たかがテレビ051●TBSイブニングファイブ詳細~カリフォルニアではカップル続々「同性婚OK」さて日本では。

放送された7分間は、日本の同性愛者の現状をも視聴者にわかりやすく考えさせる構成となっており、尾辻かな子さんや伊藤文学さんがコメント出演していました。放送は関東地区のみだったようですが、御覧になられた方はいらっしゃいましたか?。見逃した方、あるいは放送地域では無かった方のために、簡単に放送の概略を書き出して見ましたので、ぜひ映像を「想像」してみてください。

「さぁこの後ですが、結婚の届けに来たのは・・・?」
■画面には白人の男性同士のカップルが、チャペルのような場所で「I Love You」と言い、涙を流し合いながらキスをする場面が大写し。そのままCMに行きます。(その時の字幕:CMのあとは「夢のカリフォルニア」!?)

アナウンサー
「こちら、同性のカップルの結婚が合法化された、アメリカのカリフォルニア州。婚姻届の受付が始まった17日、たくさんのカップルが届け出に訪れました。この問題、大統領選へ影響する可能性も指摘されています。」
■VTR開始:画面右上のタイトル「あの日系俳優も・・・「同性婚OK」に殺到

「アメリカ、ロサンゼルス。現地時間の16日、あるカップルが結婚式を挙げた。」
■レズビアンカップルの結婚式の模様。神父の発言「お二人の結婚と家庭を祝福する瞬間に私は立ち会います」
■拍手と歓声の中、キスをするレズビアンカップル。
ナレーション
「ごくごく普通の結婚式のようだが、この二人、実はともに女性。そう、同性愛者だ。この日、カリフォルニア州では、これまで禁止されていた同性者同士の結婚が晴れて認められたのだ。翌日には・・・」

「この初日に結婚届を提出しようと、早朝から既に大勢のカップルが列を作っています。」
ナレーション
「カリフォルニア州ウエストハリウッドでは、午前9時からの受け付けに、100組以上が並んだ。婚姻届には「新郎・新婦」の欄がなく、2人の氏名だけを記入するようになっている。」
結婚届を出したカップルの一人(ゲイ)
「幸せです。ただただ幸せです。」
そのパートナー(ゲイ)
「彼が人生の伴りょだと、こうして宣言できたのは勝利です」

「スタートレックシリーズで知られる日系俳優ジョージ・タケイさんの姿も。」
ジョージ・タケイさん
「私たち全員に祝福を。この平等が長続きし、繁栄しますように。」
ナレーション
「同性婚の合法化は、アメリカ東部のマサチューセッツ州に続いて2例目。実は、今回の解禁までの道のりには、紆余曲折があった。」

ナレーション
「2004年。カリフォルニア州のサンフランシスコ市が、独自に同性婚を認めたが、これにシュワルツェネッガー州知事や、ブッシュ大統領が反対を表明。騒ぎはカリフォルニア州とサンフランシスコ市との間で訴訟に発展した。」

ナレーション
「そして先月15日。州の最高裁は、「同性婚を禁止する」とするカリフォルニア州法を違憲と判断した。そして全米最多、およそ10万組いると言われる、カリフォルニア州の同性カップルは、法的にパートナーになることが可能になったのだ。

ナレーション
「こうした動きを日本の同性愛者たちはどう見ているのか。」
日本の男性同性愛者(二丁目の街頭でインタビュー。顔出しなし。)
「日本でも、そういうふうなことが認められればいいなぁって、我々は思います」
日本の男性同性愛者(バーのカウンターで。顔出しなし。)
「将来的な不安はありますよね。結婚っていう、相方っていう形が取れないんで。」

ナレーション
「現在、日本では同性婚は認められていない。」
■昨年6月のNLGR同性結婚式の映像。
●ナレーション
「自身が同性愛者であることをカミングアウトし、おととし(正しくは「昨年」)、パートナーとの公開結婚式を挙げた、元大阪府議会議員の尾辻かな子さんは、法律で認められていることの意味を強調する。

