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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2024-02
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LGBT可視化に向けて014●STN学習会① 笑顔の裏に

 東京レズビアン&ゲイパレード(TLGP2006)の翌日、なかのZEROで行われたSTN学習会に行ってきました。

 尾辻かな子さんが海外視察の報告をやるというので、どうしても見ておきたかったのです。この日は午後から大事な予定があったのですが時間をズラしてもらいました。前日にパレードをはじめて見た衝撃が、僕にそうした行動を促したのだと思います。

 と、いっても僕はまだこうした学習会などに参加する方たちの中に知り合いが一人もいません。会場が近付くにつれて緊張しましたが、表向きは平静を装いながら会議室に入りました。部屋の中にはすでに参加者がいっぱい。僕が所在無げにしていたら、既に座っていた方が「ここ、空いてますよ」と教えてくれたので席に座ることが出来ました。どうやらそこが机付きの席としては最後のものだったらしく、それ以降に入ってきた人たちは壁際にパイプ椅子で座ることになってしまうほど、狭い会議室には人がひしめき合っていました。

 僕が席に着いたとき、隣の人が「教員の方ですか?」と聞いてきました。
 「いえ・・・。」
 ちなみに室内で僕が発した言葉は、この一言のみ。我ながら情けね~(笑)。

 なぜそんな質問をされるかというと、今回の学習会を主催したSTNというのはセクシュアルマイノリティー教職員ネットワークのことだからです。LGBTは何処にでも、どんな立場の人の中にもいるわけですから先生たちの中にもいるのは当たり前。でも可視化されていないだけなんですよね。お堅いイメージのある職業ですから、なおさら難しい問題もあるのでしょうし。

 時間になり、尾辻さんの報告が始まりました。黒のTシャツにGパンというラフな格好にベルトがレインボーカラーなのがサスガです(笑)。まずは今年3月にスイスのジュネーブで開催されたILGA(国際レズビアン&ゲイ連盟)世界会議に出席した時、尾辻さん自らが撮影したというビデオの上映がありました。そのビデオには、会議の出席者たちが日本のLGBTに向かってメッセージを語りかける様子が収録されているのです。

 この映像を僕は以前、新宿二丁目のaktaで行われた「IDAHOナイト」でも見たのですが、そのときには翻訳字幕が付いていませんでした。その分、世界中から参加している様々な人種・国籍の人々のリラックスした明るい表情が印象的であり、なんだか彼らをとても身近な存在として感じさせてくれて感動したのを覚えています。

 今回は同じ映像に字幕が付けられていたのですが、言葉として語られている内容がわかると、また全然違った印象になるものです。

 う~ん・・・やはり彼らは活動家(笑)。観ている我々を鼓舞するかのようなエネルギッシュな「押しの強い」メッセージが際立ちます。
「日本のLGBTの情報をもっと知りたい。」
「日本は保守的だろうけど頑張って。」
「今度は会議で会いましょう。」
・・・そういった言葉は嬉しいけれど、ちょっと圧倒されてしまうことも事実(笑)。

 その中には6月にモスクワで襲撃されたプライド・パレードの主催者であり、混乱の中で逮捕されたニコライ・アレクセイさんの姿もありました。この映像が収録されたのはパレードの開催が危ぶまれていた時期だったということもあり、無事にパレードが開催されるのを願って活動家たちが応援の掛け声を掛け合う姿も映されていました。尾辻さんのカメラは彼らの顔を至近距離からアップで映し出します。言葉や国境・宗教の壁を越えて「LGBTであることの誇り」を持っているという共通の思いで、連帯しあう人々の姿がそこにはありました。

 映像が終わり、尾辻さんの補足説明を聞いて驚きました。のほほんとした顔で穏やかにメッセージを語っている彼ら/彼女らの中には、ILGAに参加していることが本国で判明したら罰せられ、投獄されたりする可能性のある人たちもいるらしいのです。

 それにもかかわらず彼らは、尾辻さんがビデオの撮影を頼んだ時に「ネットで公開せず、あくまでも仲間内での上映なら」という条件で撮影を快諾してメッセージを発しているのです。それが一体どういうことなのか。彼らがどれほどの覚悟で、どれほど切迫した思いで会議に参加しているのかを想像すると、屈託のない笑顔の裏に潜む、深くてどうしようもない哀しみの存在に気が付きました。

 実際に、前回までの会議に出席した人のうち3人が、帰国後に亡くなってしまったことの報告が、今回の会議ではあったそうです。つまり命がけの人もいるのです、まだ世界には。

 この勉強会のことは、数回にわけて書こうと思います。
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コメント

この記事へのコメント

強負荷領域

貴重なレポート、いつもありがとうございます。
また、いつもレスをありがとうございます。(無理はしないでくださいね。)


身体的な命がけに繋がる、社会的精神的な命がけは、
身近な所にも確実に存在しますね。
不安とストレスは着実に人を蝕んでゆきます。

捨て石にもなる覚悟は、殉教者の笑顔でしょうか。
私にはそれを受け止める覚悟すら、まだありません。
激流の存在に、おののくばかりです。

こういうの

まさに自分には必要なんだけどなあ・・・。
LGBTの教職員の方々と色々お話してみたいです。
STN21ね、色々な方から教えていただいたりもしてるんですよ。
ただ、ちょっと僕が苦手なのが全体に漂う「活動家」的な雰囲気でしょうか。
そういうものに対する拒絶反応、ここしばらくのakaboshiさんの記事で
少しずつは薄らいできているとは思うんです。
ただ、どうしてもちょっと足踏みしてしまう部分もあります。
STN21の中でも、そういう人は一部だと思うんですが。
LGBTを「いるもの」として教育の場で扱っていくことは大事です。
ただ、やはり「同和教育」の二の舞にはしたくないんですよね。(うーん、西日本以外の人にはわかりづらいかもしれないけれど)

●nobaraさん。

本当に、国家体制そのものが理不尽なところに生まれてしまったら
その不安とストレスは大変なものだと思います。
今は、ネット等を通じていくらでも、自国の法律と他国の法律を比べて相対化できますから
なおさら、理不尽に気付いてしまった時の悔しさとか、やるせなさは増しますし
抵抗する原動力にもなるのだと思います。
LGBT問題はまだまだ、「戦う」という言葉を使わざるを得ない側面があるのですが
日本でも「戦う」という姿勢がふさわしいものとして使われるべきなのかについては
少し懐疑的ではあります。

●Kazuccineさん。

この日の会場には結構、若い教職員の方もいましたよ。
こういう組織で「戦う」時ってどうしても、
かつての全共闘運動のような「激しい闘争」的なものを連想してしまいがちですが
今の若い世代はそういうものに本能的に馴染めないですし、
また新たな形での運動のあり方を発明して行くのではないかと思います。
発明していかなければならないのではないかと思います。
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 パレードの翌日は、STN21主催の尾辻かな子さんの講演会にいってきました。 尾辻さんは、いまさら言うまでもなく、いま最もアクティブに活躍をしておられるレズビアンの大阪府議会議員さんです。 この日は、STN21と言う先生たちの集団相手なので、教育の問題を中心に、海

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