フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-10
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木下恵介を辿る旅002●おネエだからこそ出来たこと

 先日、「日本メジャー映画初のゲイ・フィルム」と記事に書いた木下惠介監督の『惜春鳥』、神保町シアターでの上映は金曜までなのでそろそろ観に行かなくちゃなのですが、さっきWikipediaで木下監督の項を読んだらこんな記述を発見。女性との結婚歴があるけども、いわゆる「成田離婚」めいたことをしてるらしいです。

 『女性的な言葉使いをすることが多かった(恩地日出夫「砧撮影所とぼくの青春」など)が、それ以上のセクシャリティを示すような具体的エピソードは無い。(ただし、脚本家の白坂依志夫の回顧エッセイでは、「ホモ・セクシャルで有名な木下の助監督は、すべて美青年であった」と記述されている[1]。)

 戦中に実際はごく短い結婚生活を経験しているが、入籍しなかった。新婚旅行で見切りをつけたという本人の弁は三国隆三「木下恵介伝」に、性的関係のないまま離別したという相手の女性の証言は長部日出雄「天才監督木下恵介」に紹介されており、今で言う成田離婚に近いものであったようである。作品でも、小津安二郎と同様にほとんど性描写をしない演出が特徴的である。』

 この部分を読むだけでもおもいっきり「彼はゲイだった」と書かれてるようなもんですよね。

 木下監督って凄いんですよ。戦時中に軍の委託で作った『陸軍』という戦意高揚映画があるんですけども、ちっとも戦意高揚になってないんです。映画のラストで、息子が出征して行く隊列をいつまでもいつまでも必死で追いかけ続ける母親の姿が映し出されるのですが、その長さと執拗なアップの連続で、無言のうちに「戦争とはなんと酷いことなのだろう」という感情を、観客に起こさせるような映画を作ってしまってるんです。おもいっきり反戦映画なんですね。

 当時の軍による映画の検閲というものは「脚本」の時点でしていたわけですから、そこを擦り抜けるためでしょうか、台詞には一言も「反戦映画めいた言葉」は書かれていないんです。でも、映像を見ると全然違った印象になっている。つまり言葉の世界を映像が裏切っているんですね。本当に「映画とは何なのか」「映像の特質」をわかっていたスゴイ人なんだなぁと感じて、20歳位の時に観たのですが、衝撃を受けて上映後しばらく席に座ったままボーっとした憶えがあります。「腰を抜かす」とは、あのようなことを言うのでしょう。

 あれほど「男性原理主義」のもたらす悲劇を象徴的に描き出して端的に批判した映画はないと思うし、「母の情愛」というものを普遍的に映像化したものはなかなか無いと思います。衝撃を受けたという意味では、僕がこれまで観てきた映画のうち、ベスト3には間違いなく入る映画。

木下恵介監督『陸軍』 [DVD]

 終戦を翌年に控えた1944年という軍国主義真っただ中の当時に、松竹の資本であれが作れてしまうということは並大抵のことではないです。その強さってのは、やっぱり木下監督が「マッチョ男」になりきらない「独特のフィルター」を持っていたからこそ湧きでていたものだと思うんですよ、ええ。機会があったら『陸軍』の方もぜひ、観てみてくださいね。(上映機会を見つけたら告知しまくります。笑)FC2 同性愛 Blog Ranking
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