「日本ではどこまで行っても、結婚式を挙げようが何をしようが、2人の関係はただの友達、ただの同居人でしかなくて、たとえば相手名義の財産であれば、やはり相手の親族に相続が行ってしまいますから、生命保険の受け取りなんかも出来ないという意味で、法律が出来るのと、法律が無い状態では、生活に対する安心感が違うと思います。」

ナレーション
「伊藤文学さん。76歳。昭和期に、男性同性愛者たちの心の支えとなった同性愛雑誌『薔薇族』の編集長として、ずっと日本の同性愛者たちを見つめて来た。ちなみに伊藤さんは同性愛者ではない。」
■2006年の東京レズビアン&ゲイパレードを沿道から見つめる文学さん
ナレーション
「伊藤さんも、かつて我々の取材に対して、こうコメントしていた。」
伊藤文学さん(2006年8月取材時のインタビュー)
「僕のやっぱりいちばんの、やりたいことっていうのは、男同士の結婚、女同士の結婚が、可能な世の中に早くしたい」

「同性愛についての情報が乏しかった時代。薔薇族は、美少年のグラビアや、文通欄による出会いの場を提供し、当時の同性愛者たちにとって欠かせない一冊となっていた。しかし、時代の流れと共に販売部数は激減。廃刊と復刊を繰り返し、現在は年に4回。定期的にネット販売で細々と存続している。『自分たちは異常なのか』という、同性愛者たちの悩みは、いつの時代も絶えない。伊藤さんは、『決してそうではないんだよ』ということを、薔薇族を通してこれからも訴え続けたいのだという。」

「同性愛はね。異常でも変態でもないということを、創刊以来ずっと言い続けてきて、それは一般の人にね、かなり浸透して来たと思うんですよね。愛し合っている男同士、女同士が結婚して法的に守られるように、生きている間に、なんとかそこまで持って行きたい。」

ナレーション
「もちろん、アメリカの同性愛者たちも順風満帆ではない。ウエスト・ハリウッドでは、同性婚に反対する人たちも姿を現した。」
反対派インタビュー
「男同士、女同士では結婚するべきじゃない。結婚は男性と女性でするべきものだ。」
■数々の同性カップルが映し出されながら。

「同性婚に反対する保守系団体は、大統領選に合わせて11月に住民投票を行って、同性婚を違法とするよう、州憲法の改正を目指しているという。ただ、同性婚が州全体を巻き込んだ騒ぎになったり、大統領選で候補者が同性婚についての意見を求められたりするアメリカと、日本との間には、依然、大きな差があるようだ。」
■VTR終了。スタジオコメント
三雲キャスター
「この日を待ち望んでいた人たちもたくさん居たんですよねぇ。」
杉尾キャスター
「そうですね。カリフォルニアってのは進歩的な土地柄で、こうした問題にもオープンなんですけど、全米レベルで見るとまぁ、まだまだ保守的な部分もあると。ただその、同性愛ってのはアメリカでは非常に身近な話ですから、これは大きなテーマなんですね、大統領選のテーマにもなると、言えますよね。」
話によると、伊藤文学さんへの取材は今日の昼過ぎまで行われていたらしいですから、放送直前での取材だったようです。ほぼ20代ばかりで構成された若い取材陣が、インタビュー収録を行っていたそうですよ。
アメリカの生き生きとしたカップルたちの表情と、日本の新宿二丁目の平日夜のひっそりとした様子が、ものすご~く対照的に感じられてしまう作りではありましたが・・・日本では「同性愛者としてのライフスタイルが、法的には何も保障されていない」=「存在が想定されていない」という問題点を、とてもわかりやすく浮かび上がらせる報道だったのではないかと感じました。当事者以外の方々にも、知ってもらえる機会になったことでしょう。→FC2 同性愛Blog Ranking
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たかがテレビ050●TBSイブニングファイブに尾辻かな子さん、伊藤文学さんがコメント出演!
米カリフォルニア州で同性婚が合法になった件が、夕方5時のTBSテレビのニュース番組で報道されるそうで、本日、尾辻かな子さんと伊藤文学さんの所に取材陣がコメント撮影に来たという情報をキャッチ。放送は関東地方のみのようですが、間に合う方はチェック!(久々に騒いでみました。爆)→FC2 同性愛Blog Ranking