フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-10
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今泉浩一「初戀 Hatsu-Koi」●MOVIEレビュー

 この希薄感はなんだろう。

 11月3日までシネマアートン下北沢で上映されていた映画「初恋」の主人公は、まるで捨てられた子猫のようだ。軽くて薄くて飛ばされやすくて、いまにも消えてしまいそう。思春期に同性を好きになり、「性の不安」に向き合ったことで「生の不安」を意識した。その直後の心理描写が最も印象的。駅のプラットホームに独りで立ちすくみ、早回しで通り過ぎる電車や人々の中、ふわふわしたままで無表情のまま、立ち尽くす彼。

 この主人公のような「ふわふわ感」を醸し出す人って、どこかでたくさん見かける。そうだ。新宿二丁目の路上やコミュニティー活動の場などに出掛ければ、たくさん会えるのだ。なんともいえない所在無げな身体感覚を持つ、浮き足立った人々に。もしかしたら自分も、その一員なのかもしれないが。

 ふわふわしたままの主人公は、ひょんなことからゲイの仲間に出会う。そして「好きだよ」と言ってくれた人と付き合うようになり、アッという間に同性結婚式へとなだれ込む。なんという急展開。新宿二丁目のコミュニティーセンターaktaで撮影されたセレモニーの場面は、とても「この世のものとは思えない浮遊感」を漂わせていた。

 地に足が着いていない。天使のような幽霊のような。感情の「ある部分」が、欠落しているかのような生命力の希薄さばかりが印象に残る。見えるのに見えない。生きているのに死んでいる。そんな感じ。

 そんな「生のありよう」は、今なお制度上は「いないことにされている」、この国の同性愛者の寄る辺なさを象徴してはいないだろうか。そんなことを思ったとき、寒気が走った。シュガーコーティングされた笑顔を装いながら、実はとんでもなく恐ろしい映画なのではなかろうか。FC2 同性愛Blog Ranking
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コメント

この記事へのコメント

とても的を得ていて・・・

どうもです、お久しぶり!!
僕も観に行きましたよ。
akaboshiさんの仰る「どこか浮遊した感じ」とても共感しました。
非常に鋭い指摘だと思います。

人は社会から与えられた地位や役割を上演している動物なのかもしれませんね。
「存在しないもの」とされているならば、どこかこの世のものではないような実像のなさを演じるのかもしれない。

この映画を観た後、なんだか1年くらい前に観た「時をかける少女」アニメ版を観た後の余韻に非常に似てた印象があります。
所在のなさ、日常的な風景なのにどこか現実味ない感じが、共通していたからなのかもしれませんね。
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