薔薇族は生きている039●伊藤文学・創刊の頃を語る06●軍隊なんかでは上官に可愛いがられると・・・笹岡作治秘話

七夕に開催されたトークショーでは、薔薇族創刊当時のエピソードを語った文学さん。1971年と言えば、まだ戦後26年目だったということもあり、読者からの投稿に兵隊経験や戦場での体験を記したものも数多くあったそうです。それらは「同性愛者としての視点」をもって書かれているわけですから、歴史的にも非常に貴重な資料であると言えるでしょう。初期の薔薇族には、今の視点から見ると貴重な歴史の証言がたくさん詰まっています。
その中でも特に異彩を放ったのが笹岡作治さんの作品群。ちなみに「笹岡作治」という名前は文学さんが名付けたペンネームなんだとか。創刊当初は住所・氏名を明かさずに作品を投稿してくる人が多く、笹岡さんもその一人。手がかりといえば消印が「福岡」だということだけなのです。昭和48年7月に発行された「薔薇族No.12」に『ああ,M検物語』という作品が掲載されて以降、福岡から途切れることなく作品が寄せられ、薔薇族誌上を彩る「読者投稿作家」の一人に成長して行ったそうです。
06●軍隊なんかでは上官に可愛いがられると・・・笹岡作治秘話
★伊藤文学「薔薇族」創刊の頃を語る 全映像PLAYLIST
べつに同性愛者じゃなくても、若くて健康な男子が全裸にされてペニスを刺激されたら、興奮してしまうのは仕方のないこと。かつて、この国のほとんどの男子が受けさせられた「M検」では、新米が上官に対して身体の全てを晒す「通過儀礼」が行われていたんです。個人としての意志を殺し、国に対して忠誠を誓えるかどうかのテストという意味合いもあったとか…。

才能のある作家を些細なことで潰してしまい、悔やみきれなかった文学さんはその後、「幻の作家」笹岡作治が誰だったのかを探し当てます。昭和47年6月に番町書房から発行された『兵隊画集』の著者である富田晃弘氏。筆跡や関係者の話から、同一人物であることは、ほぼ間違いないようです。(イラストは『兵隊画集』より)

○ 『薔薇族』の人びと その素顔と舞台裏


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