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2023-12
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石原都知事の同性愛者差別発言を受けて17●石坂わたるさん●「足りない」と思うのであれば、行政のトップで立っているなら逆に「なにが足りないのか」ちゃんとやって行くべき #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第3弾は、中野区在住の石坂わたるさん(東京メトロポリタンゲイフォーラム)のお話です。

 東京都内の選挙立候補者に、ゲイに関する政策アンケートを実施したり、同性パートナーと公正証書を作成するなど「顔の出せる当事者」としての活動を活発に行ってきている石坂さんは、石原都知事発言をどう捉えたのでしょう。石原都知事と私たち両方に対して「足りなさ」を指摘し、会場からは拍手が起こりました。

(文字起こし作業協力 Very Thanks!:石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会メンバー)

石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?03●石坂わたるさん


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST
 
島田暁(司会)

 続きまして、石坂わたるさんです。石坂さんは中野区に現在お住まいで、様々な活動をしていらっしゃるんですけれども、東京メトロポリタンゲイフォーラムという組織で、東京都内の選挙の立候補者に、ゲイに関する政策アンケートを送って、その回答をホームページに掲載したりですとか、現在同性のパートナーの方と同居をなさっておりまして、そのパートナーの方と公正証書を作成するなどもしております。その辺のお話を是非していただければと思います。お願いします。

石坂わたる(東京メトロポリタンゲイフォーラム)

 東京都中野区で東京メトロポリタンゲイフォーラムというグループに所属してます、石坂わたるです。お隣のLOUDさんを含め、中野区にはセクシャルマイノリティのグループがいくつかありまして、去年と一昨年、私が「顔が見えるセクシュアルマイノリティ」として、地域の福祉祭の実行委員などをしているんですけれども、そういった中でセクシュアルマイノリティの団体が、そうした地域のお祭りに協賛していくとかですね、そういった流れが出来てきていること、それがやはり「目に見えるセクシャルマイノリティの存在」という意味で、すごく重要な事だなぁと感じています。

 東京メトロポリタンゲイフォーラムでは選挙の度にアンケート調査を行って、その結果を公開するという事を行っています。特にどこの候補者を応援するですとか、そういう事よりも、皆さんに見て頂いて判断して頂きたいという形で今まで行ってきました。その時その時で回答して下さる方、してくれない方、してくださる政党、してくださらない政党がありますが、東京メトロポリタンゲイフォーラム、TMGFで検索かけて頂くとホームページも出て来ると思いますけれども、これまで石原慎太郎都知事も回答をくれています。又、政党についても、自民党、民主党、共産党、公明党、社民党、その他の政党等も含めて、アンケートの結果をくださっています。直近の物でアンケート書いてなかったとしても、過去の物を遡って頂くと、それぞれどんな考え方を持っているのかなというのは参考にしていただけるのではないかなと思っています。

 そうした中で、実際に投票に行かない方がこれまた多いという問題がありまして。石原慎太郎都知事の支持率、特に前回の選挙でどれだけ投票された、他の候補よりたくさん票を取ったという事を言われますけども、一方で投票に行かない方があまりにも多いという現状があります。前回の都知事選挙でも4割以上の方が投票に行ってません。「自分は投票に行ったよ」という方はこの中にも多くいらっしゃると思いますけれども、自分が行くのはもちろんの事、他の人も投票に行ってくださいという事は、もっと私達出来るんじゃないのかなという事を感じています。

 それで本当に色々な事をしていただく、それこそ石原慎太郎都知事の今回の発言に関しても、今回の発言が突然起こったのかと言えば、それまでも女性をめぐる発言、外国人をめぐる発言、あとは障害者に関する発言等、遡って見て行けば、「あ、この人であれば、ついにこの発言をする時が来たか」という事は、想像がつく事が簡単に出来ることだと思うんです。なので、やはり今皆さんが感じた今回の発言に関して、ここだけで終わらせるのでなくて、この後どう考えて行くのか、どう行動して行くのかという事に繋げて行く事が必要だなと感じています。

 中には、色々な問題があるけれども、石原慎太郎都知事にそれでも他の政策で一致するから入れるという人もいるかもしれませんし、他の対立候補の中で納得する候補がいないから票が入れられないという方もいるかもしれませんけれども、その場合でもちゃんと自分がどう思っているのか、自分の投票に対して責任を持つですとか、あるいは自分が応援する候補がいないのであれば、投票所に行って、白票を入れて来る。それだけで、白票という物がこれだけあったんだ、眠っている票がこれだけあるんだという事を見せつけるという事にも繋がっていくと思うんですね。やはりそういう事をしていかないと、自分達の存在というものは「無いもの」とされてしまうという危険性が常にあります。

