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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2018-09
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王の男ブームを追う001●韓国でゲイ映画「王の男」大ヒット中

昨年の12月29日に韓国で封切られた映画「王の男」が、空前の大ヒットを記録しているそうです。 (→「朝鮮日報」2/11参照)
先日、ついに動員1000万人を突破し依然観客動員は絶好調。これまでの動員1位の「ブラザーフット」(1174万人)や2位の「シルミド」(1108万人)を抜き、韓国映画での歴代1位になるかどうか注目が集まっています。

実はこの映画、「同性愛」を描いたものだというから動向を見逃せません。

物語は、朝鮮王朝時代の王と宮廷芸人の姿を描いたもの。王と芸人が同性同士で愛し合うことも描かれているようです。
さらに、これまで韓国で大ヒットする映画にありがちだった「民族主義的感情に訴える方式」がほとんど存在しないにも関わらず、これだけの動員を記録しているはじめての映画としても話題を呼んでいるようです。
(→「朝鮮日報」2/10のシム・ヨンソプ氏(映画評論家)のレビュー参照)


制作費も、「シルミド」の82億ウォンや「ブラザーフッド」の147億ウォンと比べて半分にも満たない40億ウォン。これほどの大ヒットになるとは関係者も予想していなかったらしく、公開後の口コミ効果がもたらした「本当の意味でのヒット作」と言えるでしょう。

「クロスセクシュアル・シンドローム 」

この映画で、王に愛される美しい男性“コンギル”の役を演じた新人俳優イ・ジュンギ氏は一躍スターとなり人気沸騰。その影響なのか、韓国男性の間では整形手術が大ブームという記事も掲載されています。
(→「朝鮮日報」2/10参照。)

さらに彼は在学中のソウル中央芸術大学から1年間の奨学金が支給されることが決定したとのこと。評価にあたって大学側が発表したコメントが驚きです。
(→「朝鮮日報」2/7参照。)


「現在、“クロスセクシュアル(Cross Sexual)シンドローム”の中心となっているイ・ジュンギに大衆が熱狂して夢見ているのは、全てイ・ジュンギの役に対する飽くなき探求と演技へ情熱の結果だ。」

・・・クロスセクシュアルという言葉を僕ははじめて知りましたが、なかなかいい言葉だと思います。こうした形で映画が社会現象を巻き起こすことは、韓国社会に「同性愛」への認識が広まる契機になることでしょう。最近、毎日のようにこの大ブームに関する話題が配信されているようですし、今後の動向には注目したいと思います。

男女差別問題に新たな視点

実際にこの映画の大ヒットは、韓国社会における「男女差別問題」に新たな視点をもたらす役割も果たし始めているようです。同じ朝鮮日報のサイトで注目すべき記事を見つけました。
→「韓国男性を差別する法律の中身とは?」より引用

映画『王の男』に出てくる美男が王と持ってしまった性関係を自分の願う性関係ではなかったとした場合、その王を「強姦罪」で告訴できるだろうか。 答は「ノー」だ。相手が「王」だったからではなく、被害者が「男」だからだ。現行の刑法は強姦罪の被害者を「婦女」としか規定していないのだ。

これは韓国女性開発院が11日に発表した「現行法令上の男女差別条項発掘調査結果」を紹介する記事なのですが、これまでの男女差別問題は「女性保護」の観点からのアプローチだったことを見直し、「男性は強姦罪の被害者になれない」など、男性にとって不利な状態で法律が施行されていることを問題視しています。

さらに注目すべき記述がありました。なんと軍隊内部での男性同士の性暴行問題にも触れているのです。

実際、2003年に性暴行の苦痛に耐えられなくなり自殺したキム某一兵事件など、軍隊や刑務所内の男性被害者は増える傾向にある。昨年、国家人権委員会は軍隊内の性暴行被害者が全体の15.4%に上ると報告している。

このブログでも以前、 「ウォンビン兵役報道に思う」「山本薩夫「真空地帯」●MOVIEレビュー」で言及してきましたが、旧日本軍でも自衛隊でもどこの軍隊でも、男だらけの軍隊生活においては男性同士の「いじめ」や「性暴力」は当然、起こり得る問題でしょう。記事にあるとおり、実際に韓国国内の性暴行被害者の15.4%が「軍隊において同性から被害を受けている」という事実は、問題視されるべき重大事だと思います。

軍隊というのは上官の命令には絶対服従の「ヒエラルキー」が最も重視される組織です。
人間は、異性だけではなく同性のことも好きになる可能性のある生き物だし、肉体関係も持てるということを知っている僕としては、閉鎖された集団生活で実際に何が行われているのか、表立って語ることは被害者にとっても「恥」だとみなされやすい分、とても気懸かりです。
この映画の空前の大ヒットによる「同性愛」への関心の高まりは、こうした現在の社会制度がはらむ問題点や矛盾点への関心につながる可能性も秘めていると思います。日本公開はまだ予定されていないようですが、ぜひ早いうちに実現してほしいと思います。

