フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-10
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akaboshiコラム030●対立軸で物事を捉えないということ

 10月17日(土)に津田塾大学で開催された「クィア学会第2回大会」に行ってきました。

 『映像を読む:見えること、見えないこと』というタイトルで行われたシンポジウムでは、パネリスト3名のうち、僕にとっては斉藤綾子さんの話が最も印象的でした。映像を「読む」ということの概念が、自分の中で刷新された気がします。

斉藤綾子『映画と身体/性(日本映画史叢書 6)』

 やはりこういう場でも語られているのは、旧来のアクティビズム的な「単線的」で「目的達成至上主義的」なモノの味方から、いかに自由になるかということではないかと感じました。(僕の今の問題意識がそこにあるから、そういう風に思ったんでしょうけどもね。)

 たとえば、「可視化」と「不可視化」は、どちらも対立する絶対的な概念などでは決して無く、あくまでも相対的なものであるということ。そして、視点を変えてみれば「可視」と「不可視」は同時性のあるものだったりもするという指摘がありました。

 そして、従来の概念では、「隠されたものを、いかに明らかにするのか」が、映像を読み解く際(リーディング)の方法と考えられていたのですが、実はそんな単純なものではないはずだということが、わかりやすく伝わってくる講演でした。

 物事を「読む」ために。

 あるいは、「世界」を解釈するために。

 二律背反的な「矛盾」そのものを、どう面白がって発見できるのか。複雑で重層的なものなんだと受け止めて行けるのか。そのアンテナの鋭さとか、精神面・思考面での「筋肉」の柔軟性が、問われてくるのだと思います。

 「○○ VS ●●」という風に、単純な対立軸で物事を捉えていないかどうか。総点検する必要があるのかもしれないです。物事は単純化して考えた方が、ある意味では「楽」だったりするわけですが、楽して得られる「答え」なら、もうとっくの昔に出てるはずでしょ。

 あ~。いろいろと整理できたぁ~。

 質疑応答の際に、斉藤さんは映画『セルロイド・クローゼット』をどう評価しているのかを聞いてみました。そしたら、『ベン・ハー』のエピソードを紹介している部分が最も面白かったとのこと。主人公の男と男の濃密な関係が暗示されている映画なのですが、監督は、片方の役者には決して「そのこと」を伝えずに撮影したというエピソード。 たしかに演出論として、とても面白い事例ですよね。

 その後、もう一度発言できたので、「僕としては『セルロイド・クローゼット』は、どうも旧来の活動的な『カミングアウト!』色(隠されていたものを暴きだそうという方向での強い意志)を感じて辟易とするのですが・・・。もし今後、日本映画で日本版の『セルロイド・クローゼット』を作る場合には、もっと重層的で複雑な『読み』を意図しながら、作られるのかもしれないですね」と問いかけてみました。

 すると斉藤さんは、日本では例えば木下恵介監督がゲイ的感性を強く持っていたことなど、表立っては語られていなくても身内や仲間には周知の事実だったという例などがあり、そういうことが曖昧に受け止められていること。また、具体的な作品では内田吐夢監督の『警察官』にて、映像から明らかに、男性同士の(セクシュアルな意味も含めて)複雑で重層的な関係性が読み取れたりすることなどを教えてくださいました。

 そして、今後もし日本版『セルロイド・クローゼット』が作られるとしたら、『現前しているイメージの中から、どう重層的に読み取って行けるのか』がポイントになってくるだろうとも、語ってくださいました。

石井郁子著『異才の人 木下恵介―弱い男たちの美しさを中心に』

 僕は以前より、『日本版セルロイド・クローゼット』みたいなものを、いつか創りたいと思っているのですが、「もし日本で作るとしても、ゲイリブ的な方向性での単純なプロパガンダ映画にはしたくない。そんなもん、作る前から完成形が見えてんじゃんつまらない。」と思い、どうアプローチしようかと掴みあぐねていたんです。(笑)、その違和感に言葉を与えられ、大いなる示唆をもらったシンポジウムでした。FC2 同性愛 Blog Ranking
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