フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2008-10
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たかがテレビ023●「なるほど・ザ・こいつがゲイだ!」と無邪気な笑顔で言われても・・・2

 5/9(木)放送のTBSテレビ「ネプベガス」で放送された「街角ゲイ探しクイズ」について紹介した前回の記事へのコメントありがとうございました。皆さんのコメントから教えられることが多かったので、お返事がてら、僕が感じたことを書いておこうと思います。(この記事は、前回の記事を読んでから、お読みください。)

「アットホームなゲイバー」の可視化には貢献 したらしい。

 「ネプベガス」の放送は東京地区だけではなかったみたいです。宮城県で番組をご覧になったshukouさんは、ほんの数秒映ったゲイバーの店内の様子が印象に残ったようです。
●shukouさんのコメント(抜粋)

ゲイバーは行ったことないですが、「あんな雰囲気なんだ」と思いました。落ち着いたいいセンスの店だと思いました。

 番組が仕込んだという3人のゲイは皆、新宿二丁目のゲイバーの店員さんであり、彼らが店内で働く姿のインパクトは強かったですよね。(ただし、いかにも「魅惑の世界」であるかのような怪しいBGMが付けられていたのには笑いましたが。)
 紹介された3軒とも、いわゆる「ショー・パブ」のような派手派手しい所ではなく、「小じんまりとした、アットホームな雰囲気のゲイバー」でした。ああいう所なら一人でも行けそうですし、僕も行ってみようかな〜(←一人ではゲイバーに入れない小心者で〜す。笑)。
 ゲイ・バーは女性の入店を断る所が多いようですが、二丁目には「レズビアン・バー」もあってレズビアンもたくさん集まるし、普通のお蕎麦屋さんとかレストラン、コーヒー・ショップも混在している商店街ですから、世間に流布しているイメージほど怖い所ではないですよ〜。(とか言いつつ、僕だって初めて行った時には怖くて震えてしまいましたけど。一番の敵は、メディアによって作られる過剰なイメージなのだ。)

 中には女性の入店を歓迎するところもあるみたいだし、「ゲイ・バー」と一口で言っても、経営している人のセンスによって様々なお店があります。もちろん「ディープ」なところも(笑)

●続いてIkuno Hiroshiさんのコメントより抜粋。

おそらく残りの9人は,劇団とかプロダクションに属している人で仕込んでるんでしょうけど,もし本当に街行く一般人からピックアップしてるんだとしたら・・・もしかしてクローゼットなゲイが一人くらい混じっていたかもしれませんねぇ。

 そうかもしれませんよね。バラエティー番組で「一般人」として出演している人たちって実は、芸能プロダクションに所属しているタレントの卵たちや劇団員が「仕事として」動員されているという話は、よく聞きます。僕の友達にも、そういうアルバイトをしている人がいます。「今度○○に出るから見てね〜」と言われて見てみたら、街頭インタビューに答える女子高生になっていたり(その人は女子高生ではないのに!)、OLや主婦になってクイズ番組に出演したりしていました。最近ではニュース番組の特集コーナーでも「仕込み」が行われて問題になったりしていますから、もしかしたら今回の「ネプベガス」に出演した男性たちの中にも「仕込み」があったかもしれないですね。

「クローゼットなゲイ」への配慮がなさすぎ!

 また、仕込みではなく本当に「街頭を歩いている男性」にインタビューしていたのだとしたら、ちょっと問題だと思います。なぜなら彼らは「シェーバーの使い心地を試す」という名目でカメラに映されることを了解し、テレビカメラの前で素顔を晒したわけですから。他の理由があるとわかっていれば撮影を断っていたかもしれません。そして、最後に騙まし討ちのように突然「あなたはゲイですか?」という質問をされ、そのリアクションが確信犯的にアップで狙われて観察されるのです。

 もし自分のことを「ゲイ」だと自覚しているけれどもカミングアウトしていない人が彼らの中にいたとして、見ず知らずの人に囲まれながら「私はゲイです」だなんて答えられるわけがありません。家族や友人にすら語ることが出来ずに抱え込んでいるのに、誰が見るかもわからないテレビカメラの前で語れるわけがないでしょう。しかし「嘘をついた」という罪悪感は、自分の心の中に沈殿しまうかもしれません。この企画は、そうした「クローゼットなゲイ」(カミングアウト出来ない状況で生きているゲイ)の存在が最初から念頭にないからこそ、やってしまえることではないでしょうかね〜。

