フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-09
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『しみじみと歩いてる』むさしのヒューマン・ネットワークセンター上映会04●侍の世界はホモセクシュアル奨励?/24時間テレビ、はるな愛さんの涙は一色?



 7月31日(日)にむさしのヒューマンネットワークセンターで行われた『しみじみと歩いてる』上映会でのトークの模様を御紹介。

 上映イベントを企画しトークの司会を担当してくださったのは、レインボー・アクションの活動で今年出会ったばかりの三上かおりさんです。前回の映像はこちら

「しみじみと歩いてる」むさしの4●侍の世界はホモセクシュアル奨励?



YouTubePLAYLIST「しみじみと歩いてる」むさしのヒューマン・ネットワークセンター上映会

 今回の話題はバラエティに富みました●侍の世界は同性愛奨励だった?●薩摩琵琶の小敦盛における男色●はるな愛さんの24時間テレビランナー生中継で見えた綻び●テレビ東京のドラマ「IS~男でも女でもない性」について

★映像の中で触れている原稿を御紹介(2010年8月に雑誌掲載用に書きました。)

『24時間テレビランナー、はるな愛さんの涙は一色?』

 2010年8月末に放送された日本テレビ系列『24時間テレビ』のチャリティーマラソン。今年のランナー、はるな愛さんのスタート時に印象的な場面が放送された。

 弟と一緒に応援に出てきた父親が、背中に大きく「賢示」と書かれた野球のユニフォームを持参し「これを着て走って」と彼女に渡したのだ。さらに司会者から「今日の愛さんを見ていかがですか?」と問われ「いい男になった」と語った。しかしその時、娘は真顔で言い返した。「女やで」。いつになく真剣な眼差しだった。

 はるな愛さんはMtFトランスジェンダーの当事者である。賢示は性別越境以前の名前であり、かつて「男」だったことはバラエティ番組で突っ込まれた際に「言うよね~」と切り返す定番ギャグとして浸透している。しかしこの日はギャグに「しなかった」のだ。

 私は5年がかりで『しみじみと歩いてる』というドキュメンタリー映画を制作し、この秋から公開する。当初は自分と同じ同性愛者を取材したが、五十代のMtFトランスジェンダー綾さんとの出会いで創作上の転機を得た。自分には「どうしても共有できない感覚」があることに気付いたのだ。

 彼女は数年前まで男性としての結婚生活をしていたが、家族関係が破綻し精神的に不安定になり、離婚後は試行錯誤の中で女装をすると精神が安定する自分に気付いて行く。女性ホルモンを投与し身体の性別を越境させた行為を「自分の中から男を排除する感覚」だと語った。つまり「男」を排除したら結果的に「女」と言われる在り方になっていたらしい。

 そんな綾さんの感覚や精神の落ち着き所について私は「自分の感覚では推し量りようがない」限界に直面した。そして心と身体の性別違和が無い「シスジェンダーなのだ」と自覚した。それはかつて「同性愛者なのだ」と自覚した時とは種類が違う気付きだった。今回は、自分がマジョリティに属することを認識したからだ。

 同性愛者として生活する私は、「異性愛者であること」が前提で組み立てられている社会システムの中でマイノリティである。マジョリティは社会構造が存在を肯定してくれるが、マイノリティは自ら「肯定のための物語」を編まねばならず、様々なことに敏感になり自我意識が肥大化するので正直しんどい。それに比べてマジョリティとは、敏感さから解放された「鈍感」の中で生きられる存在なのだと知っている。だから私は綾さんの「敏感さ」を感知出来ない。なぜなら性別越境を必要としない属性という意味で圧倒的なマジョリティだからである。

 父持参のユニフォーム着用を拒否し、ピンクのミニスカートで走り始めたはるな愛さんは泣いていた。テレビ画面では「大舞台で走れた幸せを噛みしめた涙」と一色で語られていたのだが、理由は果たしてそれだけだったのか?。マジョリティの鈍感さを突き付けられ、無力感に打ちひしがれたマイノリティの涙だったかもしれないではないか。必死に排除してきた「男」を装うにと衆目の中で他ならぬ父から求められ、真顔で拒否した直後なのだから。

 私は少しでも「敏感なマジョリティ」でありたい。そして、メディアには「マイノリティの敏感さ」に敏感であって欲しいと、マイノリティ当事者として願っている。

 島田 暁

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当ブログ発!ドキュメンタリー映画 『しみじみと歩いてる』

