フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-10
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岸恵子リスペクト004●「岸マープル」は可愛かったけど・・・

どうせならコメディーに徹すれば良かったのに

 昨日放送された岸恵子さん主演ドラマ「嘘をつく死体」ですが、ある意味ものすごいドラマでした。なにが凄いって、ミステリー・ドラマのはずなのにちっとも「謎」に関する好奇心を掻き立てられないばかりか、いちいち子ども騙しのような無神経で安っぽい「視聴者をおどかす」ための空疎な演出が随所に施され、見ていて物語の展開など「ど~でもよくなる」空しさに覆われてしまったからです。どうせなら「ミステリー」というものを茶化した「コメディー」としてもっとカリカチュアしてしまったら笑って見ていられたのかもしれませんが、そこまで踏み込む勇気はなかったようです。

 笑うには中途半端。ドキドキもしない。それでも2時間なんとか見続けたのは僕が「岸恵子ファン」だから。ファンは、岸さんが次にどんな格好でどんな髪型でどんな表情を見せてくれるのか、それだけでも十分に見ていられるものですが、そうでない人にとっては「なにを見ていいのかわからない」困ったドラマになっていたのではないかと思われました。

 岸さんの「我の強さ」を再確認

 それにしても、演技を見ているだけでも十分に、岸さんというのは「我が強い」人なのだということがわかります。その特性が生きる役柄の場合には彼女の魅力は引き立つのですが、今回のようなドラマでは空回りしてしまったようです。

 どんな台詞を言うときにも岸さんは「周囲のリズム」に合わせるというよりは自分の身体感覚に忠実に存在し続け、結果的に相手役から浮いてしまいます。常に存在の仕方が「岸恵子の時代気分」でホスト役を務めていた時と同じような「私が岸恵子ですっ!」と、背筋を伸ばして凛とした気品を保ったままでいるのです。しかしこの役は、脚本で書かれている台詞の言葉でもわかるように「現代の若者しゃべり」のような、構えず気取らず「ぶっちゃけた」調子でしゃべることが要求される役。台詞の言葉と岸さんの身体感覚も、明らかに「ずれている」のが伝わってきました。その「ズレ」が成功しておかしみを生んでいる場面もあれば、逆に浮いてしまっている場面もあり・・・こうしたことはリハーサルを積み重ね、共演者同士で呼吸が掴めるようになることで解決するものなのでしょうが、その時間もなく強行軍で撮影が進められたことが画面から滲み出ていました。

 一晩寝て翌日にこのドラマを思い起こすと印象に残っているのは「岸さんが岸さんとして、あの役を演じていた」という強烈なインパクトのみ。ドラマと言うよりも「岸恵子を見た」という事実しか頭に残っていないのです。やはりスターとして一世を風靡するタイプの人間には、その人に独特の存在感とか、強烈な「花」があるものです。結果的に、彼女の「人としてのアクの強さ」を再確認させられるドラマとなりました。

 ステレオタイプはつまらない

 なぜ岸さんの印象ばかりが残ったのか。その理由はきっと、彼女が決して演技に「ステレオタイプ」を持ち込まず、あくまでも「自分の身体感覚」にこだわって演技をし続けたからだと思います。時に不器用でゴツゴツしていて、明らかに周りからは浮きがちではあったけれども。

 共演者たちのほとんどは、その点では演技が素直で単純でした。画面に出てきた瞬間から「裏表のない善人」あるいは「悪人」あるいは「いわくあり気な人」だということがわかってしまう。いかにもこれまでのサスペンスドラマに繰り返し出てきたであろうパターン通りの典型的なキャラクターを「なぞっている」ように感じられてしまうのです。それは「コメディー」としてカリカチュアした世界観の中では有効な演技の方法ではありますが、今回のようにリアリズムのスタイルを貫こうとした時には「中身のない人」に見えてしまいます。

 人物が内面に抱える複雑さというものは、そう簡単に「表情」や「仕草」として表現されるものではありません。むしろフツーの人間なら多かれ少なかれ、自分の本心が他人に容易には悟られないように「隠して(演じて)」生きているものだと思います。安っぽいドラマに出てくる人たちのように、常にわかりやすく大げさな表情で感情表現をする人たちなど、現実世界にはあまり存在しません。

 「これはサスペンスドラマだから」という割り切りで、従来のサスペンスドラマのイメージをただなぞるだけのものほど、つまらないものはありません。「火曜サスペンス劇場」がテレビにおける使命を終えて終了した背景には、こうした「従来のサスペンスドラマをなぞるだけのサスペンスドラマ」では、メディアが複雑化して好みが多様化した現代のテレビ視聴者が満足しなくなったという面があるはずです。テレビドラマ界の根本的な発想転換を望みます。現代の視聴者はもう、子供だましで騙されるほど単純ではありません。

