映画『しみじみと歩いてる』●5月3日(祝)ゴールデンウィーク上映会・アンケート感想集●ご来場ありがとうございました!

本日、5月3日(祝)13:20と15:20から。なかのZERO視聴覚ホールにて4日目(上映回数としては)7回目の『しみじみと歩いてる』自主上映会を開催させていただきました。ご来場下さった皆さま、本当にありがとうございました。
この映画を、特になかのZERO視聴覚ホールで上映した時にはいつもそうなのですが、上映終了後、多くの方々が椅子に座ったままで20~30分、アンケートに長文を含むたくさんの感想を書き込んで下さる光景が、なによりも創り手冥利に尽きると感じさせられる瞬間です。今日も、そんな光景が2回の上映後、両方ともで見られました。
終了後、帰ろうと思ったら外は豪雨となっておりまして(皆さん、濡れませんでした?大丈夫でした?)雨宿りも兼ねてそのまま、なかのZERO内の喫茶店で皆さんの感想を入力させていただきましたので、さっそく公開したいと思います。ご協力ありがとうございました!
さて『しみじみと歩いてる』ですが、早くも次の上映予定を立て、さっそく会場を予約しました(笑)。『しみじみと歩いてる』アンケート感想
(「公開可」と記入していただいたもののみ。)
●最初に登場されたレズビアンの女性が、新鮮でした。(あまりレズビアンの方で実名でカミングアウトされている方は少ないと認識しています。)
●当事者目線で描かれていて、メッセージもよく伝わってきたので、良かったと思います。このような映画がもっと世間一般の方に見てもらえればいいなぁと思います。
●これまで、セクマイの方々の実生活に近い部分を観たことがほとんど無かったので、とても興味深かった。今回私はTwitterで会を知りました。もっともっと多くの人々に、こういったドキュメントを見てもらいたい。応援しています。
●観ることが出来て良かったです。一言では言いあらわせないほど、難しい内容でした。でも、この作品を見てる間、自分がとても居心地よかった。私はまったくのノーマルだけど、この今の社会に生きづらさをものすごく感じているし、自分が心地良いと思えるモノが、なかなか社会的に受け入れられない事だったりする事が多いので、苦しさの重さは全然違うだろうけど、出演されていた方々の気持ちはすごく伝わって来ました。
世間一般の正しい事、正しくないこと、普通な事、異常な事、誰が決めてこういうふうになってしまったのだろう・・・。
男と女の境目ってなんなのでしょう。男マークと女マークを見て、つくづく思いました。道徳から外れてなければ、見た目もなにも関係ないのにな~と思うけど・・・。ゲイとかレズとかいう時点で道徳から外れているように思われてしまっている時点で悲しいです。理解のない人達がまだまだ沢山いるかもしれないけど、私はこのような、苦しまなくても良いことでつらい思いをされている方々を、なにも出来ないけど、応援はしていきたいと思っています。わかっていない事だらけかもしれないけど、少しでもこんな(そんな?)事で悩む事のない国になるように、影ながら祈って行きたいと思います。
もっと、堂々と楽しく生きてほしい。皆さんの笑顔、とてもステキです。自分は自分で良いんだ!と、パワーをもらえました。私もこれからも個性的に生きて行くよー!
●パレードなどを撮影したり、インタビューをしている島田さんのことが、よくわからなかったです。なぜ、撮るのか。このテーマなのか、というようなことをナレーションや字幕での説明があっても良かったと思いました。テレビなどのメディアではじっくりと語られない部分を、ドキュメンタリーとして観ることができ、とても嬉しいです。関西パレードでは、どんな人が、どのように準備しているのかや、スタッフの人の私生活のことを知ることができ、あまりセクマイのコミュと関わりがない自分にとって貴重な作品になりました。
20才年下の人と付き合っている九州の人を見て、20才年齢に差がある人と付き合うのもアリなのかなと思いました。自分は今、30才なので、50才の人と付き合う可能性もあるかも?と思いました。
●今回、はじめてマイノリティに関する映画というものを見させてもらいました。まだ初心者なこともあってか、どの人物も行動的で輝いて見えたといったところです。私はゲイなので、特にゲイの人の話が心に来るのかなぁと思っていたけど、どの人も同じ人間として、なるほどなと思う部分がたくさんありました。
特にトランスの綾さんの生活を拝見させてもらって、少数派の中の少数派ということが、少しだけ分かった気がします。
普段、ノンケのフリをして隠して生活している私。隠せるだけ楽なのかも。オープンにするつもりは全くないけれど、オープンになってしまう人達は、どうしようもないから。周りの視線に慣れるというか、気にならなくなるまで外出し続けるなんて絶対に自分だったら出来ない。色々と知れた部分もあり、やっぱり分からないという部分もあり、まだまだ青臭い私には、社会VSマイノリティの経験が足りないと気付かされました。
