ブロークバック・マウンテンで見る世界032●ヒース・レジャー28歳で急死。名演技は永遠に。

彼の「俳優としての人生」においては不思議と、「ゲイの役」が重要な転機をもたらしていたようです。2年前に『ブロークバック・マウンテン』が公開された当時。僕は映画を見てやたらと感激し、このシリーズを始めとして狂ったかのようにブログに記事を書きまくっていたのですが(爆)、当時の記事の一つを見返してみて思い出しました。彼は俳優としてのデビューも「ゲイの役」だったそうなのです。
→「yes」創刊の波紋011●ヒースの名言

ヒース・レジャーは『yes vol.2』のインタビューにおいて、こんなことも発言していました。インタビュアーから、「たとえば将来自分の子供がやってきて『じつはゲイなんだ』って言われたらどう思うか」という質問をされたのですが、その応えが秀逸です。
ゲイの役を演じる「ノンケ俳優」は数多くあれど、記者会見で「どうでした?」と興味本位で質問されたとき、大概においてガッカリさせられるような返事しか返って来ないことに慣れっこになっていた(→たとえばこういうのとかね。)当時の僕にとって、この発言は衝撃的だったし嬉しかったです。そして、『yes vol.2』に続けて掲載されていた北丸雄二さんの文章「クローゼットの闇に迷い込まないための、ブロークバック山の案内図」に、魂を根こそぎ鷲づかみされて号泣したりもしました(爆)。「ああ、そういうのは前から問題なかったよ。べつにゲイだからって普通以上にすごいってはおもわないけど、いつだってそんなことは問題じゃなかった。だからもちろん自分の子供がおれのところにやってきてそう言ったとしたら、逆にもっとその子を愛すると思うな。おれに対して正直でいてくれたということでさ。」
→「yes」創刊の波紋010●僕を泣かせた記事のこと
★この時のヒース・レジャーのインタビューと北丸さんの文章は、どんな『ブロークバック・マウンテン』の記事よりも読む価値あると僕は思います!。『yes』はもう書店には並んでいませんが、ネット上で中古でならば入手が可能なようです。興味のある方はぜひ!
●「yes vol.2」
あの頃の、ちょっと(どころかかなり)ほろ苦い思いを回想するきっかけが、まさかヒース・レジャーの死によってもたらされてしまうとは・・・まだまだ可能性に満ちていた表現者だったのに非常に残念です。とにかく今はそれしか言いようがありません。→FC2 同性愛Blog Ranking
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