パフナイト155●二人で生きる/生きてきた技術 ~同性とのパートナーシップという選択07●看取る、看取られる日が来るまで

このシリーズの紹介は最終回です。大入りの会場から出る質問に応じながら、大塚隆史さん(Tack's Knot)、そしてLOUDの大江千束さんと小川葉子さんカップルがそれぞれに、パートナーとのこれからの関係性について思っているところを語りました。
13●セックスが無い=かわいそう?
14●同性パートナー以外にも広がる本
15●看取る、看取られる日が来るまで
■パフナイト「二人で生きる/生きてきた技術」PLAYLIST

僕がこのトークを終えた時に最も印象に残ったのは、タックさんがまさに「身を削って書いた本」に込めた思いの熱さが、いったい何処から来たのかが理屈じゃない部分でも伝わってきたということ。語られている横顔から、真剣さと思いの深さがひしひしと伝わってきて、ゾクゾクしながら進行しました。
タックさんはこの本で「お手本」を示そうとしたわけでは決して無く、とにかく自分がまず、相手との関係性において「豊かさ」を感じたいがために格闘した日々の思いを、失敗体験や不安と向き合った部分まで含めて、赤裸々に綴ったのです。つまり、格好付けた「いいこと」ばかりが書かれているわけではなく、格好悪く情けない部分までをも意識的に「曝して」くださっているのです。
読者としては、だからこそ登場人物に人間味を感じるし「そうそう、そうだよなぁ」と共感し、親近感が湧くんです。自分の状況に置き換えて、書かれている内容を自分に引きつけて捉えられるし、いつの間にか他人事とは思えなくなって、手に汗を握りながら読めるんです。
これって、いわゆる「セクシュアル・マイノリティのアクティビズム」が今後進むべき方向性や表現方法においても、重要な示唆を与えてくださっているようにも感じるんですよね。
また、並んで座っている大江さん・小川さんカップルの発言における丁々発止は、相手が実際に聴いている所で、あれだけのことを語ってくださっているという事実そのものが、絆の強さを物語っているように感じました。
僕も、日常を過ごす中でつい、心に降り積もってしまう「棘」のようなものが、パートナーとの「なんでもない日常の瞬間」の温かさを実感することで、いつの間にか振り払われていることがよくあります。そんな空気感をパフナイトの場に持ち込んでくださり、語ってくださったゲストの皆さん、どうもありがとうございました。
真冬の日曜日。最後の方は窓が曇るほどの熱気の中、心の芯までもがポカポカに温まる素敵な時間でした。→FC2 同性愛 Blog Ranking
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