 もし僕が同じような状況に晒されたとしたら、「あなたはゲイですか?」と聞かれた時点で「話が違うじゃないですか」と言って撮影をストップしてもらうかも。いや、そうすることは暗に「自分はゲイだ」と明かすことにもなるわけですから、その場の状況やオーディエンスの量によっては自分に嘘をついて「いえ、違います」と答えるのかもしれません。そして、その後でこっそりと、「自分の部分は放送しないように」スタッフに依頼すると思います。でも「撮影されてしまった」という事実はあるわけですから、「もしかしたら嘘をついた映像が放送されてしまうかもしれない」という嫌な気持ちで放送当日を迎えたかもしれません。それはヤダな〜。

●次は凪さんのコメントより抜粋。

ゲイかそうでないかを判断するのは自己申告のみですよね。そんなら隠れゲイとかバイの方もいる可能性は否定出来ないでしょうに。
そもそも性癖をゲームにして「当てる」ってのは問題があるでしょう。
職業とか肩書きじゃないんだから。目に見えるもんでもないんだし。

ゲイの「わかりにくさ」は、わかりやすかった!?

 凪さんの言うとおり「女が好き」か「男が好き」かは内面の問題ですから見た目ではわかるわけがないんですよね。中には「男も女も好きになることが出来る」人だっているわけで。男の格好をしているからと言って「女が好き」とは限らないし、女の格好をしているからと言って「男が好き」だとも限らない。
 確かに僕も「ゲイ」がゲームのネタにされて笑い物にされたことには憤りを覚えましたが、このクイズの「利点」をあえて強引に挙げるとすると(笑)「ゲイ」か「そうでないか」は、見た目だけでは非常に判断し辛いということを感じさせてくれたことかもしれないです。「ゲイなのかも」という視点で見れば、男性の誰もが「ゲイ」に見える要素を持っていることがわかりやすく示されていたし、見事に混乱もさせられましたからね。(優しいなぁ〜僕。笑)

●続いてflowfreeさんのコメントより抜粋

ゲイバーなどが公けに宣伝できるから可能な企画ですよね。そしてそこでカミングアウトしている人たちがいるからこそ、ですね。

どうしてこの企画を思いついたんだろう。

 ゲイバーやゲイ関連産業に従事するということは、すなわち「カミングアウト」するということですから、出演していた3人とも、そういう「強さ」を感じさせる人たちでした。それにしても、どうしてこの企画は考案され、実行に移されたのでしょうかね。スタッフにゲイバーの常連がいたのでしょうか。それにしてはデリカシーのない表現が多かったから、やっぱりレイザーラモンHGの「ハードゲイ」ブームで興味を持った輩なんでしょうね。

●続いてKazucineさんのコメントより抜粋

見世物になってる感覚はあるかもしれないけど、多少そういう段階を
経ないと世の中変わっていかないのは事実だと思います。

ちなみに私、自分を撮った映像見て愕然としちゃったことがあります。
だって、立ち居振舞いから全て、信じられないぐらい「乙女」してたんだもん(苦笑
私は友人にはカムアウトしてるんですが、「ゲイ」との出会いが私というのも
もしかしたら問題かと思うこともあるんですよ。
彼ら、彼女らにとっては「ゲイ」のイメージが私になるわけだから。

 目の前にいる人が「乙女」だったら、偏見というよりは親しみを覚えるからいいと思うよ。メディアに出演しているゲイが「乙女キャラ(オネエ喋り)」に偏りすぎていることが問題なのであって・・・。このクイズでも5人目の人は「乙女チックな」キャラでした。この番組で特に印象的だったのは、その「乙女チックな」彼が登場した途端、タレントたちもスタジオの観客も、かなり盛り上がっていたこと。きっと彼らにとって「イメージどおりのゲイ」が出てきたから単純に嬉しかったんだろうな〜と思いました。

 「見世物」も知ってもらうためには必要 か・・・。

 「乙女キャラ」を誇張して芸能界での「タレント性」を保持しているゲイたちも、Kazuccineさんの言うように「見世物性」を意識的に演出し、「多少そういう段階を経ないと世の中変わっていかない」という企みを胸に秘めているのかもしれないですね。「ブロークバック・マウンテン」についての、おすぎさんのレビューを読んで僕はそう思うようになりました。彼らは「確信犯」でやっている・・・実はそれって、結構すごいことなのかもしれない。