たくさん壁にぶつかって乗り越えようとか、どうにかしようとしている人達が、うらやましいと言ったら失礼かもしれないけど、是非、目標にさせてもらいたい。
●「自分らしく」生きることのつらさと、すばらしさを感じた。40代後半のゲイとして、地方ではカミングアウトできない。セクマイに対して、理解の乏しい人に囲まれていると、とても息苦しさを感じてしまうことがあります。でも、私は、もうこの年になって、バレてもいいやと思い、本当に昨年から、ようやく少し行動できるようになりました。都会はいいな、と思います。
●知っているつもりになっていることが多かったなと思いました。フィクションで取り上げられるものが多いですが、かなり被写体に迫っていて良かった。被写体の気持ちがわかった。特に、マジョリティとの川があるという部分。綾さんが車で語る場面が印象的でした。また、ラストで、綾さんがホモフォビアでいたというのが印象的だった。社会構造もあるが、セクシュアル・マイノリティという点だけで、ドラマが作れるというのは逆に特殊であるということなんだなと思いました。
●感動しました。映像の力を実感しました。続編を期待しています。
●ラストの軽自動車がカワイイ車種に代わっていたのが、とても良かった。
●和装の老婦人ナイス。
●他者とつながりが出来るたびに出演者が明るくなっていくのがわかった。1人の他者に受け入れられることが、社会に受け入れられることの1番最初のステップだと思った。
あと、理解を得るためには信頼性を構築することが、とても重要だと思う。これは、セクシュアル・マイノリティに限ったことではないですが。
●私は今、62歳です。したがって世代の違う若い人たちの戸惑いや、悩みをパレードにぶつけて、勇気ある行動をとっていっているのに感動しました。私の老い先のことを思うと、想像できないくらいです。セクマイは一人で死んでいく覚悟と語っていた人がいました。今でも忘れられない言葉です。
●私は最近、自分はトランスジェンダーじゃないかなと思い始めているゲイです。大学の時に、いわゆる「ゲイデビュー」をして、それなりにゲイシーンにコミットし、友だち付き合いなどしてきましたが、いまいち浮いている感じというか、どこかノリが合わない感じがあって、このごろは「セクマイだからっていろんな人がいるのだから、別にそれだけでつながることを期待してもしょうがない」とか、「自分はゲイかもしれないけど、ゲイは自分じゃない」とか、そんなふうに考えるようになり、セクマイの場とも遠ざかっていました。
映画を見ている間も、しばらくは「こういう人もいるよね」という感じで、出てくるその人というより、冒頭の元男性(こういう書き方で良いんでしょうか・・・)の一人称が「ワシ」であることに、高校の頃「ワシ」と言っていた女の子がいたなぁとか、画面の隅に動物の手が見えていて、猫の鳴き声がしているのに猫にしては毛深いなぁとか、飲み会のビールが美味しそうとか、綾さんの家のテレビが大きい!とか、そんなことばかりに目をひかれていました。
そういうふうに、何か直視するのを避けているというか、判断保留というか、醒めた目で見てしまうのは、自分が「セクマイとして何かを判断したり考えることに違和感を持っていて、何でもフラットに物を見るクセが付いているからだと思います。
中盤から綾さんにカメラが密着するようになってから、自分の気持ちに変化が起こるのを感じました。あくまでフラットな外からの視点だったものが、だんだん、そう醒めて見ていられないものになったというか、「そういう人もいるよね」で受け流せなくなっていました。綾さんの昔の写真(男性としての人生をまっとうに歩んでいる人にしか見えない写真)が出て来たとき、これを本人はまったく受け入れられていなかったのだと思うと、胸が締めつけられるようでした。
いろんなことを思い出したり、考えたりするきっかけになりました。また機会があったら、観に来たいと思います。
次回の東京上映は5月27日(金)19:30から。今日と同じく、なかのZERO視聴覚ホールで行います。周囲の方に、ぜひお知らせください。また見たいと思われる方もぜひ、お越しください。平日夜の開催というのは初めての機会になりますが、いろいろな状況で上映し、幅広い方々に観ていただければと思っています。どうぞよろしくお願いします。→FC2 同性愛 Blog Ranking

→コンペティション部門公開審査会映像
映画『しみじみと歩いてる』上映会
5月27日(金)19:30(当日券のみ1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画
2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。
★第6回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルでの上映も決まりました。(7月3日です。)
★『しみじみと歩いてる』を、あなたの街で上映してみませんか?上映についてのお問い合わせは、akaboshi07@gmail.comまで。