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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2023-06
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大竹伸朗展 inベイスギャラリー●アートを語ってみる

今日、一人の芸術家の存在を知るが・・・。

会社の先輩が、「大竹伸朗って知ってるか?」と話しかけてきた。
ん?・・・どこかで聞いた名前だ。すぐに活字が思い浮かぶ。そうだ美術家だ。
昨日(6/15)の毎日新聞夕刊の美術欄でギャラリーの個展が紹介されていた人だ。
その先輩はかなり年配なのだがサブカルチャーに詳しく、作家に知り合いも多くいるらしい。
以前、知り合いだという三上寛のライブに誘われて一緒に行ったことがある。そのライブはノイズ・ミュージック系の大音響で、そうしたものに慣れていない僕としては鼓膜がバリバリ言って正直疲れ果てたのだが、先輩は実に心地よさそうに聞いていた(笑)。先輩は大竹伸朗氏とも面識があるらしく、その経歴をいろいろと教えてくれた。
前衛美術で革命的なことをやり、ミュージシャンとしても活躍したこと。鉄で出来たオブジェの凄いものを作り、それを見たときには感動したということなど。
先輩がとても楽しそうに語るので大竹氏に興味が出てきた。記事を見るとギャラリーは会社からわりと近い。
さっそく仕事帰りに自転車で出かけてみた。

無造作に並べられた作品たち

ギャラリーでの個展というのはそういうものかなのか?
・・・そもそも「展覧会」ではないのだ。いわゆる篤志家に買い付けてもらうために展示されているのだろう。ちょっと拍子抜けするくらい無造作に壁に掛けられた作品たち。上下二段にわたり、数は40点ほどだろうか。
一通り見たが残念ながら、今日の僕にとっては心を魅かれる絵はなかった。どれも抽象画なのだがイマイチ心に引っかかって来ない。この作家とは感覚の種類が違うのかもしれない。
観覧者名簿を見ると、北海道や京都など、遠方からもファンが足を運んでいるらしい。わざわざ来ても、こんなに素っ気無い展示だったらがっかりするだろうに。いや、ファンだったら原画が見れただけでも感動ものなのかもしれないけれど。
・・・今、無造作に並べられているこの絵たちも、しかるべき人に買われ、しかるべき所に展示されれば、今とは違って輝き出すのかもしれない。薄暗い小さなギャラリーでは、せっかくの個性的な絵たちがお互いに相殺しあって、可愛そうだった。

知らない街を知る興奮

ギャラリーのある日本橋の茅場町といえば証券マンの町だということは、行ってみて気がついた。すぐ近くには、あの東京証券取引所の建物が威容を誇って聳え、他のビルも見事に「○○証券」の看板だらけ。街行く人たちも、テレビでよく見る証券マンといったタイプが本当に多い。めがねをかけてせかせか歩いているような・・・まさにイメージそのもの。
定食を食べに入った食堂の中は、そんな証券マンたちの社員食堂といった雰囲気。
・・・それにしても、職種によって人はこんなにも雰囲気が似てしまうものなのか?。
TシャツとGパンでうろついている自分が、ここでは異邦人になった気がした。

アートとのつきあい方

今日は、東京の知らなかった顔を発見することができた。
残念だが大竹伸朗さんへの興味は湧かなかったが・・・。会社のあの先輩が推薦するものに、次回からは乗らないようにしよう、ということは学んだ(笑)。
僕は「アート」に対しては、嘘のない距離感を保ちたいと思っている。
その日の「現在の」僕の心に響いてくるもの・・・それが僕にとっての価値あるアート。
次の日にもそうなのかどうかは、次の日になってみないとわからない。
僕というものは刻々と変わり行くものだから。

●大竹伸朗展 日本橋茅場町ベイスギャラリー 8月8日まで
☆この記事は6/16に書いたものです。

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コメント

この記事へのコメント

こんにちは、はじめまして。
気の乗らない展示を見たときほどがっかりすることはありませんね^^
自分も絵を描くので、展示の仕方についてのコメントは参考になりましたし、共感したところです。
額からマットから、展示、光源まで気をつけなければならないとこだらけです。
大竹伸朗についてですが、
初期の「倫敦/香港 1980」用美社は面白かったですよ。
街中で拾った紙屑をところ狭くコラージュしてあるんですが、
この本は豪華版なので、本のページに、実際に貼り付けてあった!!
もちろんそれは印刷物を貼っているのですが、
鉛筆で書かれたところを少し指でこすると手に黒く付く。
そんな作品も作った方です。
あれはおもしろかったなぁ。好き嫌いはありますよね、でも^^

