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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2024-03
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メディアと性的マイノリティ11●おネエMANSオーディションとオカマ論争



 2010年10月17日(日)に開催されたメディアと性的マイノリティについて考えるディスカッション。(主催:dislocate。会場:「3331 Arts Chiyoda」

 伊藤悟さんの電波少年アポなし直撃され体験もスゴかったですが、その後の三橋順子さんの「私、おネエMANSのオーディション受けたことがあるんです」という発言の続きも気になる~っ!そして更に話は週刊金曜日の『「オカマ」は差別か』論争にまで発展し・・・(濃すぎるがなっ!笑)

11●おネエMANSオーディションとオカマ論争
 
パネリスト
伊藤悟さん(すこたんソーシャルサービス)/三橋順子さん(女装家・性社会史研究者)/akaboshi(島田暁/ブログ「フツーに生きてるGAYの日常」)
メディアと性的マイノリティ~「ジェンダーとセクシュアリティの媒介」PLAYLIST

こちらの記事からの続きになります。

三橋順子

 私、『おネエMANS』のオーディション落ちてるんですよ。

akaboshi

 受けたんですか?

三橋順子

 いや、受けたって言うかね。「今度こういう番組を始めたいので御協力いただけないでしょうか」と言われて、しかもわざわざ局まで出向いて、プロデューサー・ディレクターと1時間半位お話をした。その時は「おネエという意味は何でしょうか」とかいうことを、さんざんレクチャーして、「放送始まりましたら是非またよろしく」というふうに言われて帰った。これ自費です私、交通費、車代なし。で、それっきし。どうもそれは、そういう形で向こうが出演者を見繕ってた。やっぱり私はダメ。・・・いや、ダメで良かったんだけど、うん。不合格だったということがありましたね。

 私その時にも言ったんですけども、向こうはしきりに「そういう方たちを、いわゆるゴールデンタイムに出す」ということを非常に「どうだ、ありがたいだろう」というふうに言ってたんですね。だけどそれってやっぱり前提があって。テレビの、いろいろな局の「内規」って言うのかな、あるんですよ。ニューハーフ同類トランスジェンダーみたいなものは、昔は深夜枠じゃないと出られなかった。

 私が昔、2000年頃だったか、もうちょっと前だったか、久米(宏)さんがやってる頃の『ニュースステーション』でコメントした時に聞いたんです。「大丈夫ですか?」って。そしたら「最後のところで、11時越えたところでやるんで大丈夫です」とか言って。その時にはね、でも、もうそれは無くなりました。だけどそれ以前はあったんです。もう皆さん知らないかもしれないけど『11PM』『トゥナイト』には出られても、それよりも前の時間帯は出られなかったんです。要するに「存在自体が性的なもの」だという見做しだったんですね。それからは少し変わってきた。

 だけども、今だにやっぱり内規の中で変わってないのは「オカマ」っていう言葉の使用問題。これはね、伊藤さんがね、『週刊金曜日』の東郷(健)さんのインタビューの題目?あれで散々・・・あれしましたけれども。要するに、視覚障害の方、心身障害の方を表す三文字の日本語というものは、絶対的な放送禁止用語なんですよね。言っちゃいけないんです。大問題なんです、それがポロッと出たら、もし。ところが同じ三文字の言葉でも、「オカマ」というのはそもそもどういう意味なのだということ自体からちゃんとやらないといけないんですけども。

 局によっては全く問題なし。局によっては、テレビ朝日だったかな?「放送注意用語」。放送にあたって一応注意する用語という形にはなってるんです。だけども現実には、やっぱりバラエティ番組等の中に、平気で使われる。すごいダブルスタンダード。「オカマ」ってどういう意味だかわかって使ってるんですか?って。「オカマ」の語源っていうのはやっぱり、いろいろ語源説ありますけど、やっぱり一番妥当なところから言ったら肛門ですよ。お尻の穴ですよ。さらに言うと、元々、男性のセックスワーカー。特にアナルセックスをよくする人を指してた言葉が・・・。

 実はこれ、私、全部「オカマ」って使ってる雑誌・メディア・文献を調べてわかったことなんですけれども、大体1980年位から、使用頻度と使用範囲、何を指すかっていう範囲がすごく拡大するんです。それまでは「オカマ」って言うのは、今言ったようにセックスワークの方、要するに昔の言葉で言うと男娼の人を指す言葉で。だから青江のママは自分をゲイボーイだと思ってるから、「オカマ」って言われると、追っかけてって下駄で殴ってたわけなんですよね。

akaboshi

 それは「体を売っているわけではない」という

三橋順子

 そこにも一つの差別性があるんですけどもね。でも少なくとも広くは使ってなかったんです。かなり限定的な言い方だった。それが、80年代位からメディアで、ともかく女性的な男性、もちろん女装してる男性、それから女性的な男性同性愛者、非常に範囲を拡大して「オカマ」っていう言葉を使うようになったんです。

akaboshi

 それは何か原因があったんですか?たとえば「おすぎとピーコ」さんがその頃・・・あの2人はいつ位に・・・

三橋順子

 もっと後。あの、やっぱり東郷さん。

akaboshi

 あ、東郷健さん。・・・が、選挙に出馬する時に「おかまの東郷健です」と。

三橋順子

 あれがきっかけだと思う。ダイレクトにその直後じゃないんですけど、そこらへん位しか考えられないんですよ、「オカマ」の使用のパターンが。で、それを受けて今度は、おすぎやピーコが「私たちおかまは」っていう自称としての「オカマ」をどんどん広めていく。だから美輪(明宏)さんはね、「自分はゲイだ」という言い方をするけど「自分はおかまだ」とは絶対に言わない。「オカマ」っていう言葉の使い方をメディアで広めちゃった、おすぎやピーコに対して美輪さんはやっぱり非常に不愉快に思ってる部分はどうもあるみたいですね。で、それで例の・・・あれは何年でしたっけ?

伊藤悟

 2001年か2年位。

三橋順子

 御存知ないかもしれませんけど『週間金曜日』っていう雑誌が、東郷さんのロングインタビュー・・・東郷健さんの何だっけ、何を載せたんだったっけ?<つづく>FC2 同性愛 Blog Ranking



パフ★シネマ『ココデナイドコカ』上映会

 セクシュアルマイノリティである主人公の日常を、その姉が丁寧に撮影しながら制作された日本のドキュメンタリー映画の上映と、監督の中川あゆみさん、主人公のリョウさんをお迎えしてトークを開催。
■12月11日(土)開場18:30/開映19:00
詳細はこちら。

Ronとakaboshiの直撃トーク 004
「ジャンジさんに聞く!パフォーマンスとHIV/AIDS」


 女性のドラァグ・クイーンとして数々のパフォーマンスや映画等に出演し、新宿二丁目のcommunity center aktaでHIV/AIDSに関する活動をしているマダムボンジュール・ジャンジさんをゲストに迎え、Ronとakaboshiがパフォーマンスの秘密とHIV/AIDSの現状について直撃トーク!
■12月18日(土)13:30開場/14:00開始
パフスペースにて。
詳細はこちら。
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