やっぱ愛ダホ!86●その涙もみんな、今となってはいとおしい。

前回に引き続きTwitterに書き込まれたメッセージの朗読。そして『Break the Barrier!!』をテーマに募集したメッセージの朗読へと続きます。(Twitterメッセージのテキスト紹介は前回と同じ理由で、とりあえず省略させていただきます。)
11●その涙もみんな、今となってはいとおしい。
■「やっぱ愛ダホ!2010」新宿アクション PLAYLIST
■「やっぱ愛ダホ!Idaho-net」
『Break the Barrier!!』メッセージ
★ケンゾヲ(甲子園球場から徒歩15分/ロン毛のゲイ・スタイリスト)
『自分の中でバリアが壊れた時』
当時住んでた街で同性愛者のためのミックスナイトをした。
レズビアンの友達ができた。
それだけじゃ足らず、パレードをした。
ゲイだけじゃなく、バイセクシャルやトランスジェンダー、性同一性障がいの友達ができた。
性的少数者を家族や友人に持つ仲間が出来た。
LGBTという言葉を知った。
そこで気づいた。俺は、確かにLGBT、性的少数派の中にある【G】のゲイだけど、LGBTのコミュニティの中では、多数派のゲイ。
いやむしろ、男性社会の日本の中で、健康な、性別違和のない日本人の男性という超多数派。
レズビアンが女性問題とつながっていること、
バイセクシャルが、社会からも、またコミュニティからも、消えてしまうこと、
トランスジェンダーの生きにくさや、暮らしにくさ、生活そのものが自分と向き合う毎日だと言うことを、自分がゲイということだけにこだわって、無自覚に他のセクシュアリティに甘えていたことを思い知る。
自分の中で、少数者というバリアが壊れた。
~break the barrier!!~
LGBTということばは、ただたんに並んでいるんじゃない。
等しくつながり合おうと言うことなんだ。
~break the barrier!!~
人と違う、さまざまなセクシュアリティであったとしても、まず私たちから、多様な性にYES!を始めなければ意味がない。
~break the barrier!!~
その先に、違いを豊さにかえることが出来る社会がまっているハズだから。
★ゆりこ(神奈川県/対人援助職)
愛する女性のパートナーができて、もう6年一緒に暮らしている。そして友達も、仕事の仲間も、家族もうちに遊びに来てくれる。
今のこの状態を、10代、20代のころには想像できなかった。できたらいいな、とは思っても、無理だと思っていた。あるいはすごくがんばらないと、できないことだと思っていた。
私も、そういう思いは「気持ち悪い」って言われちゃうんじゃない?と、恐れていた。
でも、この社会のなかで自分がつくりあげてしまったバリアを少しづつ、友達の助けを借りて、乗り越えていくうちに、いつのまにか、地平がひらけていた。好きな人と手をつなげていた。その旅路のうちには、ふるえることも、固まってしまうことも、涙もいっぱいあったけど、その涙もみんな、今となってはいとおしい。
それは自分個人だけでなく、同時進行的に、いろんなところで壁を乗り越えようとしてきた人たちがいた。そして「出る杭」になってがんばってくれた人たちがいた。
今、私たちを見て、「いいね」「ほほえましいね」「すてきだね」と言ってくれる人たちがいっぱいいてくれる。喧嘩もいっぱいするけれど、悪くない。
そして今、プライベートと仕事の人間関係のあいだの垣根も、少しづつ低くなっていっているところ。
同じような人ばかりで一緒にいることも、たまにはよいけれど、それだけじゃなく、「へぇー、違うんだね」「でもこういうところは同じだね」と、違いも含めてつながれる、そういう場所がもっともっと増えていったらいいなと思う。

『Break the Barrier!!トークwith上川あやさん』
6月19日(土)19時パフスペースで開催。
今年の「やっぱ愛ダホ!」アクションを振り返り、世田谷区議会議員でトランスジェンダー当事者でもある上川あやさんと『Break the Barrier!!』をテーマにトーク。地域でアクションを開催した主催者(一部)のビデオコメントも上映。詳細はこちらをご覧ください。→FC2 同性愛 Blog Ranking
「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」09●記念シンポジウム05●ゲイマーケット・LGBT市場について

5月21日(金)に明治学院大学白金校舎で行われた「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」の記念シンポジウム。続いてはコチ株式会社の東田真樹さんから、いわゆる「ゲイマーケット」「LGBT市場」と言われる分野に関するお話です。
シンポジウム10●ゲイマーケット・LGBT市場<前>
シンポジウム11●ゲイマーケット・LGBT市場<後>
■「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」PLAYLIST
「ゲイ男性同士のカップルは可処分所得が多い」という通説がありますが、個人的にはその層に属しているとはとても思えないため、他人事のようにしか感じられない自分に気がつきながら、この話を聴いてしまいました(苦笑)。
あと、この通説が流布することによって、あらぬ誤解の眼差しで見られているなぁと感じることも実際にありましたから、「ゲイ男性=お金を持っている」という短絡的な理解も一種の偏見なのではないかと、当事者としては思いますですよ。統計や理論のみで語られる話には必ず、とりこぼされるものがたくさんあるんです。そういうものまで含めて立体的に語られるシンポジウムであったら、もっと意義が深まるのではないかと思いました。
いやぁ~。「正しい理解」って、本当に難しいもんですねぇ~。(←水野晴郎風にどうぞ。笑)→FC2 同性愛 Blog Ranking