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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-12
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PARCO劇場「トーチソングトリロジー」●PLAYレビュー観劇直後・興奮篇



 本当に名作だった。
 両目から涙がこぼれてきているのに、かまわず流し続けながら見続けた。

 僕にとっては始めての観劇だったPARCO劇場での「トーチソングトリロジー」。演劇を見ながら泣いたのは本当に久しぶりのこと。ここ数年忘れかけていた感覚を思い出させてくれた名舞台だった。

 客席を埋めていたのは95%位が女性たち。母親のような年齢の彼女たちが「ゲイ当事者」の赤裸々な日常を描いた演劇を観ている。そのこと自体がとても不思議な光景だったし、同時に嬉しい光景でもあった。

 「ゲイ」は同性を好きになった自分に気づいた時に、「ゲイ」であることでの人生を組み立てなおす。僕はまだ、その過渡期にある。自分へのカミングアウトはなんとか出来たし大好きなパートナーとも出会うことが出来た。しかし僕を生み育ててくれた両親に対して、本当の自分として対峙することは出来ていない。年齢は30代に突入し、そのことが日々、重たくのしかかり始めている。やらなければならない宿題を抱えたまま放置し続けているかのような感覚。焦燥感もつきまとっている。

 この演劇を見ながら、改めてそんな自分の現状に気付かされた。なぜなら主人公が、カミングアウトを受け入れない母親と対峙し、互いの心情を吐露しあう場面に最も強く感情移入して観ていたからだ。「ゲイ」である自分を、自分が誇りに思っていればわかってくれるかもしれない。しかし、親には親の価値観もあり、夢もあり、期待もある。積み上げてきた人生によって形作られてきた思いがある。そこに僕が「ゲイ」であるということは、まったくの想定外の事態に違いない。動揺するに決まっている。ショックを受けるに決まっている。そのとき、僕は何が出来るのだろう。

 舞台の上では、母親と「戦う」かのように喧嘩し、母親も負けじと息子に自分の考えをぶつけ、「何ラウンド」もの口論を重ねながら次第に邂逅し合う姿が繰り広げられていた。僕は「見たくないもの」を観ているかのような気持ちになり目を背けたくなった。でも、思い直して喰らい付くように見つめた。ゲイの息子役である篠井英介さんと、母親役である木内みどりさんの演技を、とにかく逃げずに見つめ続けた。そしたら泣いていた。そこには真剣な魂のぶつかり合いがあったから。役の人生と、それを演じる役者さんの積み重ねてきた人生とがシンクロして醸し出される、本物の魂の交歓があったから。

 途中休憩を2度も挟み、3時間も上演され続けた長い舞台だったけど、まったく気持ちが弛緩することなく観続けることが出来た。本当によく練られた台詞だし、趣向を凝らした演出と真摯な演技が緊張感を持続させてくれた。「自分の切実な問題」として僕の心に直接突き刺さってくる、本当に強烈な観劇体験だった。

 僕はかつて演劇に熱中していた。しかしその頃は自分のことから逃げていた。当時、たくさんの名舞台に触れて感動した記憶はあるけれど、ここまで自分に突き刺さってくる舞台を観たことは、果たしてあっただろうか。

 今の僕は、逃げるどころか過剰なくらいに自分を見つめようと思っている。何かを取り戻そうとしているのか、それとも何かを新たに得たいのか。その意味はわからない。でも自然と、こういう振る舞いを僕の奥深くにある「何か」が導き行動に移させている。今はそれに素直に従いたい。

 意味なんてわからなくていい。結果や解釈は後から付いてくる。とにかく僕は自分の内から聴こえる声に忠実に、残りの人生を生きて行きたい。

 舞台の上で悪戦苦闘しながら、泣いたり笑ったり、くっついたり離れたりしている登場人物たちの人生模様を見ていたら、そう思った。FC2 同性愛Blog Ranking



パルコ劇場「新」スタンダードシリーズ
「トーチソングトリロジー」
2006/11/20(月)~12/7(木)
作 ハーヴェイ・ファイアステイン
上演台本・演出 鈴木勝秀
出演 篠井英介 橋本さとし 長谷川博己 奥貫薫 黒田勇樹 木内みどり エミ・エレオノーラ(VOCAL&PIANO)
全国巡演
12月9日(土)-10日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
12月12日(火)広島アステールプラザ大ホール
12月14日(木)愛知厚生年金会館
12月21日(木)仙台市民会館・大ホール
映画「トーチソング・トリロジー」
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中村中の歌世界013●「頑張れたのは、あなた自身の力」

 本日(12月1日)付の朝日新聞2面「ひと」欄に、中村中さんがカラー写真入りで紹介されています。かわいいっすよ~(笑)。

 「性同一性障害を公表した歌手」という小見出しでの紹介ですが、こうした取り上げられ方にも彼女がだんだんと慣れ、そして受け入れてきているようです。取材記者(二階堂友紀さん)が彼女の経歴について触れると「小学生の頃からいじめられた」ことについて「女の子っぽかったのが違和感だったのかもしれません」と、かわすことなく正面から答えたそうです。

 変声期。自分の声が受け入れられず、中学時代は楽器に逃れた。しかし、「わたしの言葉は、わたしの声で歌いたい」。16歳のころからライブハウスで歌うようになった。
 性同一性障害を公表したのは、「友達の詩」の発売直後だ。余計なレッテルを貼られるのではないか、と不安に揺れた。だが、正直に生きたいという気持ちで決心した。

 性同一性障害という「レッテル」を貼られることに敏感で、尖っている印象だった公表直後の取材記事等と比べると変化が感じられます。きっと公表するには相当な勇気が必要だっただろうし、表には出さなくても一人で落ち込んでしまうこともあっただろうと思います。カミングアウトの直後というのは本人の気持ちが最も揺れるものだし、いろいろと新しく起こることとか、周囲の反応に敏感になるし緊張感も伴います。正直、疲れてしまうこともあっただろうと思います。

 でも。彼女は「レッテル」なんて見事に蹴散らしてしまうほどの表現者だし、クリエイターとして本物の魂を持っていると思います。かつて受け入れられなかった場所から「逃げて」没頭した結果、ピアノ・ギター・ドラムの全てで弾き語り&叩き語りが出来るほどの実力を身につけ、歌唱力を身に付けることが出来た。彼女は逃げたのではなく「選び取った」のだと思います。自分が本当に輝き、生きるために歩むべき道を。

 記事の最後は、こんな素敵な文章で締めくくられていました。

 ファンから「勇気をもらいました」と言われると、必ずこう答える。
 「頑張れたのは、あなた自身の力」


分厚い仮面を剥ぎ取って、素顔になったらどんな笑顔かしら

1st SINGLE「汚れた下着」
2nd SINGLE「友達の詩」
3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
1stアルバム2007年1月1日発売

中村中公式Web
ブログ「恋愛中毒」


ロックミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
  2007.2.15thu~3.4sun 新宿FACE
  2007.3.15thu・3.16fri Zepp Sendai
  2007.3.22thu~3.25sun 大阪・松下IMPホール
  2007.3.27tue・3.28wed Zepp Nagoya 
  2007.3.31sat Zepp Fukuoka
  2007.4.7sat・4.8sun 東京厚生年金会館 大ホール
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