 今回のドラマで唯一面白かったのは、冒頭の岸さんと木の実ナナさんのコミカルな会話のシーンだけ。あとはほとんど、ドラマとしては成立せずに停滞してしまっていました。どうか岸さんには、もっと丁寧に時間をかけて生み出される「創作の場」で、素敵な演技を見せ続けて欲しいと思います。「テレビ的演技に合わせられない不器用さ」というのは、実は非常に人間的であり大切なことなのですから。FC2 同性愛Blog Ranking
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コメント

この記事へのコメント

ごめんなさい…(涙)

akaboshiクンどうもです どうやら↑のコメントを送信する際、 無意識のうちに管理者云々のチェックを入れてしまっていたようで… 決して非公開希望ではないので 面倒でなければ 公開に訂正願います(処理不可なら別にいいです) 天然HEADに徹夜明けがプラスされてたのでウッカリしました  御免なさい またアソビにきますね

●ワカヲ(♂・♂・kiss)さん。

あ、やっぱりそうだったんだ。なんで非公開なのかな~っと思ってました(笑)。
設定を変えることは出来ないので、ここにコピーして紹介させてもらいますね。

「お初です 長谷部安春監督「レイプ25時・暴姦」をキーワードにココへ辿り着きました
俺も 岸恵子好きです(akaboshiさん程 上手に語れませんが…)
なぜ彼女があのドラマに出演したんでしょうか、ねえ(笑)
番宣の内容から さっそく見る気を失ってました
彼女には 常に 彼女の身体感覚が 大いに喜べる作品に
関わっていて欲しいんですが それに見合う造り手がイナイのかなあ…
ちなみに その時間はBSで 渥美清と大原麗子を見てました
これからも ちょくちょく ココにアソビに来ますね
PS  「レイプ25時」…ブラームスが散りばめられている所が好きです」

●では、上記のコメントへの返事を。
ど~もはじめまして。
「レイプ25時・暴姦」(↓参照)に反応してここに来るとは超マニアック(笑)。
http://akaboshi07.blog44.fc2.com/blog-entry-64.html
あの、悪夢のようだけど美しい世界を思い出すとボーっとしてきちゃいます。
岸惠子さんもお好きなら、どうぞ話し相手になってくださいませ。
岸さんの次の出演映画が決まったのですが、
個人的には内容がちょっと不安・・・・
http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=1905
作品を見てみないとわかりませんが、この種の映画にありがちな
「日本国内だけの自己満足上映」に終始することを目的とした内容ではなく
アジアも含めた世界各国で堂々と上映できる内容の作品であることを願っています。

どうもです

akaboshiクンどもです! ↑メンドーかけました
恵子サンの新作 自己満足上映… 確かに そうなりえるかも
実は去年の夏 亡き父の縁で 鹿児島・知覧を旅したんだ
作品のモデルになった お母さんの 旅館にも泊まった
その際に 石原氏の この作品に対する真摯な態度を 聴かされたので
俺個人的には 期待しているんだけどね
それと 作品の質は また別モンだからね
しかし 恵子サン 精力的に仕事してるね
でもやっぱ 内容は吟味してほしい(笑) 
追伸 出てたCM クリープじゃなくて マリームだよぉ(どうでもいいか→笑)

●ワカヲ(♂・♂・kiss)さん。

鹿児島の知覧に行かれたことがあるんですか。
僕も一度は行ってみたいと思ってるんですよ。記念館みたいなものもあるらしいですね。
映画は来年公開みたいだから、ブームが起こる前に行っておこうかな。
モデルになった方の旅館もあるんですか。

・・・あはは。「マリーム」だったっけ。失礼しました~(笑)。直しときます。

参考までに

例の映画のモデル・鳥濱トメさん関連のHPです
http://www.tomiyaryokan-chiran.jp/
(旅館自体は 今現在 孫嫁さんが 経営してるんだけどね)
記念館立ち寄る 前日の晩に ここに宿泊したんだ
おかけで より身近に 当時の空気を感じることが出来たよ
俺は 戦争に関して あれこれ 想ってるわけじゃないけど
とても 有意義な時間を過ごせて 本当に良かったよ

●ワカヲ(♂・♂・kiss)さん。

お、HPの情報ありがとうございます。
ますます行ってみたくなっちゃいました~。
その土地に実際に行くと、過去のことが立体的に感じられるようになるよね。
そうしてみて気付くものもたくさんあるかも。
岸さんファン注目の場所ですね。多分僕は本当に行きます(笑)。

うまく言えませんが・・

我が強いというのは違うような気がします。うまく言えませんが・・。
でもある意味ではあたっているのでしょうか? むかしから岸さんは素敵に輝いていらっしゃる。あとやはりTVという媒体が彼女には合っていないのでしょうね。でもすごい洞察力ですね。感心してしまいます。

●カズさん。

岸さんにはまだまだ、「映画作品」で女優としての活躍をしてもらいたいですし、
あの「ジャーナリスト魂」に溢れる執筆活動も続けてもらいたいです。
行動力と好奇心の旺盛さは、本当に素晴らしいと思います。
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