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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2019-11
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「yes」創刊の波紋012●ヒースの反抗

 「ブロークバック・マウンテン」の撮影で
 アン・リー監督に反抗したエピソード


 「そういやアンと映画の上で1つだけ意見が合わなかったことがあったな。最初、アンはおれたちにもっと筋肉をつけたがったんだ。」

 「yes vol.2」に掲載されたヒース・レジャーのインタビュー。前回は名言を紹介しましたが今回は映画撮影時の彼の興味深い「反抗ぶり」についてのエピソードを紹介します。

 撮影の当初、共演のジェイク・ギレンホールは「すでに筋肉もりもり」だったのに比べ、筋肉の付いていなかったヒース・レジャーに対して監督が「バルク・アップ」を要求したところ、彼は拒否したというのです。それは、彼なりの「役」に対するこだわりでした。

 「アンが『ダメダメ、きみにはもっともっと体を大きくしてほしい』って言うわけだ。つまりおれたちにもう少し彫刻みたいな体つきになってほしかったんだと思う。そっちのほうがセクシーだって。でも、おれはそれには賛成しなかった。考えたのは、ひとつはイニスってのは牧場労働者だろ、おまけに貧乏でたいしたもん食ってないんだ。だからイニスって痩せててしかも力が強いみたいな、そんな感じにしたかった。彫刻みたいな体つきじゃダメだって思ったんだ。そんな感じにしたら、なんか、違うよね、時代が・・・。」

 そして彼は監督の要望には従わず、あの寡黙で繊細でデリケートな印象のイニス像を作りあげたのです。「それに、おれ、怠けもんだからさ(笑)、で、筋肉つけなかったの」と嘘ぶいてもいますが、本人としては相当なこだわりをもって役に臨んだみたいですね。

 彼のこだわりは正解だったと思います。そもそもイニスは自分を「ゲイ」だと自覚している人物ではないのですから「男に対して見せるための筋肉」を持っている必要はないのです。
(ジャックは「ゲイ」だという自覚が映画冒頭の登場場面で既にあるようですから、筋肉モリモリでも不自然ではありませんが。笑)
 ごくフツーの男が、わけのわからないままにジャックに惹かれ、わけのわからないままに欲望に身を任せるというリアリティーは、生活者としての自然な肉体だからこそ醸し出せたのだと思います。この映画が表現していることの根幹に関わる部分を、彼のこだわりが、さらに増強させたわけですね。

 「俳優の契約はしたけど、セレブになる契約はしてない。」

 ほかにもこのインタビューでは、俳優として有名になるにつれてパパラッチが付きまとうようになり、フツーの生活が出来なくなったことの苦労も語られています。特にLAに住んでいた時には、外出時に常に尾行されていたらしく、そんな生活から逃れるために、子供が生まれるのを機に静かな場所に引っ越したらしいです。

 今年のアカデミー賞では「ブロークバック・マウンテン」での名演技が評価され主演男優賞にノミネートされたヒース・レジャー。授賞式の会場では、同じく助演女優賞にノミネートされた奥さんのミシェル・ウィリアムズさんと手をつなぎながら賞の行方を見守っていた姿が印象的でした。そのアカデミー賞に関しても、彼は面白い発言をしています。(→FLIX Movie Site)

 「それぞれが違う種目のスポーツをしているかのような世界なのに、同じ舞台で競わせようとすることは非現実的だ」

・・・ホントこの人、フツーの視点を保ち続けているところがいいですね。

●「yes vol.2」
↑ヒース・レジャーが、LGBTマガジンならではの質問に答えたインタビュー
「HEATH LEDGER INTERVIEW この愛を100%信じて演じた」が掲載されています。
●「yes」オフィシャル・サイト
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コメント

この記事へのコメント

akaboshiさま
先日はトラックバックありがとうございました。こちらのブログは興味深いコラムが多くてとても面白いです。恥ずかしながらYesについて知らなかったので今度書店で捜してみますね!ヒースとジェイクの演技についてアン・リー監督は別のインタビュー(http://movies.about.com/od/brokebackmountain/a/brokeback120605.htm)でヒースはメソッドに近く、ジェイクの方がフリースタイルと言っているのはヒース自身のインタビューとは違っていて興味深いですねw

●aさん。

これは、すごく充実した内容のサイトを教えてくださってありがとうございます。
はじめて知ることがいっぱい載ってて、面白かったです。

ヒース・レジャーは、いわゆる演劇を「学校で」学んだ人なので、
「メソッド演技」を身に付けているんでしょうね。
きっと理論的に役柄を構築するのが得意なタイプなのかもしれません。

対するジェイク・ギレンホールは、より自由に柔軟に演じるタイプのようなので、
アン・リー監督はヒース・レジャーを刺激しようと、
彼に内緒でジェイク・ギレンホールだけに色んな指示を出したのかもしれません。
そのやり方がきっと、ヒース・レジャーから新鮮な演技を導き出したのでしょう。

ヒースもそれが新鮮だったと言っているようなので、
「yes」に載っているヒース自身のインタビューと、内容的には同じ事を言っていると思いますよ。

たかが筋肉

されど筋肉なんですかね。
逆にリー監督が何故筋肉つけさせようとしたのかも
何だか気になるところですけど。
こういう細かい気配りがリアリティを作り出しているのかも。
個人的にはうそ臭いジム筋肉ボディは好きではないので、
逆にセクシーかも、なんちゃって。