●続いて秋さんのコメントより抜粋

はああ〜。そんな番組だったんですかあー。かっ軽いっ!
馬鹿にしてる、と力こめた前回のコメントが空回り?なんだか、お店の紹介でもあったのですねえ。ふうーん?
でも確かに「こいつ」発言はいただけないですね。きちんとした言葉の言えるアナって、民放には少ないし。だからと言って、最近のNHKはつまんないし。最近、TVをあまり観てません。

●桃さんのコメントより抜粋

人の本質見抜くの好きなので、観て見たかったな。
桃は、堀内さんは、一番馬鹿やっているけど、一番人権は尊重している人と思います。あとの2人は、「コイツ」とか、最悪。裏で人騙してそうなのが分かります。

 ホント、軽いですよね〜。もともと偏見を持っている人は「笑って」見たのかもしれないし、「ブロークバックマウンテン」でゲイに興味を持ち始めた人は「興味深く」見たのかもしれない。友人や家族にゲイがいる人は、少しドキドキしながら見たのかもしれない。本気でハラハラしながら見たのはLGBT当事者たちだけだったのかもしれませんね。

プロデュサーに「やらされている」出演者たちの引きつった笑顔

 それにしても僕がいちばん気になったのは、若くて可愛い新人女性アナウンサーが、放送作家やプロデューサーに指示されるがままに「こいつがゲイだ!」という言葉を「言わされていた」ことの痛々しさ。そして、これまたプロデューサーの顔色を伺いながら「一生懸命ゲームを盛り上げている」ネプチューンをはじめとした出演タレントたちの空騒ぎぶり。
 テレビ界のヒエラルキーって残酷なんだなぁ。言われたらなんでもやらなくちゃならないんだなぁ。断ったら次からは呼んでもらえなくなるんだろうなぁ。そんな同情心すら湧いてしまいました。FC2 同性愛Blog Ranking

コメント

この記事へのコメント

ほんとにakaboshiさんって優しいですね。私は一番に感想コメントを書いちゃって、後に書いた方々とちょっと違っていたので焦りました。芸能人の様子は全然見てなくて、純粋にゲイの方とゲイバーだけ選んで見ていたのです。(自分が見たいとこだけ見たんですね。)LGBTの方々には本当に失礼な酷い番組でしたね。平気で公共のメディアに流して「笑う」なんて…。酷すぎます。私なら本当に怒りますよ!きっと全部ちゃんと見てたらこう書いてたはずです。

何だか

自分のコメントがこうやって使われると嬉しいですね。
私のコメントで、akaboshiさんが感じられることがあったらすごく幸せです。
「見世物」に関してですが、ちょっと補足しますと、
今まで「いないもの」とされてきた人たちが世の中に出て行くとなると
好奇の目でさらされることはある程度想定しなくちゃいけないってことなんですよ。
確信犯的に、大げさに演じている人には多少疑問を感じます。
でも、好奇の目にさらされるのってすごくしんどいことなんですよね。
自分にとっては普通にしていることなのに…。

優しいakaboshiさん

私の拙いコメントを使ってくださって、ありがとうごさいます。
人間が個人の魅力と才能だけで見てもらえる時代がくると、いいですね?

●shukouさん。

感想って人それぞれ違って当然だと思うし、
僕はshukouさんの感想から「へえ〜。」と教わる部分がたくさんありました。
だから面白いんじゃないですが、ブログって。

●Kazuccineさん。

大げさに演じている人たちも、きっとそのことによって
様々なバッシングを受けているんだと思う。僕もかつてはその一員だったし。
おすぎさんの本を読んでみたら、彼らの思いがわかって
今ではああいう表現方法も認めています。
「好奇の目」も、慣れ親しんでくれば「親しみの目」に変わる可能性があるのかもしれない。

●秋さん。

「人間が個人の魅力と才能だけで見てもらえる」ことを求めて
新宿2丁目とか、ゲイのコミュニティーにゲイは足を運ぶわけですが
同質なもの同士だけではなく、開かれた場所でそうなって行けるといいですよね。
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