●PLAYレビュー

  年に一度、野球部の同窓会に集まるゲイ4人の話

 ゲイを描いたこんな脚本があるなんて知らなかった。劇団文学座の若手による「Happy Hunting Ground」公演『冬のサボテン』は、ゲイ4人が主人公。高校時代に同じ野球部仲間として青春時代を過ごし、ゲイであるという悩みも共有しながら生きてきた彼らが、20代・30代・40代になった時に再会し合う「同窓会」を時系列で追いながら、カップル2人の恋愛関係が軸として描かれている。

 1995年に初演された作品。描かれる場面が主に「80年代」であるため、現代のゲイ事情とはだいぶ違う描写が目に付いて面白かった。まず本人達が自分のことを「おかま」と呼んでいる。そして、インターネットの「イ」の字も出てこない。出会いを求めて雑誌の文通欄でパートナーを探す描写もある。ハッテン場のことを「淫乱旅館」と呼んでいる・・・などなど。

 新宿2丁目に飲みに出かける「ゲイライフ」も謳歌している彼らだが、この時代は今よりももっと「ゲイとして生活するライフスタイル」が見出しにくかった時代。7年も付き合ったカップルは浮気が元で別れてしまい、その1人は偽装結婚だとわかったうえで結婚してしまったりもする。家業を継ぎ、家族を安心させるには仕方のない選択なのだ。こうした「80年代のゲイ」に多かった生き方とか苦悩が「ドラマ」としてしっかりと記録されている。

 作者の鄭義信(チョン・ウイシン)さんは、1957年生まれ。劇団「新宿梁山泊」で一時代を築いた演劇人。映画の脚本も手がけており、『月はどっちに出ている』や『血と骨』などが有名だ。彼は自分の出自にこだわり「差別問題」にセンシティブであるようで、『冬のサボテン』でも、女装する「おネエキャラ」のゲイを「在日」として描いている。

 つまりその人物はまず「在日」として差別され、「おかま」としても差別され、さらに「おかまたちからは女装(おネエ)」で差別される役柄として設定してあるのだ。ウィットに富んだ毒舌を吐きながら場を明るくし、ハイテンションで動き回る愛くるしい「女装おかま」役を演じた櫻井章喜さんは、大柄な体格を生かして見事に役を造形し、おもいっきり笑わせてくれた。そして、笑いの中から滲み出る哀しみとか、人としての本当の強さを感じさせてくれた。本当に名演技だったと思う。

 彼以外のゲイを演じる役者達も必要以上にナヨナヨせずに自然体であり、当事者として見ていても不自然に感じたり不快に思うような描写が全くなかった。時代は違えどもゲイが生きる上で直面しなければならない問題は共通であり、程度の差はあれど同じような悩みを通過する。それを高みから評価するでもなく「そのままに」描き出し、観客に提示することに成功した脚本家の手腕に驚かされる作品だった。こちらの記事でも触れたが、やはりLGBTと「在日」は差別に対しての感受性が非常に似通っているのだと思う。

 上演は12月30日まで。残席わずかのようだが、本当にオススメの舞台である。脚本も出版されているのだが、一読の価値あり。
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公演情報はこちら。
作:鄭 義信
演出:高橋 正徳
出演:石橋 徹郎・浅野 雅博・沢田 冬樹・櫻井 章喜
●上演脚本「COUPLES 冬のサボテン」
●鄭 義信脚本映画「血と骨」
●鄭 義信脚本映画「月はどっちに出ている」
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コメント

この記事へのコメント

もう少し早く教えてもらえたなら、観に行けたのに残念です!

●seaさん。

僕も、「もう少し早く観に行けばよかった」と思いました。
本当にいい舞台に仕上がっていましたよ。
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