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フツーに生きてるGAYの日常

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2023-09
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「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」01●「正しく理解」という分断用語の使用への異議と、このブログでの対処法

 セクシュアルマイノリティ関連の催事に、内閣府と法務省の内部組織が後援に付くのは初めてとのこと。5月16日(日)~23日(日)を「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」と名付け、記者会見やシンポジウム、ホットラインの開設が行われるとのことです。

公式ホームページ

 実行委員会はピアフレンズ、GIDmedia、横浜Cruiseネットワーク。協賛としてSoftbank、American Airlinesという大企業が付くなど、この試みを実現するにあたっては関係者の並々ならぬ熱意と行動があったかと思われます。

 実は関係者から「このブログでも情報掲載をお願いします」との連絡を受けていたのですが、すぐに踏み切ることが出来ませんでした。理由は、この催事に付けられた「タイトル」への嫌悪感そして忌避感です。このブログでここ数年、僕が表現してきたものとは真っ向から対立する言葉であり、載せたくなかったというのが正直な気持ちです。

 僕は、「正しく理解」という言葉からは「正しいもの」と「正しくないもの」を分断する(発信者側からの)強い意志を感じとります。受け手に対して、ものすごく傲慢な態度の表明であり、厚顔無恥な「分断用語」なのではないかと思うのです。その正しさをジャッジする主体はどこなのか?。どのような手続きを経て「正しさ」が規定されていくのか?。民主主義の社会においては当然、さまざまな異論・反論の中で練られていくべき「法律」の形成方法がボヤかされたまま、進められようとしている。そんな気持ち悪さを感じます。ましてや、こうして国の機関による後援を受けた大きな催事のタイトルとして付けられ(結果的に)影響力を持ってしまうのは、非常に危険なことではないかと感じるのです。

 たしかに、内閣府や法務省の内部組織からの後援を取りつけるためには、「永田町や霞が関の論理」では当然のように使われて(しまって)いる、この横柄で権威主義極まる言葉を「あえて」使う必要があったのかもしれません。おそらく、だからこそ後援を取り付けることが出来たのでしょう。

 しかし、その用語をそのままの形で、なんの説明もないままに、「正しく理解される対象」となっているセクシュアルマイノリティの当事者側に対しても使って広報を呼びかける方法は、あまりにも無整理に過ぎやしないでしょうか?。それを受ける側は混乱してしまいます。(少なくとも、僕は混乱しました。そして、混乱したのは僕だけではなかったようで、Twitter上では論戦が繰り広げられました。それを見て僕は安心しました。言論状況として健全な光景ではないかと思いました。それが出来てこその「コミュニティ」です。)

 本来ならばこの言葉は、内閣府や法務省の内部における勉強会や、省内での職員向けキャンペーンでのみ使われるべき種類のものではないかと思います。また、賛同団体一覧がホームページやチラシ・ポスターに明記されているようですが、こうしたものは内閣府や法務省に対峙する交渉の時や、スポンサー獲得の際の交渉に使用する内部資料の中のみでの公開に留めておくべきではなかったのでしょうか?

 賛同団体をこうして広く公開するということはすなわち、賛同していない団体の存在をも明示することに(結果的には)なってしまいます。もっと数が少なければ話は別ですが、多くなるとそのような弊害も生じてくるのです。これはおそらく主催者側の意図ではないのでしょうが、受け取る側としては結果的に、そう受け取ってしまう可能性が高くなってしまうのです。

 その結果、当事者間での「分断」が生じます。そのことに無自覚すぎるキャンペーン方法ではないでしょうか?

 とはいえ、僕はこの期間内に行われる各活動には賛同しますし応援もします。そして、既に撮影許可を主催者側から頂いているので、このブログやYouTubeで、僕の目から見た当日の様子の紹介が出来ればと思っています。

 ただ、上記のとおり今回の催事のタイトルには全くもって僕は賛同できないため、当ブログで紹介する時には「 」で括った形で掲載することで、我が心の葛藤を、なんとか整理(できないだろうけども)しようかと思っています。また、来年以降もこの時期に定例化されることを企図しているのだったら、たとえば実行委員会に参加するなり実際の行動をすることで「もっといいタイトルを付けられないものなのか」あるいは「対永田町側と当事者コミュニティでの言葉の使い分けが出来ないものなのかどうか」を探って行こうと思っています。

 今回の件で気が付きました。僕はたぶん「正しく理解」という言葉に強いトラウマを抱えているようです。それは例えば、MtFトランスジェンダーや女性っぽいキャラクターのゲイの多くが「オカマ」という言葉に感じる嫌悪感と似ているのかもしれません。この数日、この言葉を思い出しただけで呼吸が苦しくなったりもしました(自分でもびっくり。)

 ・・・だから、言わなきゃ「大人」でいられるはずなのにこういう記事、こうしてアップしてしまうんですね~(爆)
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■「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」記者発表
01●石川大我さんより企画説明
02●すこたんソーシャルサービス・伊藤悟さんの語る「セクマイ基礎知識」&『タンブリング』のゲイ描写
03●福島みずほ大臣会見・ホットライン開設
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