たかがテレビ061●NHKスペシャル「女と男」最後の場面でサプライズ!レズビアン・ゲイカップルの暮らしを提示

最近、週末は出かけることが多く時間がなく、昨日録画でようやく見ることのできた第3夜「男が消える?人類も消える?」ですが、ぶっとびました(爆)、なんと最後にきてサプライズ!同性カップルの生活が描かれたのです。
内容をおもいっきり大雑把に説明すると・・・「男性」のDNAのみに含まれている「Y染色体」は構造上とても壊れやすく、形がどんどん小さくなっているわ突然変異で消滅の危機にあるわで、そのうち地球上の生命から「オス」が消え行く運命にある事実が提示されます。また、人間のオスの精子はもともと質が悪いため、昨今の地球環境の悪化も原因してか、この数年で急激に「質の低下」が進行しているとのこと。まさに「オスのピンチ!」が強調されるわけです。
このままでは少子化が進み、やがて人類は滅亡。その流れを食い止めるには最新の医療技術に頼るしかないということで、「体外受精」とか「精子バンク」などのシステムがアメリカ等で整備されてきていることを紹介。女性が、たとえ一人でも妊娠して出産し、子どもを育てるケースが増えているという事実が映し出されました。
「男が要らない→女性だけの子育て」とくれば、そう。話の流れは必然的に「レズビアン」の子育てにも触れなきゃ嘘でしょうと思っていたら・・・しっかりと映し出されましたよ「同性愛者の家族」が!。しかも番組が取材したのは6人家族。レズビアン同士のカップルと、ゲイ同士のカップルが同居して、それぞれに子どもを育てているという大家族的な光景を、「新しい家族の形のあり方」として提示したのです!一挙にそこまでぶっ飛ぶかぁ~?というくらいの大サプライズ!。
いやぁ~。第1回の放送ではあんなに「女」と「男」の違いを昭和のテレビ番組チックに強調しておいて保守派の論客を大喜びさせておきながら、最後の最後にここまでのサプライズを引き起こすとは・・・。ドラマとして挿入されていた筧利夫さんと西田尚美さんの、「男」と「女」をやたら古臭く強調した物語も、さすがのこの展開には「唖然」といったリアクション。すべてが最後のサプライズのために仕組まれた伏線だったのだとしたら、ものすご~く高度に計算された演出スタイルだったとも言えるでしょう。や・・・やられたっ!(爆)。
要するにこの番組、「男(オス)」は生物学的に滅び行くのは避けられないので、人類存続のためにも、これからは医療技術で多様な形の妊娠や出産が行われるべきだという「これからのビジョン」を提示したわけです。その流れが進めば明らかに、シングル・マザーやレズビアン・マザーにとって「妊娠・出産」がしやすい世の中になるわけですし、それだけではなくゲイ・カップルが子育てをしている姿も描き出すことで「子育ての方法」に関する既成の考え方も刷新していかないと、これからの人類は生き残れないぞと、視聴者に語りかけてきたようなもんなんですね。
ただ、こういう演出手法だと第1夜しか見なかった人と、第3夜まで連続して見た人とでは、番組から受け取る印象が180度違うという問題点があるようにも思います。第1夜や第2夜に多く見受けられた「女」と「男」の短絡的な描き分け方の強引さには、僕としては納得出来ない描写方法も多々、見受けられました。それでも、ラストシーンのレズビアン&ゲイ・カップル描写と、そこで提示された「これからの時代への希望」の描き方には大いに賛同できるので、総体的には「いい番組だった」という感想に辿り着くことになりました。
なんか、結果的にはプロデューサーの掌の上でコロコロと転がされたような気がして癪でもありますが、このサプライズは、引っかかったけど気持ちよかった!(笑)→FC2 同性愛 Blog Ranking
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