フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-06
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石原都知事の同性愛者差別発言を受けて08●怒りをぶちまけずに浪花節での請願・陳情。誰でもどこからでも出来る方法とは?



 12月3日と7日の石原都知事の「同性愛者差別発言」を受けて有志が緊急に呼びかけ13日(月)に開催された「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」第1回会合の模様。前回からの続きです。今回の要点は以下の通り。

■議会では、行政をチェックするために何ができるのか?
■福士敬子さんの都議会での同性愛言及質問がスルーされた理由
■憲法で保障され、未成年でも外国籍でも議会に提案できる方法「請願・陳情」
■党派性の「色」に敏感に
■怒りをぶちまけるのではなく浪花節


 私たちに保障されている「請願・陳情」。最も気をつけるべきポイントは?

03●浪花節での請願・陳情を
 
石原都知事の同性愛者差別発言を受けて PLAYLIST

上川あや

 「何が出来るのか」というところで考えたんですけれども。私は「司法・立法・行政」で言うところの立法府、法律を作るとか、条例を審査するとか、人事を認めるとか、そういう議決をするところに属しているので、特に考えるのは「じゃあ議会として、行政(石原都知事は行政のトップ)をチェックする立法機関としては何ができる?」ということを考えたんですね。



 たとえば一つは、議員として議会質問する。あるいは市民と絡めて、市民から「請願・陳情」という文書での要請文書を受け付けて、それが是か非か議員みんなで決めようということ、あるいは「条例を提案」したり。あともう一つ柔らかい方法としては「決議」。たとえば、「性的指向に関する差別の根絶を目指す決議」とか。東京都議会とかに提案することとか、何人から出来るのかというのを確かめてきました。

 あと、意見書の提出。これはですね、東京都だけでは変えられないことがある時に、地方自治体の議会は、国に対してとか、民間企業に対してとか外部の人たちに対して、直接の影響力を及ぼすというのは難しいけれども「私たちの見解としてはこうである」ということを突きつけることが出来るというのが地方自治法で決まってまして。こういったさまざまなことがあります。

 で、1つ目の議会質問。恐らくこの中の方も気が付いていらっしゃらないかと思いますけれども、12月の8日の都議会の本会議で、福士敬子さんという杉並区選出の無所属の都議会議員の方が、今回のメディアの規制をする条例に関連して本会議での質問をしました。その中で「同性愛についても質問しました」というのが今、福士敬子さんのホームページのトップページに出ています。



 ただ惜しむらくは、彼女がホームページに上げていた議会質問の質問原稿の方を見た時に、同性愛に関する質問はどこの部分に出てきたのかというと、再質問の部分なんですね。本会議での質問というのは基本的には「事前通告制」といって、行政に対してあらかじめ突きつけて、突き付けられたら彼らは応えなきゃならない義務があるんですね。で、それに対して答える義務があるのは通常は、はじめに通告した内容だけです。通常、再質問というのは通告内容に含まれないことがあったりすると、それについて行政権者=都知事も含めて人権担当の部局も答える義務はありません。ということで、これがかなり引っかかったんじゃないかなぁと、これをパッと見て思いましたけど。



akaboshi

 だからスルーされたっていう感じなんでしょうか?スルーされたって感じなんでしょ?映像で載ってたんでしょ?これ。

Ron

 スルーされてた。映像で載ってました。都議会のホームページに行けば載ってます。

上川あや

 再質問の内容が、福士よし子さんのホームページに上がっていたのでその部分を読み上げると。「青少年条例は、知事、答弁を避けられました。都小P協(東京都小学校PTA協議会)の要請時」・・・これは都知事が暴言を吐いてしまった時ですね。

akaboshi

 3日のことですね。

上川あや

 はい。「知事が、『同性愛者がテレビに平気で出ている』と発言されたと報道がありました。条例案を勘違いされていませんか。どんな主旨で発言されたか知事、お応えください」と、おっしゃったようです。

Ron

 知事は、出てこなかったです。

上川あや

 スルー。

Ron

 はい。別のどっかの誰かが答えてましたけど。知事じゃなく。

上川あや

でも答えたんですかね?私まだ見てないんですが。

Ron

 いや、答えたっていうか、質問の答えになってなかったです。一言で終わりました。

上川あや

 そうですか。

akaboshi

 事前に言ってなかったってことは福士さんも緊急に知って言ってくれたっていうことでもあるんですかね?

上川あや

 8日ですからね。はい。

Ron

 でも、内容としては3日の発言の内容ですよね。

上川あや

 そうですね。3日の内容を8日に再質問の中で取り上げたということで。じゃあ他に残された方法は何かと言うと。まず代表的なところでは、私たちの日本国憲法は憲法16条で「請願権」というのを保証しています。これは何を意味しているのかと言うと、「何人も、あるいは自然人ではない法人とかもですけれども、外国籍でも、たとえそれが5歳の子どもでも、私たちは自分達の要望を行政府や立法府に届け出る権利がある」ということが基本的に憲法で決められています。

 憲法で言ってる「請願権」の最も肝の部分は何かと言うと、議会に対しての請願権なんですね。請願というのは正確に言うと、国会なら国会議員、地方議会だったら地方議会の議員の、ただ一人でもいいんです。誰かに「あなたが書いた文面の内容はもっともだ」とサインをしてもらえば、その請願の文章というものは、国会だったら722人いる我々の代表者である国会議員が全員、是か非か決めなきゃいけないんですね。だからそれは未成年でも外国籍でも誰でも出来ると。「何が正しいのかを審議してくれ」というのは、言えるわけです。