 私達、先ほどakaboshiさんからのお話もありましたが、(公正証書を客席に見せて)―すみません、皆さんの所に回せないのですが、興味のある方は終わった後にでも声かけてくだされば見せられますけども公正証書という形でですね、私と相方の間で「(私と相方の事ですけど)は愛情と信頼に基づいて共同生活を営んでいる所、両名がの共同の生活の維持、相互の療養看護、及び相互の財産管理等を目的として、別紙に代理権の自分を委任し云々」というような物なのですけれども、こうした形で自分とパートナーの間では自分の権利に関して相手に委任する、代理をしてもらう、という事を希望しますよと意思表示をするという形で作っています。

 ただ、じゃあこういう形で作っておけば、すぐに役に立つのか、使えるのかという話になりますけども、それに関しましても、やはり自分の周りの人に対して「自分達これ作ってるんですよ」と言えなければ何の効力もないんですね。親や兄弟、友達、あるいは職場、行った時の病院等でこれが出せないと、やはり作っても効力を発揮しない。それこそ将来的に、今も同性のパートナーシップなんかも世界各国で話題になっていますけど、そうした下地を作っておくことがやはり必要なんじゃないのかなぁ、という事を強く感じているというところであります。

島田暁

 石原都知事の発言について石坂さんは正直どう思われました?最初に聞いた時。

石坂わたる

 そうですね。石原慎太郎都知事の発言があった時に、やはりこういう知事を選んでしまった有権者として、私達はどう自分達の行動を振り返って行くのかというのは、やはり考えていかなければいけないな、ということを感じています。特に問題発言があった時に「ワッ」と盛り上がるけれども、そこがなかなか長続きをしないという・・・のが、やはり私達同性愛者、あるいはその他のセクシュアルマイノリティ、あるいはもっと幅広い社会的なマイノリティという観点で考えても、その場その場で「ワッ」と盛り上がるだけじゃなくて、もっと根強く、継続的な活動をしていかなければ、これは「そうした発言を許している社会」という現状もありますので、そこに対して、協力してなんとかこの状況を打破して行く、変えて行く為には、もっと長期的な視点に立って考えて行く、対応して行くという事が、私達にもっと足りなかったのではないかなという事を感じています。

 「足りない」物という事ですけれども、石原慎太郎都知事の発言で「足りない」「気の毒だと思う」という発言が、色んな意味が入ってますが、そういった言葉が出て来てますよね。でもこれっていうのが、本当に「足りない」とか「気の毒」だとか思うのであれば、行政のトップで立っている人間の発言である以上、逆に当事者の声を聞いて、そこの当事者が何を必要としていて、どういう対応が必要なのかという事を、逆にむしろちゃんとやって行かなければいけないのに、そういった発想に立てない石原都知事の「足りなさ」という所がひとつの「足りなさ」でありますし、そこを打ち出して行くという事が十分に出来ていない私達の課題でもあるかなと感じています。

会場

(拍手)

島田暁

 石坂さん、ありがとうございました。FC2 同性愛 Blog Ranking





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パフシネマ「一緒ネ!」同性カップルと家族
 

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2007年
  ■石坂わたるさんの語る母へのカミングアウト
  ■石坂モモさんの語る息子からのカミングアウト
  ■老年期の心身の健康について
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  ■石坂わたるさん街頭活動
  ■石坂わたるさんTALK「教育・保育における特別なニーズ」
2008年
  ■Youth Talk 性的マイノリティと教育
2009年
  ■社会の中で、つながるということ ~IDAHO2009
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ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』

3月に東京で上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20
(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分
■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。
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コメント

この記事へのコメント

映画の件に関して、お父さんもお母さんも、akboshiさんも、誰も悪くない気がします。
何も同性愛についての教育を受けていないお父さんが、同性愛に偏見を持ってしまったのは当然で、お父さん自身が自分でホモフォビアを対処できないのは、仕方のないことに思えます。
大嫌いな石原慎太郎もその世代の人も、多様性を知らず、偏見で狭い視野しかもてず、哀れな方々だと僕は思っています。

だからこそ、akaboshiさんの活動が、可哀そうな人に視野を広めるいい機会だあ、といつも感心しています。

映画も素晴らしい機会だとakaboshiさんのお母さんの提案に脱帽しました。笑
akaboshiさんの家庭の事情は分かりませんが、ひとりでも協力的な方が家族にいると心強いなと思いましたよ!
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