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

ドキュメンタリー映画『しみじみと歩いてる』PV



 セクシュアル・マイノリティの日常と祝祭のコントラストを描いたドキュメンタリー映画『しみじみと歩いてる』は、出演者の「顔出し可能レベル」に配慮しDVD販売等は行いません。上映会のみで御覧いただけます。

座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルにて奨励賞を受賞しました。→コンペティション部門公開審査会映像

■今後の上映予定
12/3-9 第1回愛媛LGBT映画祭2011(シネマルナティックで毎日上映)

★『しみじみと歩いてる』を、あなたの街で上映してみませんか?上映についてのお問い合わせは、akaboshi07@gmail.comまで。
★上映に関する最新情報は、当ブログ内「『しみじみと歩いてる』撮影&上映日記」をご覧ください。
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コメント

この記事へのコメント

「アイエス」について

「アイエス」について大変興味深い会話を見せて頂きました。
「固定観念で接するとうまく行かない 」。なるほど。たいへん大事な視点だと私も思います。
しかし、これだけ、性分化疾患の状態を持つ人の大多数が典型的な男性か女性の自認を持つ(もちろんそうじゃない人もいる)ということが伝えられているにもかかわらず、未だにこのような会話が成り立ってしまうことに、確かに「固定観念」とは恐ろしいものなのだということを改めて認識させて頂きました。
あかぼしさんは、メディアによるイメージの固定化の懸念を表明され、「個別性」という言葉を控えめに使ってらっしゃいましたけどね。
けれどもお相手は、ご自身がお会いになられたという1人を全ての人のように、溢れんばかりの善意の上で思っていらっしゃるようです。固定観念って、難しいものですね。

遅いレスですみませんが

むさしのヒューマン・ネットワークセンターでの「しみじみと...」上映会でakaboshiさんとトークした三上です。藤子さん、動画ご覧になった上でのコメント、ありがとうございました。
固定観念は恐ろしいものというご指摘の通り、あの時はかなり間違っていました。一つだけの実例を深く探求しきらないまま、仮説を広く応用しすぎる誤りがありました。お詫びしたいと思います。
ちょっと後になって、あれは間違ったことを言ったなと気がついたのですが、試行錯誤というか千鳥足であっちこっちよたよたしながら学んでいる事柄で、間違いを覆い隠すのも間違っているだろうと思い、akaboshiさんにその箇所の削除を頼んだりはしませんでした。

でも誤りの流布であって問題が大きいなら、編集をこれから頼みます。お考えお聞かせ下さい。よろしくお願いいたします。

事実関係その1(長くなってすいません)

あかぼし様、控えめながらもフォローありがとうございます。

藤子様、コメントありがとうございます。三上さんには直接メールで伝えたのですが、私の発言への誤解についてはコメントも謝罪もされてないので、この場で説明させてもらいます。

性分化疾患の人達の性自認については藤子さんの指摘の通りで、調査結果も2009年に公表されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2678119/pdf/1471-2458-9-110.pdf
この話は三上さんにもしてたのですが、聞く耳を持ってなかったようです。

また、「アイエス」は当事者像が事実と異なっており、しかも「自称」当事者が製作に大きく関与しており、世間に大きな誤解を与える描き方になったので私は全く評価していませんし、私自身は性分化疾患を「男でも女でもある」とも「ない」とも思っていません。両方とも間違いだから批判的なのです。そもそも生物学的性別は雌雄の2つであり、性分化疾患は文字通り性分化過程に生じた身体疾患に過ぎず、性別二元論を否定する存在ではありません。「いいとこどり」の話も家庭や仕事での態度の話でした。なんであれ「できる」人は「いいとこどり」には積極的だと思いますが、それは性分化疾患とは全く関係ありません。にもかかわらず三上さんは性分化疾患への「固定観念」から、ああいう誤解をしたのでしょうね。これでよくも「おばあちゃん仮説」を曲解して「ばばあ発言」をしてしまった石原都知事を批判できますよね。本人は誤解と当事者発言の捏造への謝罪は棚に上げ、「一つだけの実例を深く探求しきらないまま」と言ってますが、疾患の全体像を理解しないまま、そんな粗雑な感性で「仮説」を振り回されるのは当事者全体にとって甚だ迷惑です。
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