フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-09
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LGBT可視化に向けて003●尾辻かな子さんの肩に、のしかかるもの

   

 aktaに行く前、時間があったので新宿二丁目のド真中にある、お蕎麦屋さんで夕食を食べました。はじめて入る店だったのですが、本格的な手打ち蕎麦を出している「老舗」といった感じの店構えで値段もちょっと高め。その分おいしかったし、「ゲイの街」だと語られがちな二丁目のド真ん中に、実はこんなお店もあることを多くの人に知って欲しいと思い、写真を撮っている自分がいました。

 その日は平日だったし雨模様のせいか二丁目の仲通りには人通りが少なく、数日前にテレビ番組でセンセーショナルに映し出された「魅惑の街」とは思えないほどの閑散っぷり(笑)。「ここは東京?」と目を疑うような静けさです。

   

   

 この町って、よくよく見てみるとゲイ向けショップやゲイ・バーと隣接して八百屋とか商店とかラーメン屋、日本的情緒のある寿司屋に酒屋、花屋、喫茶店、普通の会社、普通の一軒家なども混在する、本当に不思議な街なんだよなぁと再確認。「いろんな異質なものが当り前のように共存している」という意味では、世界でも稀に見る「自由な空間」なのかもしれない。

 腹ごしらえをして、いざコミュニティースペース「akta」へ。事前にホームページで場所を調べたら、ゲイ向けショップ「ルミエール」の向かい側にあると知りました。通りに看板が出ていて「エレベーターで3階へ」と書いてはあるものの、その建物には入り口がいくつもあって、どこから入っていいのか一見わかりません。周囲を少しうろうろして、やっと奥まった所にあるエレベーターを発見。いや~緊張しますね、はじめての所に入るというのは。

 3階に着いて、そっとドアを開けてみました。真っ白な壁の小じんまりとした空間に、椅子やテーブルが雑然と置いてあります。雰囲気が明るく温かい感じのその部屋に、すでに20人ほどの人が集まっていて、尾辻さんたちも席に着いていました。まだ「会」は始まっていないようで、好き勝手におしゃべりをしている参加者たちがいます。

 彼らを見て、まず僕が思ったのは・・・「短髪率、高しっ!」。そして、男性はみんな「ゲイっぽい!」。しかもなんだか格好いい人が多い(←笑)。なんで格好よく思えるのかと言うと、彼らのファッションがゲイ的な洗練のされ方をしているとでも言うんでしょうか。「そんなのあるのか」と思われるかもしれませんが、あるんです。僕は自分がそうではないから引け目を感じてしまうのですが(笑)。それに、なんだかみんな表情が輝いていて「いい目」をしてるんですよこれがまた。「自分が望んでいることをやっている」人たちに特有の雰囲気が彼らにはあるんです。第一印象でわかります。「自分は場違いかも」と、一瞬ひるみました(笑)。

 知り合いが一人もいない僕は誰とも挨拶することもなく、当然誰からも声をかけられることもありません。「あの人誰だろう」という感じの視線もたくさん浴びましたが、気にしない振りをしながら壁際に並べられたチラシやフライヤーを眺めて時間を潰しました。それにしてもチラシの量が半端じゃない。ゲイ・イベントって本当にたくさんあるんだなぁ・・・。そういえば日本テレビのドキュメントでも、こういった二丁目独特のゲイ向けのチラシが「物珍しく」紹介されていたなぁと思い出しながら、それらを眺めました。

 そのうち少しずつ人が増え始め、40人位になったところで「IDAHOナイト」が始まりました。「良かった~始まってくれて」所在がなかった僕は、まずそのことにホッとしました。「参加者」というよりは「聴講者」のような状態で、会の進行を見守りました。

「Act Against Homophobia」ブログ
オンライン署名投票フォーム

 まずは当日、尾辻かな子さんたちが「反ホモフォビアの日」の活動として、一日をどのように過ごしたかの報告。同性愛者を「死刑」にしたり「排斥」する法律を制定している国々の大使館に、尾辻さんたちが「アポなし突撃訪問」をした様子が語られました。なぜ「アポなし」だったかというと、電話をしてもほとんどの所は、ロクに取り次いでもくれなかったからだそうです。「大阪府議会議員」の議員バッチと肩書きを武器に、文字通りの「突撃訪問」だったようです。

 「昼休みだから」と門前払いをされる所もあれば、警備員に取囲まれて喧嘩したり、そうかと思えば丁寧に内部まで案内され、かなり偉い人に会うことも出来たりと、大使館によって対応が様々だったということを笑顔で尾辻さんが語ります。昼食を食べる時間もないほど歩き廻り、午後には日本テレビに赴き、先日放送された「アンテナ22」の表現についての意見も述べてきたそうです。

 日本テレビではなんと総務部長が応対してくれたらしいのですが、部長自身が番組を見ておらず「アンテナ22の何が問題だったのか」と逆に番組内容を質問されたそうです。尾辻さんとしては、自身のブログでも書かれていますが、あの番組が相当酷い表現だったという認識があるらしく、その思いをぶつけたのでしょう。総務部長は「取材に応じた当人が抗議して来なければ問題はない」という態度だったようですが、それに対して尾辻さんは「同じような境遇のマイノリティーが見て、どう感じるのかについての配慮をするべき」「同性愛と禁断という言葉を一緒に扱うのはおかしい。今後二度と同じような表現をテレビで流さないようにして欲しい」と、抗議したそうです。

