工藤静香リスペクト043●中島みゆきさんのニューアルバム『真夜中の動物園』に、作者本人による『雪傘』収録

■中島みゆき『真夜中の動物園』
今回のアルバムには、2008年に発売された静香姉さんのシングル『雪傘』を、作者本人が歌ったバージョンが収録されているということで楽しみです。声質からキャリアから全然違うわけですし、だからこそ生まれる「まったく違う歌世界」があるので、いつも両者の聴き比べを楽しみにしています。本当に、全然違うものになるんですよ。
●YouTubeより~工藤静香『雪傘』
■工藤静香『NIGHT WING/雪傘』
■工藤静香『MY PRECIOUS -Shizuka sings Miyuki-』

現在発売中の『ダ・ヴィンチ 11月号』には中島みゆきさんのロング・インタビューが載っており、僕はまだアルバムを聴く前なのにも関わらず買ってしまったわけですが(笑)、以下の発言がすごく印象的だったので、ちょっと長いですがご紹介。
なるほど。このスピリットが根底にあるからこそ、凡百の作家たちが陥ってきた「わかりやすさの追求」による表現の希薄化を、まぬがれて来たんだなぁ、みゆきさんの歌は・・・と思いました。自分と他者とはそもそも他人。自分の思い描くイメージと同じものを相手が思い描く「わけがない」。つまり言葉とはそもそもが誤解を招く代物である。「どういう言葉を使っても、言葉が言葉である限り、いろいろな意味に受け取れるものなんですよね。私の歌に限らずね。言葉に限界があるってことを認めたうえでも、言葉が好き。万能だから好きなんじゃなくてね。欠陥だらけだけど、でも好きなのよってこと」
「たとえばね、青空といっても、頭に思い浮かべる青さも広さも高さも人それぞれでしょ。1対1で話している相手でさえも同じ青空を見ていない。だから、私が見ているのとまったく同じ青空をあなたにも見せるってところが完成地点ではないんです。それは洗脳だもの。青の中に私は私の思い入れがある。あなたはあなたの思い出がある。その2つが混じったとき、また違った青空が生まれるかもしれない。それを一緒に見ようねってこと。同じじゃないものが交わるから、新しいものがそこに生まれる、それを楽しみたいんです」
■『ダ・ヴィンチ 2010年 11月号』
■中島みゆき『真夜中の動物園』
この基本を押さえておくことって、みゆきさんの歌を楽しむ時だけではなく、たとえばインターネットによる言葉のやりとりのうえでも日常生活の些細なコミュニケーションの上でも、大事なことであるように思います。→FC2 同性愛 Blog Ranking

『しみじみと歩いてる』第2回東京上映会
11月23日(祝)14:00上映(トーク付き1300円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分
制作:akaboshi企画
『関西レインボーパレード』で出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤や喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。今回は映画に出演している九州のゲイ・カップルをゲストに向かえて「地方に暮らすセクシュアルマイノリティとして思うこと」を上映後にトーク。ぜひお越しください!→上映会の詳細はこちら。
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コメント
この記事へのコメント
俺は工藤サンの方を今初めて聴いたんですが、今までの提供曲の中でもかなりいい感じですね!
みゆきさんの方も、語りかけてる感じがいいですよ。是非聴いてみてください!
みゆきさんの言葉に対する「人によって受け取り方は千差万別」って考え方はわかるんだけど、
同じ思いを共有したいファンにとっては困りものなのですf(^^;
みゆきさんの方も、語りかけてる感じがいいですよ。是非聴いてみてください!
みゆきさんの言葉に対する「人によって受け取り方は千差万別」って考え方はわかるんだけど、
同じ思いを共有したいファンにとっては困りものなのですf(^^;
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