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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2023-09
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たかがテレビ。010●紅白歌合戦での「異物」の健闘

ナマでは見られなかったのだが、録画してでもやっぱり見たくなってしまうほど僕は、大晦日の紅白歌合戦を無視できない。
なぜなら、視聴率年間トップを死守しようとする制作者たちの暴力的なまでの「あざとさ」と、一年間のトピックをなんでもかんでも詰め込もうとする「節操のなさ」は、ある意味では敬服すべきレベルに達していると思うからだ。
あれだけ大規模なのにも関わらず生放送であるからハプニングは付きものだし、それを利用している節もある。そしてなんといっても、「紅白で取り上げられたこと」は、すなわち日本国民に認知されたという「格付け」の指標にもなっているという恐ろしさ。
巨大メディアであるテレビというものの持つグロテスクな側面が全て表面化する、まさに日本のテレビ界における「最大のイベント」が紅白歌合戦なのである。特に2005年は、ゲイの視点から見て気になる「仕掛け」があったことにも注目していた。

性の越境が「コンセプト」として仕掛けられた、初の紅白

この番組は「男=白組」「女=紅組」という性別による対戦方式が慣例である。しかし2005年は出場歌手発表の時点から白組・紅組の枠を超えた「性の越境現象」が話題になった。
例年、紅組の重鎮歌手として君臨してきた和田アキ子さんが「m-flo Akiko Wada」名義で白組から。
男性であるお笑いのガレッジセールのゴリ氏が「ゴリエ」というキャラクターで紅組から出場したのだ。


「キャラクター」としての越境

両者とも、いわゆる「企画モノ」ではあるのだが、歌以外の時にも各組の「応援団」として頻繁に画面に登場し、かなり目立っていた。なぜ目立つのかというと、そういう立ち位置をスタッフから指定されているからだろう。彼らに与えられた役割は、「何をするかわからない」ミステリアスな存在であること。それこそが視聴者を画面に注目させる大事な要素だからだ。この両者は事あるごとに「目立つ立ち位置」をキープして、頻繁にアップが抜かれ、画面に登場し続けていた。

はじめは、見ている側としても彼らの存在に「違和感」を覚えた。明らかに存在が浮いているからだ(笑)。しかし不思議なもので、見慣れてしまえば結構馴染んでくるのが面白い。

特に「ゴリエ」はアイドルばりの派手なピンクのミニスカートで、女性っぽい表情を誇張して、お笑い芸人として笑いを取ろうとしていたのだが・・・一緒に並んでいる中年演歌歌手の作る虚飾に満ちた表情とそっくりであり、完全に「女性」をパロディー化することに成功していた。

一方の和田アキ子さんは普段から言動が男っぽいので演じる必要はないらしく、ごく自然に白組に溶け込んでおり、誰よりも「男っぽく」白組でも君臨していた(笑)。
そもそも「和田アキ子」という芸能界でのキャラクター自体が、性の垣根を普段から越境しているのだということを再確認(笑)。
今回のm-floとの企画曲も、そんな「和田アキ子」としての妙な存在の仕方を自らがパロディーにして遊んでしまっている曲であるから恐れ入った。


和田アキ子さんはエンディングの頃にこんな発言をした。
「ホントにね、白組から初出場したけど白組いい。いいよね、ピッタシ。」
・・・ギャグなのか本音なのかわからぬ発言ではあるが、僕にとっての最大の「笑いどころ」であった(笑)。

レイザーラモンHGにしてもそうだが、その人の等身大よりも「キャラ」という仮面を誇張すると、より生き生きとその人本人の魅力が引き出されるという逆説があるみたいだ。人というものは基本的に「役者」なのかもしれない。
どうせなら「男キャラ」か「女キャラ」かで紅組・白組を分けた方が、いろんな人が生き生きとして新しい領域が開けるのかも。
(「男歌」「女歌」で分けてもいいかもね。笑)。
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コメント

この記事へのコメント

人を「男性」「女性」というカテゴリにわけて競わせるっていうのは、
すごく保守的な反面、こういうお遊びも可能なわけですよね。
ファッションでも何でもそうですけど、性の境界線を越えたり、
あいまいにするのって、すごく刺激ではないですか。
そういえば昨年の夏、某週刊誌に「和田アキ子、ついにカミングアウト!」
という見出しがあり、
「ついに男性であることを公表するんだ…」と思って見てみたら、
違う内容のカミングアウトでした。いえ、和田アキ子は女性ですよね。
冷静に考えたら(考えなくてもわかれよ)

あけましておめでとうございます!
録画したまま、まだ見てません。そろそろ見ないと^-^
新春かくし芸も完全生放送にしたら良いのにな~と
見ていないくせに考えたりしています^-^
今年も昨年と同様に仲良くしてやってください

今回の紅白は、平和へのメッセージが良かった。大トリのSMAPが歌った「Triangle」。きちんと歌詞を聴いたのは初めてだったけれど、感動しました。特に次のくだりが。「精悍な表情で構えた銃は  他でもなく 僕らの心に突きつけられてる」。

● kazuccineさん。
僕、知り合いに和田アキ子さんに言動がそっくりな人がいるんですけど
・・・バリバリの男性です(笑)。

● kubrickさん。今年もよろしくです。
新春かくし芸が生放送だったら・・・本当にスリル満点ですね。
事故が多発しそう(笑)

●G2さん。
SMAPをプロデュースしているスタッフ達は、頭いいですよね。

VTRにとって、Yumingと森山母子&和田アキ子は見たけど
この発言は見ていなかった・・・。
もう一度見ないと・・・。
ゴリエの唄を歌っているのは誰なんでしょうか?
世間に疎い自分が良く分かった大晦日でした。

●LARK さん。
そういえばゴリエって、唄ってはいなかったよね。あれは何なのか?
テレビの企画モノらしいけど、見たことないから知らない・・・。
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