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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2009-04
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たかがテレビ067●日本テレビ「サプライズ」で性別適合手術の「保険適用」について世論調査が行われる

 本日(4/16)。日本テレビで19時から放送された「サプライズ」で性同一性障害についての「怒りの告発」が放送されたのを見たのですが、 かなり画期的な内容の番組でした。

 生放送だったのですが、大阪の十三に住んでいて、飲み屋をやっているニューハーフさんがVTR出演し、「性同一性障害特例法」が出来て戸籍が変えられるようになったのに、その条件に「性器」に関する項目があるので性転換せねばならない。そして性転換に「保険」が適用されていないので高額負担せねばならないことの不条理を訴えかけました。

 スタジオゲストのはるな愛さんもその主張を援護。 自らの体験を語りながら、120万~130万円もかかってしまう性転換手術の高額負担の大変さを訴えます。

 この番組は生放送で視聴者に、その主張が「わかる」「わからん」というアンケートを受け付けているのですが、回答数が万単位で非常に多いので、一種の「世論調査」のようなものだと思います。セクマイに関する政策提言について、テレビのゴールデンタイムの生放送で世論調査をするという意味で、非常に画期的な内容ではないかと思いながら見ました。

 僕が驚いたのは、司会の大竹まことさんが、 かなり深く「セクマイに関する知識」を持っていて、ニューハーフさんの主張に賛同するような発言を繰り返していたこと。

 大竹さんは映画「ミルク」も既に見たようで、ハーヴェイ・ミルクの生涯について簡単に説明しました。アカデミー賞授賞式でのショーン・ペンのスピーチについても言及し、「日本では、おすぎさんやピーコさん、はるな愛さんなどの多くの人々が個人単体で訴え続けてきているけど、印象としては個人としての散発的なものに終始していて、なかなか全体としての訴えかけになっていない。本当はあちこちの職場にも居るのに、カミングアウト出来ない状況がある」 と、テレビ視聴者に向けて説明しました。

 また、ニューハーフさんの取材VTRに、インタビュアーとしてKABA.ちゃんが出演していたことにも触れ、「いろんなタイプの人が居る。女性の体になりたい人も居れば、KABA.ちゃんのように、男性の体のままで、そこらへんにいるような男性を好きになる人もいる。」と説明したりもしました。

 さらには「世界では同性婚が出来るようになっている国もある」とも。番組中、2度も「ミルク」の話を持ち出して、一般的には理解されていないようなセクマイの多様性の部分にまで踏み込んで、説明していました。

 スタジオゲストの「丸山弁護士(今は国会議員)」は「わからない」派だったため、その態度に対して大竹さんの方から「国会議員がこんな古い感覚だからダメなんだ」とか、かなりズバッと突っ込み続け、しかも真面目な口調ではなく、わざと喧嘩腰で語っているので、かえって笑って見ていられます。

 そうした大竹さんの発言の影響もあったのでしょうか。 視聴者からのアンケートは、当初は「わかる」派と「わからん」派が僅差で競っていたのですが最終的には24199票VS17373票で、「わかる」派が多数を占めました。

 番組で紹介されたニューハーフさんたちが総じて「夜」のイメージでの出演であり、日常性を感じさせるイメージでの露出だとは言えなかったので「生活に関わる問題が、これで伝わるのかなぁ」とも思いながら見ていたのですが 、この結果になったというのが驚きです。

 世の中が、かなりセクマイの存在に「慣れてきている」感じと、最近のはるな愛さん、椿姫彩菜さんらの活躍によって、テレビのこの種の番組を見る人たちにとっては「性同一性障害」についての認知が進み、「親近感」のようなものが、確実に醸成されてきているんだなぁということを 感じることができた番組でした。

 たぶん、セクマイ当事者的な感覚では見ていない「多くの人たち」にとっても、はるな愛さんが出演していて「はるなさんと同じ境遇の人」が、生活に実際に関わることを切実に訴えかけている姿を見て「はるなさん側」に共感する心理が働いたんだと思います。

 そこに、大竹まこと氏が(照れ隠しのように)毒舌をまき散らしながらも「性同一性障害」以外のセクマイの多様性にも触れ、深い知識を背景にしながら述べたからこそ説得力を持った。そんな、ある意味では幸福な瞬間をテレビで見ることができました。

★この記事中に書いた出演者の発言は僕の「記憶」によるものであり、実際とは言い方やニュアンスが違う恐れがあります。「大体このようなことを言っていた」程度に受け取ってください。

 2009年の日本社会。思っているよりもはるかに速い速度で、多くの人にとって「セクマイに関しての親近度」が増して来ています。そして、誰もが知っているような「超メジャーなトピック」が、テレビや映画を通じて日々たくさん流されており、どんどん「揃って来ている」のだということを再確認できた生放送番組でした。FC2 同性愛 Blog Ranking
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