フランスのパックス法(PACS)制定秘話03●政治と解放運動とは違う

今回の映像が、話の中で「肝」の一つに当たるのではないかと思います。カトリックが多く、1981年まで同性愛が「犯罪」と法律で規定されていたフランスにおいて、どうやって1999年にパックス法(民事連帯契約法)を成立させ、同性パートナーが「結婚に準ずる」権利を獲得することができたのでしょう。
当時、ジョスパン政権の政策顧問として、パックス法制定に実際に関わったゲイ当事者・マルテルさんが経験談を語ります。
05●政治とアクティビズムとは違う
80年代の「HIV/AIDS」の社会問題化が、実際に権利がなくて困っている同性愛者たちのライフスタイルに社会の目を向けさせることに繋がったのですね。また、「政治」と、いわゆる「解放運動(アクティビズム)」は違うという発言が、とても印象に残りました。このようにして諸問題を整理して考えることで、物事がシンプルに見えてくるような気がします。
06●概念ではなく実質的な権利を勝ち取るために
もちろん、フランスの事例がそのまま日本に当てはめて考えられるかと言ったら、ことはそれほど単純ではありません。法制度や社会状況、時代状況が違います。養子縁組や事実婚の社会的な受容のされ方が、すでにフランスの「パックス以前」の社会とは異なる様相を呈しています。
ただ、マルテルさんが最も気をつけていたという「政治とアクティビズムは違う」「概念ではなく実質を」という姿勢は、これからの日本の「運動」にとっても、重要なキーワードになってくるような気がします。→FC2 同性愛 Blog Ranking
フランスのPACS法制定秘話INDEX
●フランスでPACS法を作ったゲイ・ジャーナリストと語る会、急きょ開催!
01●告知2日で75人。真剣な眼差しと熱気に満ちたトークイベント開催!
02●マジョリティの支持をどう議会で集めるか
03●政治と解放運動とは違う
04●何度も「これは負け戦だ」と思った
05●マジョリティが受け入れた要因は?
06●カリフォルニアProp8について~「戦い」になってしまったのは間違いだけど。
07●日本のギャップは逆説的
●フランスでPACS法を作ったゲイ・ジャーナリストと語る会、急きょ開催!
01●告知2日で75人。真剣な眼差しと熱気に満ちたトークイベント開催!
02●マジョリティの支持をどう議会で集めるか
03●政治と解放運動とは違う
04●何度も「これは負け戦だ」と思った
05●マジョリティが受け入れた要因は?
06●カリフォルニアProp8について~「戦い」になってしまったのは間違いだけど。
07●日本のギャップは逆説的
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