パフナイト121★パフでアライさんが洗いざらい~レインボーはセクマイだけのもの?04●「反差別原理主義」への危惧~ポット出版・沢辺均氏

21世紀になってから日本の出版社の中で、飛びぬけた種類の「セクマイ関連」の本を出版してきたポット出版。代表である沢辺均さんは2007年の尾辻かな子さんの選挙の際に「選対本部」メンバーを務めたりしてこられました。
なぜ、そこまで深く関わるようになったのか。この機会に、じっくりとお話を聞いてみたいと思いました。きっかけは2000年に復活開催された東京レズビアン&ゲイパレード(当時の呼称)にあったようです。
05●ポット出版のやり方

●『パレード―東京レズビアン&ゲイパレード2000の記録』
●『カーミラ―女の子と女の子のためのオカズ本 (Vol.1)』
●『カーミラ―女の子と女の子のためのオカズ本 (Vol.2)』
●『カーミラvol.3 女の子と女の子のためのオカズ本』
●『カーミラ Vol. 4 女の子と女の子のためのエロチックブック』
●『カーミラvol.5 女の子と女の子のためのエロチックブック』
●『カーミラvol.6 女の子と女の子のためのエロチックブック』
●『カーミラvol.7 女の子×女の子のためのエロチックブック』

●『カーミラvol.9 女と女の恋とSEX 』
●『カーミラVol.10 レズ検定』
●『クィア・ジャパン・リターンズ Vol.0 Generations / Realities 』
●『クィア・ジャパン・リターンズ Vol.1 』
●『クィア・ジャパン・リターンズ〈Vol.2〉生き残る。』
06●「反差別原理主義」への危惧
実は僕、2007年の尾辻選挙後のショックからまだ自分が立ち直っていない頃。2~3か月かけてじっくりと、一連のポット出版が発行してきた書物を読み漁った時期があります。

実はそれまでの僕は、伏見さんの本を意識的に避け続けて、あえて読まないようにしていました。書店のセクマイ関連本コーナーに行けば、必ずや多数、置いてある伏見さんの本。素人目にも「あ、この人がいわゆるゲイの言論人としてはトップとして扱われているんだろうな」ということはわかります。僕は基本的には天の邪鬼気質なもので、「だったらあえて読まないでおこう」と思ったんです。
たぶん、早いうちから読んでしまうと多大なる影響を受けてしまうだろうという「危惧」のようなものを感じたんですね。教科書のようなものとして精神の中に屹立してしまって、自分がそこから抜けられなくなるだろうと。それよりは、歩みが遅くても遠回りしてもいい。自分の頭と身体を使って「ゲイであること」を考えたかったんです。
しかし2007年の選挙後の秋。何故だかむしょうに読みたくなって、一気に読みました。結果、「それまで読まなくて正解だった」と思いました。そして、いい時期に読んだと思いました。ちょうど、いろんなことが自分の経験と重なり合わさって、実によく理解できてしまうような爽快感があったんです。しかし同時に、理解できないことや反発心を覚えること、そして「だったら自分はこういうことにこだわって行きたい」と感じることを、たくさん見つけられたんです。単なる知識の吸収のための書物ではなく、ちゃんと「反発心を引き起こす書物」としても機能していた。それって、すごく大事なことだと思うんですね。
「伏見本読書前/読書後」において、なにかが大きく変わるということは、言えるのではないかと思います。まだの方は勇気を出して、ぜひ一度お試しを。→FC2 同性愛 Blog Ranking
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フランスのパックス法(PACS)制定秘話04●何度も「これは負け戦だ」と思った

前回の映像で「政治とアクティビズムは違う」と示唆的な発言をしてくださったマルテルさんですが、パックス制定に至るまでには、何度も「これは負け戦かもしれない」と思う局面に立たされたのだとか。今回はその辺のお話です。
07●何度も「これは負け戦だ」と思った
08●政治的な妥協の積み重ね
それにしても凄いですね~。反対者が街1000人出てデモ行進をしたりとか、全国の市長会の3分の1から反対を受けたりとか。その中で、いかにマジョリティに刺激を与えずに打開策を見出すかに専心したかという苦心が伝わってくるトークでした。
そうしたことを「妥協」とは捉えずに「打開策」と捉えるべきだというマルテルさんの発言も、とても示唆的なのではないかと感じました。→FC2 同性愛 Blog Ranking