クィア・レインボーパレード福岡07●Liberty Night ~言葉に歌に踊りにDJ。リアルな交流「次」へとつなぐ

アフターパーティーの「Liberty Night」では、栗田かなこさんのMtFカミングアウト・ストーリーに続いて、往復書簡集『カミングアウト・レターズ』を現役アナウンサー2人が朗読するという企画が行われました。

この手紙、「カミングアウト」という行為の意味を母親がすぐには受け止められず、その後かなり悩み苦しんだことが本音で書かれており、けっこうシビアな内容でもあるんです。聴きながら、いくつかの言葉が新たに胸に突き刺さり、泣きそうになったりしてしまいました。力を持った言葉が詰まっている本なんだなぁと改めて再認識した瞬間でした。
★RYOJI・砂川秀樹編著「カミングアウトレターズ」
続いては一転、DJ Timeに突入。酒(ドリンク)を飲んだりトークを楽しんだりと、思い思いの時間を過ごします。僕は関西レインボーパレード絡みの知人がいたので話したのですが、大音響の中だったので互いに声を張らないと話が聞こえず、喉が痛くなりました。(←クラブイベントっていつもそう。笑)
Liberty Night 04●DJ Time
そして、博多ならではのゲストということで「博多あやや」さんが登場!松浦あやさんの物まねで華やかに盛り上げた後は、自身のオリジナル曲も披露(CDデビューしているらしい!)。個人的には、工藤静香の曲のエッセンスを継ぎはぎして作ったらしい迷曲「くちびるから黄砂」に爆笑しました。「♪ちょっと待ってよね~え~」とか「♪言えないのよ~」とか「♪な~ぜ~」とか・・・マニアックな振り付きで静香ファンのツボを刺激しまくってくれました(笑)。博多あややさんは4月22日から博多の住吉にゲイバーをオープンしたそうですよ。この日も、ステージの後すぐに店に戻らなくちゃならないと言っていました。
そのあとは告知タイム。まずは元満真紀さんから博多のコミュニティー活動に関する軽い紹介がありました。
Liberty Night 05●QF3・ボーダレスホットラインについて
関連サイトはこちらです。
★Queer Film Festa Fukuoka
★ボーダレスホットライン
こちらのサイトもスゴイ!充実ぶりに驚きました。
★セクシャル・マイノリティー専門の法務支援グループ「レインボーサポートネット」
・・・福岡のコミュニティーの人たちってフットワークが軽いんですね。「こういうのがあったらいいのに」と思うものを、とりあえず始めてみることが「実現できている」のがスゴイと思いました。
続いて、昼間のパレードにも一緒に参加した「神戸LGBTIQプライドマーチ2008」の事務局長RANGERさんが、神戸の告知を行いました。
Liberty Night 06●神戸LGBTIQプライドマーチ2008告知
今年の神戸パレード関連サイト
★IDAHO KOBE
★神戸LGBTIQプライドマーチ2008公式サイト
僕はこの後RANGERさんたちと、博多パレードに協賛している住吉のゲイバーに飲みに行ったのですが、RANGERさんは、ちゃんと神戸パレードのパンフレットを持参して配り廻っていました。僕は一軒で帰ったのですが、RANGERさんは朝方までかけてゲイバーを数軒廻ったようです。レズビアンバーを廻ったスタッフもいたようです。パレードの実行委員として実務を担当している人たちは、水面下でこうした地道な活動を重ねているんだなぁと、感心しました。ホント体力勝負なんですね。
そしてショーの締めくくりは「ピンクレゲイー」によるピンク・レディーショー。ろう者だという2人のゲイのコンビが歌い踊るのですが、なんとも言えないおかしみと迫力と魅力があります。衣裳もきらびやかで、振り付けも完璧。ただ見ているだけなのに、心の底から元気がみなぎってくる思いを味あわせてくれる独特のパフォーマンスに圧倒されました。「ピンクレゲイー」のお2人は、18日(日)の神戸LGBTIQプライドマーチにも参加するとのこと。しかも当日12時30分から開催される関連イベント「L.T.mini」のオープニングでパフォーマンスを行うそうで、今から楽しみです。

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「タンタンタンゴはパパふたり」が、2年連続苦情ナンバーワン!~米図書館協会(ALA)調査

★ 「タンタンタンゴはパパふたり」
★「Tres Con Tango / And Tango Makes Three」
この本のアメリカでの出版は2005年。翌年の2006年には早くも「撤去申し入れナンバーワン」に輝いた(?笑)ようですから、これで堂々の2年連続ナンバーワン!。これって要するに「既成の価値観とか社会秩序を揺さぶって議論を巻き起こしている証」でもありますから、逆に誇っていいことではないかと僕は思います。作家や出版社の方も出版冥利に尽きることでしょう。
日本では尾辻かな子さん、前田和男さんの翻訳で先日出版されたばかり。(トークショーの模様はこちら→①・②・③)。今後、もし日本でもヒットして図書館や学校などの書棚に並ぶようになったら、果たして同じような反響が起こるのでしょうか?。あるいは、いつもの日本的な反応で「スルー」されたまま、結果的にはジワジワとゆっくり浸透して行くのでしょうか?(僕は後者じゃないかと予想。)

この「やわらかい」「あいまいな」日本の社会風土の中で、どう権利獲得を進めていくのかは、きちんと日本社会の有り様を分析した上で、独自の方法論を模索しながら発明して行くしかないのでしょう。なにかと「海の向こう」から学んでばかりではなく、足下の日本社会を馬鹿にしないで謙虚に分析することの方が、先決なのかもしれませんよ。→FC2同性愛 Blog Ranking