はじめまして。
ご自身の作品をブログで紹介なさってるんですね。
とても目に鮮やかでびっくりしました。今後ともよろしくお願いします。
ギャラリー展示にもいろいろあって、すごくこだわる人はこだわりますよね。
ただ大竹伸朗さんの今回の展示に関しては、
新聞記事があまりにも「ヨイショ」しすぎているという風に感じました。
そうやって客を集めるのが美術界の慣例なのでしょうが・・・。
でも僕は今回の展示を批判しているだけで、大竹さんを批判しているわけではありません。
機会があったら、80年代に美術界に革命を起こした頃の作品や著作を
見てみようと思います。

「ヨイショ」しすぎの嫌いがあるってわかる、わかる。
akaboshi07さんのおっしゃる事わかりますよ。
私もこういったギャップは感じること多いです。
大竹さんの展示は見ていないので分からないのですけど、
多くのプロ、アマに限らず、あまり、展示にこだわっている人少ないと思います。
自分もそうだったんです。
美術館も、壁が汚かったり、穴開けっ放しだったりのところあります。
広告に惑わされず「心の眼で観よ!」ですね~。
それに一人の作家の作風も時代によって変わりますし、
機会があったら、倫敦/香港、図書館などで探してみてください。
昔の“ふろく”みたいですから。
映画「アメリ」に出てくる、スピード写真のスクラップよりすごい、ひどい(!)ですよ。
リンクありがとうございました!
こちらこそ、相互リンクさせてくださいね。

相互リンクありがとうございました。
美術も、作品そのものだけではなく「環境」が大事ですよね。
人間は視覚だけではなく五官をフルに使って生きているわけですから。
新聞で美術記者が取り上げる位の大きなキャンペーンをはるんだったら
美術に門外漢の人も見に来ることを想定して、
もう少し展示に愛情を込めて欲しかったなぁ~と、正直思ったんです。
アレじゃあ、「ギャラリーの展示ってあんなものか」と思ってしまい、
次からは足を運ばなくなってしまうでしょう。
大竹さんの「ひどい」時代の作品、面白そうですね~。
そういえば僕の会社の先輩も、
「スターとして出版社に売り出される前がいちばん良かった」と言ってました。
ぜひ見てみようと思います。

こんにちはいb三上寛、なつかしー。ノイズは結構はまっていた時期があり(今もライブは行きたいが家では聞けない(苦笑))akaboshi07さんがコメントしてて驚きました。それに日本のクィア人口なノイズファン少ない気が。。。自分のいるところでは結構いるんですよ、ノイズ好きクイア。とにかくー
イタリア議員のニュース、見過ごしてました。これは汚いですねえ。

「美術に門外漢の人も見に来ることを想定して」って同感!共感!まったく遺憾に思います!
どうして“芸術”と聞くと敷居が高いのか。
芸術を勉強した人だけの作品なのか、という問題ですよね。
専門家より、世の中は「一般人」のほうが圧倒的多数なのに!
門外の人たちの眼はすごいですよ。特別なことをいわなくても態度でわかる。
一番素直で確かな眼だと思います。
日本って本当にそういうところ開けてないのかもしれないです。
要するに、どんな展示も「おもしろいか、おもしろくないか」
なのではないでしょうか。
つまらなかったら、人は来ないですから。
五感、刺激して生きたいですよ、本当に!!

flowfreeさん
三上寛をご存知で!
・・・・見に行ったけど僕はノイズは好みではなかったようです(笑)。
ホント、連れてってくれた会社の先輩、かなり年配なのに涼しい顔して聞いてるから
そっちの方が印象に残ってます。「この人タダモノじゃない」って(笑)。
ノイズミュージックを楽しむには、かなり経験が必要なんだろうと思いました。
それから・・・イタリアじゃなくてスペインのニュースですよ~。

sichihukuさん、
僕も、自分の専門分野のことしか頭にない、いわゆる「芸術マニア」は
大っ嫌いです!
かつて演劇をやってた頃の自分はまさにそうでした(笑)。だから言えるんです。
芸術が描き出しているものは「現実社会」なのだから、
ちゃんと現実との接点を持てよっ!と言いたくなるような自閉した人たち多すぎっ!
そんな「自閉クン」たちの作品は見てわかります。・・・つまらないもん(笑)。
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