フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-09
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薔薇族は生きている054●文学さんが漫画になってコンビニで発売されるなんて!(←伊藤文学風)



 今、コンビニの漫画売り場で沢尻エリカさんっぽいグロテスクなイラストが目立っている雑誌 『漫画ナックルズ撃vol.3』 に、伊藤文学さんと薔薇族の歩みを描いた漫画が掲載されています。タイトルがすごい!なんたって「日本初のホモ雑誌を作った男」ですから(爆)。「ホモ雑誌」って、『薔薇族』を言い表すのにはいろんな意味でふさわしいんですよ。創刊当初は当事者の間でも「ホモ」と自らを言い表すことが一般的だったということもありますし。(昔の薔薇族を読んでると「ホモ」に違和感がなくなります。笑)



 この漫画、画風はオドロオドロしいですが中身は真面目で(笑)、薔薇族の創刊から現在に至るまでに起こったトピックが、20ページにわたってたっぷりと描かれています。創刊当初、薔薇族をレジに持っていくのが恥ずかしくて万引きした学生が、捕まって親にホモだとバレるのを苦にして自殺したという有名なエピソードから、草創期に間宮浩さんや藤田竜さんらと試行錯誤して編集した光景、男性ヌード写真の調達に苦労して「大阪のおっちゃん」に提供してもらったことなど。

 そして、80年代になってから日本のメディアで初めて「エイズ患者」との会見インタビューを掲載したことも描かれています。ただ、この頃になると『薔薇族』を語る上では「影」の部分も見落としてはならないわけですが、さすがにそこまで求めることは20ページの漫画では高望みというものですね。その後の突然の休刊と、2度にわたる復刊。そして現在も「季刊」として発行し続けていることまで、ちゃんと描いてくださったことは・・・素晴らしいですけど(笑)。

 それにしても、漫画の表紙に書かれたコピーもスゴイですね・・・↓

「同性愛が、絶対的に忌避され、ゲイたちが息を潜めて生きた時代、彼らのために立ち上がったのは、妻子あるノンケ男だった!」

 なんだか、テレビの似非ドキュメンタリーのナレーションみたいなことになってますが(苦笑)、厳密に言うと突っ込みたくなるポイントがいっぱい。まず、日本で同性愛が「絶対的に忌避」されたことなんて無かったはずでは?(←物言いが極端すぎ。笑)。あと、文学さんは「彼らのために立ち上がった」というよりは、弱小出版社だった第二書房の存続のために60年代、エロ絡みの単行本を出版していた流れで試しに「同性愛モノ」を出してみたらたまたまヒットしただけ。いわば「ニッチ市場を見つけたからこそ」社運を賭けて雑誌化に踏み切ったという商売人としての側面もあるわけです。その後、文学さんは『薔薇族』を発行しながら「同性愛者の問題」の深刻さに気付き、本気になってのめり込んで行くわけですが・・・。

 あまりにも一面的に賛美して英雄視してしまうと現実感が無くなってしまうし、歴史が嘘臭く感じられてしまいます。極端な言葉遣いっていうのは、たしかにインパクトはあるけれど、表現は薄っぺらになりますし、人間味とかリアリティーが失われてしまうもんですね。気をつけなくちゃいけないなぁと、学ばせてもらいました。FC2 同性愛Blog Ranking


『漫画ナックルズ撃vol.3』
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コメント

この記事へのコメント

すげえなあ

ありとあらゆる意味で「すげえ」という言葉しか・・・・。
でも、中々興味深い取上げ方ですよね。いんちき「プロジェクトX」風味なのが
この手の雑誌らしくて嫌いじゃないですが。
最近思うようになったことで、「ホモ」って言葉に必要以上に過剰反応するのも
考え直すべきなんじゃないかなあ・・・・ってのがあります。
薔薇族全盛期の時代は、ゲイ当事者にとっても身近な呼び名だったはずですし。
個人的には、「ホモ」にはちょっとエッチなニュアンスがあるので、場合によっては
好んで使っちゃったりするんですよね。笑
まあ、こういう言葉に限らず、ゲイやゲイを取り巻く環境の歴史を見ていけば、
当然今の価値観とはあわないところはたくさんあると思うんです。
でも、そういうのを全否定しても仕方ないですよね・…。
・・・・と、このシリーズ全般を読んで学んだことの一つです。

●kazuccineさん。

あ。「テレビの似非ドキュメンタリー」ってのは、『プロジェクトX』を念頭に置いて
書きました(笑)。

このオドロオドロしい画風は、この雑誌の中ではむしろおとなしいくらいで、
他のもっと過激でドギツイマンガの中に、埋没している感じになっているのがスゴイ。
コンビニって、こういう雑誌がけっこうたくさん売ってるんですね。
今回の件があるまで意識したことがなかったから、ちょっと驚きました。

そうそう。「ホモは差別語だ!」とかいうのは90年代リブの頃から
盛んに言われるようになったようなのですが、
そんな風に「ホモ」に違和感を感じることばかりを強調しすぎてしまうと、
「ホモ」と自らを呼んでいた世代の人たちとの「精神的な断絶」が起きてしまうから
気をつけないと、ですね。

このテーマを・・・

すげえなあって私もタイトルに使いたかった・・・。そのくらい、この漫画(画風や文学さんと薔薇族がテーマとなっている)インパクトありました。
肝心の漫画を読んでいないので感想が書けないのは申し訳ないのですが。
ただ、このテーマをよしながふみが描いたらと思い一人で微笑んでしまったことを付け加えておきます。

●misaeさん。

よしながふみが、文学さんと薔薇族のエピソードを書いたら・・・。
きっと、いろんな珍しいトピックはすっ飛ばして、
読者からの手紙を原稿用紙に書き写す文学さんとか、
文通欄の宛名書きをせっせと書き続ける奥さんとかの
地味で日常的な作業の光景に面白みを見い出して
描くんではないでしょうかね。
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