兵役非理問題のチャン・ヒョクが演じるはずだった美男子役

ただ一つ気がかりな情報が。王に愛される“コンギル”の役には、実は別の俳優チャン・ヒョクのキャスティングが決まっていたそうです。しかし彼は2004年9月に兵役非理の疑いでソン・スンホン、ハン・ジェソクらとともに社会的バッシングを受け、現在は軍に入隊中。そのせいで長い間、この映画の制作は延期されていたそうです。退役後、彼はどんな気持ちでこの「国民的大ブーム」と、新人スター、イ・ジュンギの活躍を見つめることになるのでしょうか。
(→「韓流エンタメ店長ちゃま」1/26
& 「BUNKA KOREA2004.10/2参照)

可能性のある若者が、貴重な2年以上の期間を、強制的に国家に「身も心も捧げ」させられる。その上で成り立つ「男優位」社会。否応なしに区別される「男」と「女」。そんな現実を、LGBTたちはどのようにして過ごしているのでしょう。そろそろ「時代劇」ではなく現在の問題として、そうしたことを描く映画が出てくるべきだとも思います。

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コメント

この記事へのコメント

これは観る!日本もそろそろ江戸時代の偉いさんだけが持てた同性愛制度を映画化してもいいんじゃないかなあ。本はたくさんでてるんですけどね。なかなか色々な問題がこの映画で出されてるようでこれからの影響も興味深いっす。

彼、お顔女の人に見えます

イ・ジュンギさんは『ホテルビーナス』にも出演されていたのですね。(見逃した映画でした。思い出した。レンタルしないと・・)なんかお顔がますますシャープになっているみたい。この映画についてもちょっと調べてみたくなりました。是非みたいです。

映画がこのようにその社会に(肯定的な)影響を与えていくと言うはすばらしいことですね。
1960年代イギリスでは同性愛は法律的に違法でしたが、映画「VICTIM」が同性愛の違法性を取り除く大きな要因になったと聞いています。違法な時代に名のあるダークボガードがゲイの役で主演したということもある意味すごいことです。
そしてそれから40年経ち、イギリスでは同性のパートナーとしての結婚に近い関係が認められるようになりましたね。
ゲイがテーマの「ブロークバックマウンテン」もアメリカで大ヒットしています。保守的になってきているアメリカ社会で、こういった映画がゲイに対する社会の寛容性へとつながっていくといいですね。

うーむ、ゲイ映画アツイですね。

「クロスセクシュアル」初めて知った言葉です。
ふと思ったんですが、社会が保守的になりがちな
時期って、同性愛を取り扱った映画多くないですか?
いまのアメリカで「ブロークバックマウンテン」がヒットしているように。
「マイ・ビューティフル・ランドレッド」がイギリスで公開されたのも、
サッチャー政権下で保守化が進んでいた頃ですし。
何かしら関係があるんでしょうかね?
今の韓国の状況がどうなのかはわからないですが。
単なる恋愛映画にとどまらず、色々な問題提起を
してくれるのが、いい映画って感じです。

王の男の影響かな

先週、「王の男」を見ました。 本当に面白くていい映画でイ・ジュンギさんはかなり美形でした。 
この映画のせいかな。 このごろ 韓国では新聞で 同性愛のいろんな記事を読めます。 上にも書いてる軍隊内の同性愛と増えてる青少年たちの同性愛の問題に社会がたくさんの関心を持ってくれます。 これはいいことだと思いますが、今だけの騒ぎで終わるんじゃないかと心配もあります。 でも 以前よりは韓国人が同性愛を見る目はすこし変わったと思います。

●flowfreeさん。

大賛成!
そう考えてみると、日本もお偉いさんたちの同性愛ネタがゴロゴロあって
まだちゃんと映画化・ドラマ化されていないものもいっぱいありますよね。
「殿の男」というタイトルでぜひ、織田信長と森蘭丸コンビを!
足利義満と世阿弥でも可。←こっちの方が「王の男」に設定が近いかな?(笑)

●すぷさん。

そうですか。『ホテルビーナス』に出たりと、すでに活躍されている方なんですね。知りませんでした。

●ま~さん

「VICTIM」のことは初耳です。日本では公開されていないようですね。
アマゾンで売っているようですが、字幕が入ってないようだし・・・高い(笑)
こうした映画は公開当初にはきっと、ある程度の反発なり抵抗もあったのでしょうが
作品が良くてじわじわと浸透して行けば、長い目で見ると
ものすごい力を持つようになる。映画とか芸術の力ってすごいですよね。

●kazuccineさん。

「社会が保守的になりがちな時期って、同性愛を取り扱った映画多くないですか?」
・・・たしかに関係があるんだと思う。
既成の価値観が揺さぶられがちな時ほど保守派が頑張ってキャンペーンするから
「保守的な世の中になった」と錯覚させられるのかもしれない。
短期的にはその動きに影響されても、
長期的に見るとそれは、保守派の「最後のあがき」に過ぎないのかもしれない。

●heomoさん。

「王の男」を見たということは、韓国にお住まいなのですね。
この映画はずいぶんと「ブーム」として扱われているようですね。
上のkazuccineさんのコメントへの返事にも書きましたが、
こうした時こそきっと、保守派による「揺り戻しキャンペーン」も
活発化するものだと思います。
しかし今回のブームは確実に「同性愛」を身近に感じさせるきっかけになると思うので
10年後、20年後に効いて来ると思いますよ。
もし、面白い動向があったらまた教えてくださいね。
僕はしばらく、日本において「王の男」の情報がどう扱われるのかに
関心を持ち続けようと思います。
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