綾さんは懸命に「自分を活かすことのできる場」を求め、奮闘しています。

先日のこちらの記事や2月20日のトランスカフェAYAでのこちらとこちらとこちらの記事でもお知らせしておりますが、MtFトランスジェンダーの綾さんは「男」として働いていた会社に辞表を提出し、しかも本人が予想していたよりも早く受理され2月末で雇い止めになってしまうという状況に陥っていたため、「放っておけない」気持ちが先行し、とにかく側に行かなくてはという気持ちで今回の大阪行きを決行しました。
そもそも僕と綾さんとは2007年頃から大阪のさまざまなコミュ二ティ活動の場で顔を合わせる仲だったわけですが、昨年僕が映画『しみじみと歩いてる』をまとめるにあたって主要な登場人物として取材をさせてもらい、お兄さんへのカミングアウトとその後の決心までを昨年夏ごろにまとめて撮影させてもらいました。

おそらく僕は生きている限り綾さんの変化を撮り続けるだろうし、綾さんもきっと、ずっと僕に撮らせてくれ続けることでしょう。なぜだか知らないけれど、その確信は強固なものとして僕の胸の中に存在しています。
綾さんが「トランスしたのに、仕事は『男』時代に始めた職場で働き続けている」そして「職場で孤立し続けている」という状況は、いつか無理が生じて破綻する時が来てしまうのではないか。それまでに出来るだけ「次」を見越した準備をしておいた方がいいのではないか・・・。そう思っていたのですが、その時は思ったよりも早く来てしまいました。精神的にも肉体的にも追い詰められた綾さんは、とにかく職場から逃れたくて辞表を提出してしまったのです。そして会社はさっさとその辞表を受理。さっさと2月末で、綾さんに有給休暇も消化させずに辞めさせようとしているのです。

僕は普段東京に住み、綾さんは大阪に住んでいるのでなかなか一緒に時間を過ごすことは出来ないのが歯痒いですが、「運命共同体」の片割れとしては今後も綾さんを応援し続け、一緒に「表現」に結び付け続けようと思っています。綾さんは今、人生をかけて「自分を活かせる場」を求めて奮闘しています。ぜひ応援をよろしくお願いします。
★綾さんへのメッセージはこちらまで→dpakt423@kawachi.zaq.ne.jp
★綾さんのTwitter
→FC2 同性愛 Blog Ranking

『しみじみと歩いてる』
★3月に東京で自主上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画
2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。
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