 僕としては先日の「アンテナ22」で放送された「真夜中の新宿2丁目~自由奔放な魅惑の街」は、宣伝手法に悪質な表現が多々見られたけれども番組の内容としては「ノンケ中年男性が見た」という視点を明らかにしていたし、テレビ番組にしては珍しく「署名性」を前面に押し出して作られていたため、「テレビとしては」頑張っていた方だという印象を持っています。

 しかし細かく見てみると「ホモフォビア」に当たる表現も相当たくさん含まれていたし、人権擁護的な立場からしてみたら言うべきことはたくさんあるのかもしれない。そのことについては今後、このブログで細かく検証して行こうと思っていますが、「日本のテレビはこんなもん」「日本のノンケ男性はこんなもん」だと許容してしまう僕のような感覚は、「ノンケ社会の言説」に飼い馴らされているのかもしれない。尾辻さんのような立場の方から見ると「不甲斐なく」見えるのかもしれない。そんなことを考えながら彼女の話を聴いていました。

 彼女は「LGBT問題に対しての認識を世間に広め、ホモフォビアを一掃する」ことを、活動の中心に据えているわけです。誰よりもそのことに敏感で、誰よりも先鋭的に意見を表明するべき立場なのだと、彼女は自分のことを位置付けているのでしょう。そのパワーと迫力には圧倒されましたし、政治家として、いわばリーダーとして支持者たちを牽引して行くには、その位の勢いと強さが必要なのだとも思います。彼女の腹のくくり方は半端じゃありません。LGBT問題に関してそのような立場で「引っ張る」タイプの人を目の当たりにしたことは、やはり驚きでした。

 ただ、そんな彼女の先鋭的な戦い方についても「批判者」は当然、今後必要になってくるだろうと思います。「政治」というのは「武器を使用しない戦い」でもあるわけで、そういう態度で世間に対することは、彼女の場合、立場上の必然です。しかし彼女の孤軍奮闘といった状態では、いずれ破綻が訪れるかもしれません。

 LGBTの当事者たちは、カミングアウトをする人自体が日本では非常に少なく、彼女と公的な場でLGBTとして「政治的な言説で」対話したり批判し合ったりする者が、まだ少ないのではないかと思います。今後、彼女と同じような立場で「対話者」として対峙できる人間が、特に「ゲイ」の中から出てくる必要があるのではないかと感じました。彼女もそれを望んでいるのではないかと思います。

 運動に参加することを嫌悪感とともに躊躇したり、aktaにはじめて入るだけでドキドキしている自分のふがいなさを棚に上げてこんなことを言えた義理ではありませんが、彼女の勢いとパワーの素晴らしさに触れたと同時に、まず僕が思ったのは、そのことでした。彼女のパワーの裏側にある、「張り詰めてしまうこともあるであろう」気持ちが気になります。まだ31歳なんですよ、彼女。

■過去の自分への戒め■
尾辻かな子さんが、あの若さでどれだけ肩肘を張って頑張っているのかを、
もっと僕らは実際に見て知るべきだ。
批判は、その後でするべきである。FC2 同性愛Blog Ranking


<IDAHOナイトについては、まだまだ続きます。>

尾辻かな子著「カミングアウト―自分らしさを見つける旅」

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    ● キオスクで躍る「ゲイ」の文字・・・今週の「Newsweek日本版」はゲイ特集

●こちらに続きます。
LGBT可視化に向けて004●偏見
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コメント

この記事へのコメント

触れてみること

目で見ただけど、実際に触れてみることは違う。
そんなことを感じました。
実際その場の空気に触れてわかったことが多いんでしょうね。
食わず嫌いじゃいけないんだよな…。
僕は昨年、学校で人権教育委員のようなものをやっていて、
人権系の部活動(あるんですよ。知ってましたか)の顧問でもあったんですが、
そこの生徒達から逃げてしまったという苦い過去があります。
もっと触れ、もっと知るべきだった、そんなことも感じます。
嫌悪感を持つのは事実だけど、そっから逃げてたって何も変わらないよね。

尾辻さん

彼女は強いわけじゃないんだ。むしろとても繊細な女性。
でも、ああしてないと、倒れてしまうから。

●Kazuccineさん。

百聞は一見に如かず。
その一言に尽きるのかもしれません。
人間って想像力があるから、、触れてもいない他人に対して「妄想」を抱くことも得意。
だから偏見って生まれるんだと思う。

●きたまるさん。

そんな彼女に今、とても興味があります。
倒れさせてはいけないとも思います。

はじめまして。
尾辻さんのブログで日本テレビの番組のことを知り、番組の内容を詳しく知りたくて検索した結果、このブログにたどり着きました。
私も尾辻さんや他の頑張ってる方たちはすごい、と尊敬していますが
akaboshiさんのように、正直に細かい心の動きを綴っていることも、
やっぱり素晴らしいと思います。
いろんな記事、とても共感を持って読みました。
それぞれができることを無理のない範囲でやっていきましょう。

●RYOKOさん。

はじめまして。
僕は、「自分が今感じていることは、今しかない」ことだと思うと
細かいことを忠実に書いておきたくなるんです。習慣として。
いずれ変化するのがわかっているから。

かけがえのない「今の感覚」を残しておいて
将来それを見て笑いたいというのもある。
結果的に、かなり乱暴に本音を書いてしまうこともあるんですけど
(乱暴は気をつけないといけませんね~ホントに。笑)。

本音を吐き出し、自分で見返してみると反省するのと同時に
いろんな人からここで意見をもらうことで新たな考えとか、
新たな気持ちを湧き出させてもくれます。
自分はそれを求めているんだと思います。
今後もどう変化するのかわかりませんが、今の僕は明らかに
「出会い」と「行動」を求めているようです。
今後もよろしくお願いします。
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「公務」な一週間

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