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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2023-06
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「クイア」ってなんなのさ012●学会設立シンポ01●トイレでドキッ。沢部さんにハラハラ。

 嵐の東大

 台風が接近する暴風雨の中、10月27日(土)に東大駒場キャンパスで行われたクィア学会の設立記念シンポジウムには、おそらく300名ほどが押しかけたようで文字通りの大盛況。立ち見の人もいて、会場に入れない人々は別室のテレビモニターで鑑賞していたようです。

 雨風にさらされながら会場に着き、体が冷えたのでトイレに行きたくなったのですが驚きました。ドアの上の「男用」「女用」を示す看板に紙が貼られて表示が隠されているのです。「あぁなるほど、『クイア学会』だからトランスジェンダーの人に配慮してるんだろうなぁ」とピンと来たものの、とにもかくにも、尿意をもよおしている「男子」としては、まず知りたい情報は「小の便器がどちらにあるのか」!。おかげで扉を開けるとき、かなりドキドキしてしまいました。用を足しながらも「女性が入ってきたらどうしよう」と気もそぞろ。男子の小便器って性器を半分露出してるようなもんだから…ねぇ(爆)。まぁでも、普段も「お掃除のおばちゃん」はズカズカと入ってきますけどもね、男子トイレでもお構い無しに。(セクハラだの何だの言われてる現代においてもなお。あれって不思議)。

 あと、(余計なお世話ですが)この試み、もしも意味がわからない人がいた場合にはどう説明するつもりだったんだろう。会場には「性的マイノリティー」のことについて基礎知識を持っている人のみが訪れるという「暗黙の了解」が主催者側にあるからこそ、出来てしまえる試みなんだろうなぁと感じました。

 大きな節目なんだとか。

 とりあえずスッキリして会場に入ると10分前なのに満席に近く、なんともいえない高揚感で熱い熱い(←温度じゃなくって漂う「気」が)。ステージ脇には大きな造花が飾られ、フォーマルでゴージャスな雰囲気が醸し出されています。定刻になり、まずは総合司会の風間孝さんがスポットライトに照らされながら「非常に緊張しています」と本当に緊張気味に語り、「大きな節目を迎えました」と厳粛に語りかけました。

 続いてクレア・マリイさんが「開会の辞」を30分間にわたって朗読することになるのですが…堅苦しい論文調の言葉を少しでもわかりやすく聴いてもらえるようにとの配慮なのでしょう。朗読に合わせてスクリーンに要点が文字で映し出されていたので、とりあえず意識が飛ぶことなく、無事に最後まで聴き入ることが出来たのでホッとしました。でもこういう学術用語って「話し言葉」とは違うものだから、アレルギーの強い人とか、独特の文体に親しんでいない人には通じないんですよね。一緒に見に行った僕の隣に座ってたゲイの人は、不謹慎にも大口開けて寝てました(←なんて奴ッ!。さすがにイビキはかいてませんでしたが。爆)。う~ん。同じ内容のことをもし「話し言葉」でわかりやすく語ることは出来るんだろうか。出来るとしたら、どんな感じになるんだろうなぁと夢想しながら聴いていました。

 その中で僕の印象に残ったのは、
「なぜ設立を呼びかけたのか→合意を形成するためではない」という表現。そして興味を持ったのは「批評的想像力を持って歴史を振り返る」ということ。さらに大事だなと思ったのは「知見や経験の蓄積、アーカイブ化」。

 30分間、なんとか聴き通した時、「要するにこういうことが言いたかったんだろうなぁ」と脳の中で言葉が生まれていたので、急いでノートに書き留めてみました。(当日のノートより)
「てんでバラバラで結び合わず、過去をきちんと振り返らないなんて幼いことはそろそろやめて、もっと幅広く交流しあって刺激しあって行きましょ。っつーことね。」
(↑…単純化しすぎだし、ほぼ自分の主張を投影させた解釈じゃないかぁ~。爆)

 続いて「日本におけるクィア・スタディーズの可能性」という、3時間の長大なシンポジウムが始まったわけですが、いつもパフスペースでワイワイやらせてもらっている沢部ひとみさんがパネラーとして舞台に上がっている姿が不思議に思えました(笑)。煌々とライトに照らされて250人の観衆に向き合うという舞台設定そのものが、パネリストを「スゴくて遠い人」というイメージに演出してしまうんですね。実際、沢部さんの文筆家・活動家としての経歴はスゴいんですけど、ふだん接していると「権威」とか「偉ぶる態度」を微塵も感じさせない「友だちキャラ」の出来る素敵な方なので、「沢部さん、あんなところに座っちゃっていったい、どういう風に振舞うんだろうなぁ~」と、まるで授業参観に来た母親のようなハラハラした気持ちで見守りました。(←なんか表現、おかしくないか?爆)

 司会の堀江有里さんと河口和也さんは一生懸命、進行を考えてきていたようです。基本的には、用意された質問事項に対してパネラーの5人が順繰りに応えるというスタイルで進行したのですが、こういうイベントの司会って大変だし難しそうだなぁと、見ていて思いました。パネラー5人がそれぞれに「自分の言語(領域)」を強固に持っている人たちだからか、なかなか絡み合わないし対話として発展しにくかったようなんです。それに、用意された質問は「執筆について」「資本について」「世代間の違いについて」など抽象的で大きなものが多く、一人一人がそれについて話し始めたら「独演会」を始めてもいいくらいに止まらなくなりそうなトピックばかり。

 しかしパネリストの方々は、さすがに常識をわきまえているので自分の持ち時間を考えて「サワリをちょろっと」語るに留めてしまうから、トークがイマイチ盛り上がらないんです。いっそのこと用意してきた質問事項を消化することよりも、「話の流れの中で出てきたトピック」について更に突っ込んだりして柔軟に、対話を弾ませても良かったのではないかと思ったりしました。(←スミマセン。傍から見てる分にはなんでも言えるんですけどね。)

 ほかにも書き留めておきたいことが結構あったので、次回にも続きます。FC2 同性愛Blog Ranking
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