パフナイト★82●熱々☆Rainbow Arts 06●佐良直美さんのスキャンダルがもたらしたトラウマ

前回紹介したエピソードで、「表現」と「レズビアンであること」が結びついたのは、だいぶ経ってからのことだったと語ったイトー・ターリさん。その原因の一つとして語られたのは・・・あの有名な、大物芸能人の「レズビアン・スキャンダル」だったんだそうです。
08●佐良直美さんのスキャンダルがもたらしたトラウマ
「昭和の芸能スキャンダル」を特集するムックなどでは、必ずといっていいほど登場する定番ネタである「佐良直美・キャッシーのレズビアン・スキャンダル」。歌手や女優としてテレビで活躍し、1970年代にはNHK紅白歌合戦の司会を5回も務めるなどの「国民的人気タレント」として大活躍していた佐良直美さんは、1980年に恋人(だったらしい)タレントのキャッシーさんとの仲をスキャンダラスに報道されたことがきっかけとなり、結果的に芸能界の第一線から退くことになってしまいました。
●YouTubeより~世界は二人のために
当時は、今よりももっと「レズビアン」の存在が社会的に見えにくかった時代。男性同性/両性愛者には雑誌『薔薇族』や『アドン』等があり、すでに「コミュニティー」が存在していたわけですが、女性同性/両性愛者には商業雑誌など無く、インターネットも無かったわけですから精神的な孤絶感はとても強かったはずです。そんな時に世間を揺るがした大スキャンダル。「レズビアン」の文字がセンセーショナルに書きたてられたことで、レズビアンの多くがトラウマを負うことになったようです。40代以上のレズビアンと話すと、「あれはショックだった」と語る人がとても多いです。
佐良直美さんは現在、たまに懐メロ番組でコメント出演をしている姿をお見かけしますが、いつか当時の心境を忌憚なく振り返って語る日が・・・来て欲しいなぁと勝手に僕は思っています。→FC2 同性愛Blog Ranking

『Rainbow Arts Exhibition 2008』
日時:2008年8月17日(日)~8月23日(土)
10:00~20:00(23日は17:00クローズ)
会場:全労済ホール スペース・ゼロ
※ 23日…13:00~17:00 クロージングパーティー
(軽食あり。13時よりイトー・ターリさんによるパフォーミング・アートを上演予定)
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トランスって?09●京都トランスジェンダー映画祭09●トランスジェンダー」という看板を掲げて行う集まりの「弊害」

第1回京都トランスジェンダー映画祭で行われた、ひびのまことさんと遠藤まめたくんのトークもいよいよ佳境となりました。今回は、ひびのさんが「すごく気になるんですが・・・」 という前置きで語り始めた内容が面白かったので、紹介します。
10●「トランスジェンダー」という看板を掲げて行う集まりの「弊害」
「性別移行」を完全に行い、そのことがわからないようにして日常で過ごす人のことを、「パスした人」と呼んでいるようですが、そうした人々はそもそも、コミュニティーの活動の場で「私はトランスジェンダーですっ!」という風に、名乗り出ては来にくいという現実があります。
物事には必ず「光と影」の両面があるものです。「光」ばかりを見て猪突猛進していると、いつの間にか無理が生じますし、現実からは乖離してしまいます。シビアに「影」の存在を意識し続け、用心し続ける「クールな思考」が、なにをやる際にも必要ですね。→FC2 同性愛Blog Ranking