フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-08
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akaboshiコラム035●2つの東京レズビアン&ゲイパレード映像が語るもの



 1995年と2006年の東京レズビアン&ゲイパレードを、それぞれ描いたドキュメンタリー映画を連連影展@パフスペースで観た。まず2006年の作品は富岡千尋監督の『TLGP that matter』。続いて1995年の作品は、なるさ監督『影のない1時間』。

 両映像の間には11年という時の隔たりがあるのだが、時代の変化が如実に感じ取れて面白かった。1995年の映像では、パレードを行進している人たちの中に、やたらとサングラスをかけている人たちが多かった。顔がわからない程度にまで厚塗りの化粧や仮装・扮装をしている人たちの比率も高く、それが結果的には「派手」な雰囲気を演出してもいるのだが、「仮装すれば顔を隠して歩けるから」という気持ちで、それをやっていた人たちも多かったんだろうなぁと感じられた。

 それに対して2006年の映像では、大多数の人たちが普段着で顔もそのままであり、メイクをしている人たちはドラァグ・クイーンなどにほぼ限られ、隊列を歩くことにあまりストレスも感じずに、むしろリラックスして楽しんでいる人たちの多さが目に付いた。つまり11年という歳月の経過によって、パレードというアピール活動の中にも「日常感覚」が沁み込んで行っているのだ。

 参加者たちの醸し出す雰囲気として「ハレ(非日常)」の要素が強く感じられた1995年のパレードと、より「ケ(日常)」の姿が連想しやすくなっていた2006年のパレード。続けて観てみることにより、こんなにも鮮烈にその違いが浮かび上がるとは・・・。これは喜ぶべきことなのだと思う。それだけ、パレードを歩くという表現行為への「敷居が下がった」ということを示しているのだろうから。

 ちなみに僕は、2006年のパレードは沿道から見ている側だった。この時が、初めて見たパレードだった。「もし誰か知り合いが渋谷や原宿に居て目撃されたらどうしよう」と、ビクビクした気持ちを抱えながらの「見学」だった。そしてカルチャーショックを受けた。やはり自分の目で実際に見てみると、想像を絶する位のインパクトがあって衝撃を受けたのだ。



 つまり僕は、2006年以前のコミュニティ活動を知らない。先行世代が「決死の覚悟」で切り拓いて行った時代の空気というものを知らない。そのことには、ちょっとだけ嫉妬心のようなものも抱いたりするけれど、むしろ、あまりリキまずに楽しみながら、のんびりとした気持ちで「セクマイであること」とか「その視点から見えてくるもの」を考えられるようになった現代という時代の恩恵は、たっぷり受けないとな、と思った。それこそが、先行世代の望んでいた「未来」だったはずなのだから。

 上映後、皆で感想を語り合った後、レズビアン・ミュージシャンのCHUさんがギターで、1995年の映像の中で、パレードを歩き終えた宮下公園での集会で、かつて本人が実際に歌っていた歌を歌ってくれた。「カミングアウトしよう♪」というメッセージをシンプルに伝える歌だったのだが、当時の空気感をそのまま伝えてくれるような迫力があり、理屈を超えたところで胸に迫ってくるものがあった。この歌を当時聴いていた春日亮二さんは、その後ゲイの音楽イベントを主催することになったという。「あの時の歌がきっかけなんですよ」と、数年後にCHUさんに言って来てくれたそうだ。そのことを嬉しそうに語りながら、「やっていればきっと、知らないところで誰かが影響を受けていてくれて、なにかが続いていくもんだと思いますよ」と語っていたのが印象的だった。

 「バトン」というのは、確実にあるんだと思う。そして、それを受けた側が自ら考えて切り拓いて行くべき「現代ならではの走り方」というのもあるんだと思う。

 すごくテンションが高くて尖っていて、だからこそどこか無理もしていて傷つけあったりもして、その中で必死に切り拓いていた世代の人たちのエネルギー。パレードを記録した映画に『影のない1時間』というタイトルを付けた裏にある、「影」と感じられた当時の日常感覚。

 当時に比べて現代のセクシュアル・マイノリティにとっての社会の肌感覚はきっと、「光と影」が対義語としてあるのではなく、複雑に溶け合って感じられる時代になっているんだと思う。より、複雑性が増しているのだ。良きにつけ、悪しきにつけ。

 そのことを明確に感じられたということが、最大の収穫だった。FC2 同性愛 Blog Ranking
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