 で、もう一つ私たちが出来る意見を挙げる方法としては「陳情」というのがあります。請願も陳情も、文書にしたためて自分達の要望を出す、その仕組みです。都議会の場合、要綱を見ましたら、1500字以内で決まった書式に基づいて、自分達の願望を届け出ることが出来ると。

 注意しなくちゃいけないポイントは、いくつかあります。まずですね。憲法の請願権が保障している権利としての「請願権」。議会の議員一人一人を「検討しろ」と縛る請願権。もう一つ、憲法の請願権で謳っているのは、「この要請をしたことによって、なんびとも、いかなる不利益も被ってはならない」と憲法は定めています。ですから、自分達の持っている要望を公共のセクターに上げたところで、どんな不利益も与えてはいけないんです。ですので、ぜひこれは、皆が持っている権利として、ぜひ行使をしていただきたい。

 請願と並んでもう一つ話題になるのが「陳情」というものです。請願と陳情は何が違うのかと言うと、請願は議員の署名を必要とします。憲法で謳っている請願権、あるいは、それを具現化する「請願法」という法律によって、その権利は保護をされています。

 一方で「陳情」というのは同じように、自分達の願いを文書で提出する制度ですけれども、憲法や法律の保護を明確に受ける対象ではありません。ただ、その運用を憲法が定めている請願権と同じように扱うかどうかは、それぞれの議会の慣習によります。



 東京都の場合はどうなのかというと幸いなことに「請願も陳情も同様に扱う」ということでした。請願には署名が必要。誰か議員が署名しなくちゃいけない。陳情は、署名が必要ないと言いました。一見、議員の署名があった方が効力として重んじられるんじゃないかということを一般の市民の方は思いがちです。一面それは、あながち嘘ではありません。

 ただ、一つ考えなければいけないのは、たとえばセクシュアル・マイノリティの問題で非常に感度が高いと言えるのは、国政で言えば共産党と社民党だと思うんですね。じゃあ都議会の共産党さん8人がサインをしたらどういったことが起こるのかというと、これは推測ですが、おそらく、世田谷区議会でもそうですが、共産党が署名をしたものは「あれは共産党のシンパの人たちなんでしょ?」って。「○○党である私たちは真剣に議論する必要はないんじゃない?」って。



akaboshi

 「色が付く」ってやつですね。

上川あや

 そう。党派性の「色」が付いてしまうと、内容そのものをフェアに審議してもらえるかどうかというと、ちょっとイエローランプが点きがち・・・というのがあります。ですので、同じ文書を出しても、請願・陳情、署名があっても無くても同様に扱う議会においては、陳情といって、どこの党に対しても「サインをくれるんですか?くれないんですか?」という踏み絵を踏ませるのではなくて、ただ「そのものを読んでください」という願意を示した文章で示す方が、スムーズに行く可能性が実際には高いだろうと思います。

 ただ、ここでも重要なことは、私たちが何か要望を届けようとする時に「どうせだったらこれも言いたい」「あれも言いたい」と。10なら10の要望事項を並べると、文面に対してYESかNOか中立かを決めますから・・・正確に言うと、採択か不採択か継続審議かというのが基本の3つなんですね。(その間にも微妙なのがあるんですけど、一部採択とかありますけど。)

 基本は「採択するものか不採択」。「却下するものかあるいは継続」。「またこれから審議すればいいですよということで、そのまま議会へ預けるか」。この3つです。

 そうはなるですけれども、重要なことは、やっぱり採択をされなければ意味が無い。「採択される」というのはどういうことなのかというと、東京都ならば1500字の文面の内容に「是か非か」を決めるわけですね。10要求を並べて、10のうち1が「ウチの会はこれを認められないわ」となると全部を否定されかねないということがありますので、要望は出来るだけシンプルな方がいい。なおかつ、「どの党派も否定することがすごく難しい文面」にすることがすごく重要で、自分達の怒りをぶちまける文面の感情をさらされると、なかなかそれに対してYESと言う人がYESと言わなくなって・・・。

 逆に、皆さんお嫌かもしれないけれども、浪花節の世界の方が、「俺達は味方だぜぇ~」っていう風に、くすぐれるところがあると思いますね。「いかにこういうことで傷つく人が居るのか」という文面の方が共感を得やすくて、「都知事はけしからん」と言ったら、都知事を与党として支えている自民・公明はソッポを向く可能性が高くなる。だから、党派が都知事とどういった関係にあって、それを可決する側に回ると都知事との関係を気にする彼らはどう反応するのかというところにまで考えて文面を作るということが、とても重要だと思います。<つづく>FC2 同性愛 Blog Ranking


シリーズ記事へのリンク

05●「都民の声」は無化される?
07●東京都の公聴システムの実態~基準がなく巧妙に無視されやすい「都民の声」
08●怒りをぶちまけずに浪花節での請願・陳情。誰でもどこからでも出来る方法とは?
09●議員を「使う」ために考えること
10●さまざまな方法で見解を問う



当ブログ発!ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』上映会


1月10日(祝)13:00
パフ★シネマにて上映(トーク付き1200円)
会場:パフスペース
監督:島田暁/2010年制作 77分
制作:akaboshi企画

 『関西レインボーパレード』で出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤や喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。上映後には1年ぶりに大阪から綾さんが上京して「Ronとakaboshiの直撃トーク005」を開催します。(→昨年、開催した時の映像はこちら。)どうぞお楽しみに!
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