「クイア」を学び切り拓く003●第一回東京男色博覧会に見た、滲み出る人柄の魅力

1971年にゲイ雑誌『薔薇族』を創刊し、一般の書店になんとか流通させ、一時代を築いた「自称ノンケ男性」である文学さんが、日本のゲイに与えてきた影響はとても大きなものがあります。大尊敬人物です。
会場にはパートナーと一緒に行きました。開場時間17:30のところを18:00に着いたのですが、その時点で既に場内は観客でいっぱい。座席がないので端のほうにあるカウンター席に座ろうかと移動したら、なんとそこには文学さんの姿がっ!。机でブースを設けて自身の著作を販売するために座っていたのでした。
購入するとサインをくれるということなので最近出版された文庫本「『薔薇族』編集長」を購入。僕の本名と文学さんのサインを内表紙に書いてくださいました。あぁ、感動・・・。それに、ついに僕もこういうイベントに何の抵抗もなく入れるようになり、本名を出してもなんとも思わないようになってきたんだなぁと驚いたりして。
全体は三部構成で、第一部は「日本ゲイマスコミ誕生35周年記念シンポジウム~祝「薔薇族」再復刊&どうする?どうなる?21世紀のゲイメディア~」。
出演者は次のとおり。
●伊藤文学さん(雑誌『薔薇族』編集長)
●ソルボンヌK子さん(漫画家・ゲイポルノ監督)
●神ひろしさん(ダンサー・俳優)
●千葉向月さん(パフォーマー、N-stage及び「東京男色博覧会」イベントプロデューサー)
●小倉東さん(ライター/ドラァグクィーン"マーガレット"/雑誌『Badi』『ファビュラス』元編集長)
司会
●影坂狩人さん(ゲイ文化研究家、当イベント総合監修・司会進行)
残念ながら、タイトルどおりの内容に突っ込んだ深い話には展開せずに上滑りなトークが続きます。その中でもやはり、文学さんの言葉は際立って「重み」が違いました。自身が長年、骨身を削って日本のゲイたちのことを考えてきたからこそ作り上げられた、独特のキャラクターと存在感があります。ちょっとやそっとじゃ太刀打ちできないオーラを放っている人。それでいて「気取り」を全く感じさせずに飄々としているのがスゴイです。

僕はストリップというものを始めて見たのですが、「N-stage」のものは正直、「素人芸?」(笑)。
それに比べて「J-BOYS」のダンス・ショーのクオリティーの高さには驚かされました。ものすごく修練を積んだダンサーたちと、練りに練られた演出による素晴らしき同性愛ダンスの世界。ぜひ、「J-BOYS」の本公演がある時には見に行きたいと思わせる内容でした。主宰の神ひろしさんの、明るく突き抜けたキャラクターの裏に潜む「闘志」が、そのまま肉体やパフォーマンスから滲み出ていて感動的ですらありました。
伊藤文学さんと神ひろしさんは、シンポジウムの時にも飛びぬけて「場を読み、客に対して開いて語りかける」能力があり、人間としてすごく惹かれるものを感じました。彼らの生き様が垣間見られたというだけでも、入場料¥2800を払った甲斐があったというものです。
ただ、やたらと販売グッズやパンフレットを売ろうと「宣伝トーク」ばかりをする人がいたのには呆れました。人間心理って複雑なもので、あまりにも「押し」が強いと逆に引いてしまい、売れるものも売れなくなってしまいますからね。その辺のセンスって、実は結構大事なことなのではないかと思います。→FC2 同性愛Blog Ranking
●月刊『薔薇族』編集長伊藤文學の談話室「祭」
●J-BOYS
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コメント
この記事へのコメント
うーん、濃いですね
ついついトークショーには二の足踏んでしまうかも・・・です。
何か、ポスターにしても名前にしても、どことなくかび臭さみたいなものを
感じてしまうんですよね・・・。
もちろんトーク聴いたわけでもないし、第一印象で決めるなんて危険ですけど。
でもストリップは見てみたいな。(コラッ)
素人芸でも、映画「フル・モンティ」みたいな泥臭さならご愛嬌ですよ。
何か、ポスターにしても名前にしても、どことなくかび臭さみたいなものを
感じてしまうんですよね・・・。
もちろんトーク聴いたわけでもないし、第一印象で決めるなんて危険ですけど。
でもストリップは見てみたいな。(コラッ)
素人芸でも、映画「フル・モンティ」みたいな泥臭さならご愛嬌ですよ。
伊藤文学さんの日本ゲイ文化への貢献はすさまじいものありますよね。ビアンバーも経営したことあるみたいだし。ロフトは良くこういうイベントやってるので要チェックと思ってるけどなかなか一人ではいきにくい。パートナーと行ったそうですけど一人でも大丈夫そうですか。薔薇族復活はほんとに嬉しいですね。(復活したんですよね・・、確か)
●Kazuccineさん。
この「かびくささ」は意識的にやってそう(笑)。
●flowfreeさん。
ロフトはね~、コマ劇場の真ん前、つまり歌舞伎町の中心地にあるし
地下2階の穴倉のような空間だから、
一人で最初に入るには、かなり勇気がいりそうです。でも
一度入っちゃえば、なんでもないんですけどね。
薔薇族は復活したみたいですけど、伊藤文学さんの本を買ったら
なぜか一緒にプレゼントしてくれました(笑)。
嬉しかったけど・・・売れ行き悪いのかな~なんて思ってしまった。
地下2階の穴倉のような空間だから、
一人で最初に入るには、かなり勇気がいりそうです。でも
一度入っちゃえば、なんでもないんですけどね。
薔薇族は復活したみたいですけど、伊藤文学さんの本を買ったら
なぜか一緒にプレゼントしてくれました(笑)。
嬉しかったけど・・・売れ行き悪いのかな~なんて思ってしまった。
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