●kazuccineさん。

ヒース・レジャーが「影を帯びた」感じのキャラクターだったから
この映画、いい雰囲気が出てるんだと思う。
ムキムキなマッチョだったら・・・なんかね(笑)。

チョコレート

akaboshiさま はじめまして。
BBM素晴らしい映画でしたね。
BBM関連のブログをいろいろ覗いて、最近こちらを知り、お邪魔しました。
とても率直で的を得た、素敵なブログですね。akaboshiさんのBBMの感想も素晴らしかったです。
私はBBMでヒースを初めて知ったのですが、彼の若いのにとても渋く、深い演技にファンになってしまいました。笑顔も可愛いですし!
そして、このyesの記事を見て、ますますその思いは強くなりました。他の映画雑誌の彼の写真よりこのyesの彼の笑顔は格別素敵ですね。本当に楽しそうな笑顔です。このインタビューの彼がいかに肩の力が抜けた自然体だったのかが分かります。

そして、共演者たちと男女の関係無くすぐ友達になってしまう、彼の天真爛漫な性格にも惹かれました。もちろん、キチンと芯のある考え方にもですが。

akaboshiさんは彼が出演した映画、「チョコレート」は観られましたか?その中のヒースは本当に素晴らしいです。もしもまだでしたら、お薦めします。人種差別や親子の確執、などなど結構重い映画ですが、BBMと同じで、鑑賞後随分考えさせられました。
この映画、激しいラブシーンが物議をかもしだした作品らしいのですが、それはこの物語には必要なシーンだったのかもと思いました。他にも素敵な映画に出演していますが、私はこの映画を観て、彼はまさしくBBMのイニスにぴったりで、人の内面の葛藤を演じる事に素晴らしい素質のある役者さんだったのだなぁ…としみじみ思いました。
ぜひ、まだ観て居られないなら、観てakaboshiさんの感想お聞きしたいなぁと思ったものですから。長々とすみませんでした。

●yukaさん。

はじめまして。
この「yes vol.2」に載っているヒース・レジャーのインタビュー、
語り口もサバけていて本当に面白いのでぜひ、読んでみてください。
「yes」はLGBTライフマガジンと銘打っていますが、誰が見ても抵抗を感じることなく
受け入れることの出来る素敵な雑誌ですよ。そういう雑誌の登場は革命的です。

ブロークバックマウンテンがらみの記事として、こちらの記事でも紹介した
北丸雄二さんの映画評も本当にオススメです。
http://akaboshi07.blog44.fc2.com/blog-entry-276.html
北丸さんの文章は、わかりやすい言葉でありながら深いところを衝いてくるし、
「誰に対しても開いている姿勢」が素晴らしいと思います。ぜひ!

「チョコレート」見てみます!
薦めてくださってありがとうございます。

モチロン見ました

akaboshiさん、こんばんは。またお邪魔しました。
すみません、説明不足でした。[yes vol.2]を出版元のタワーレコードから取り寄せ、見て先日こちらにコメントしたのです。
インタビューの写真のヒースのカメラをもったあの笑顔が可愛くて、椅子に座った写真も子供みたいな表情でくつろいだ表情でしたし。
ヒースのインタビューもおっしゃるとおり、さばさばしていて、子供っぽいリアクションなのにも関わらず、その実とっても正直でキチンとした意見がその真面目な人となりを表していて、本当に魅力的な面白い人だなぁと思いました。
北丸雄二さんの記事も凄くわかりやすくて、akaboshiさんのおっしゃるとおりです。
まさしく確信犯ですよね。ジェイク・ギレンホールがこの映画はコマーシャルな作品と言っていたのはこの事かなと思いました。
しかし、もっと北丸さんは深くて端的で素晴らしい解説ですね。
イニスはゲイじゃないという人もいて、私はちょっとびっくりしました。
最初の夜の出来事でゲイだという事は分かると・・・記念すべきイニスの解放の夜だったのだと私は思っていたので、あのシーンで笑う人がいたのにはちょっとびっくりしたものです。しかし、人それぞれの感じ方の違いなので、これが絶対ということが言えないのですが。

「チョコレート」すみません、なんか押し付けがましかったですね、わたし…。
モチロンその気になったらという事なので、無理なさらないで下さいね。
ではでは、またその内お邪魔させてくださいね。

●yukaさん。

あ、すでに読まれていたんですね~、失礼しました。
アマゾン等では品切れ起こしているみたいで、タワーレコードから直接じゃないと
買えなくなってるみたいですね。売れてる売れてる(笑)。
ヒース・レジャーのインタビューすごく親しみ持てていいよね。
翻訳がすごく上手なんだと思う。くだけた口調がよく表現されてる。

ヒースのインタビューで心がほどけた後、続けて北丸さんの文章を読んだもんだから
も~う、ストレートにズドーンと突き刺さってきて号泣しました(笑)。
文章読んであんな思いしたのって、はじめて。

「チョコレート」以前から見ようと思ってましたので、近々見ますから~(笑)。

ところで

6月に次号発売だったような気がしたのですけど、どこかで見掛けられましたか?
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