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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

「yes」創刊の波紋020●AERAに「yes」紹介記事が掲載される

 フツーの感覚で書店で買えるLGBT雑誌『yes』が創刊されたのは昨年の12月でした。書店で見かけた時には本当に嬉しくて、興奮をブログに書いたことを憶えています。→こちら

 その『yes』編集部の方々を取材した記事「おしゃれゲイ誌1周年」が『AERA 11/27号』に掲載されています。

 取材は後藤絵里記者。記事の中には編集部の方々の写真も載っているので一気に親しみを感じさせられますし、創刊時に、表紙に「ゲイ」と明記するかどうかで大激論した苦労話とか、なぜ読者ターゲットをLGBT市場に絞ったのかなど、季刊誌『yes』のコンセプトについて明確な取材がなされています。『yes』のファンの方にとっては必見の記事ですよ。

 自身もゲイであるという編集長の透海零さんは、10年以上前にサンフランシスコでLGBT向けの旅行博に訪れた際、LGBT市場の可能性に気が付いたそうです。なんでも一流ホテルの宴会場で一流企業がこぞってLGBT向けにPRしている光景を見たということですから、それは衝撃的だったでしょうね。そして同時に日本でのLGBT市場の未開拓ぶりに思いが至ることは当然のこと。

 ちなみに06年の米のLBGT市場は6000憶ドル(約70兆円)にもなるそうですから、市場規模としては完全に「無視出来ない」レベルにまで膨れ上がっています。LGBTフレンドリーなイメージ戦略を打ち出すことは「先進的な企業」であるというステイタスにもなるみたいですね。

 その一方で「可視化」すらままならず、ホモフォビアや制度的な差別にも当事者達の多くが「慣れてしまっている」のが、これまでの日本の現状。
 政治の世界では近年やっと、上川あやさんと尾辻かな子さんが当事者として「可視化」したことで少しずつ変化の兆しが見えてきました。あとは、フツーに生活者として社会に存在している我々当事者が、どれだけ目覚めることが出来るのか。存在を示すことで「マーケットとしても可能性がある」ことを、既存のコミュニティ以外の方向に積極的にアピールすることが出来るのかどうか。そういう段階に来ていると僕は認識しています。 

「市場として認められれば状況は飛躍的に変わる。日本のLGBT市場に向けた活動を仕掛けたい」

 透海さんの明確な目標は、この1年間に発行された『yes』の誌面から、読者である僕には確実に伝わりました。現に1年前には、「ゲイ」としての自分を社会生活からは切り離し、ほぼ「クローゼット」の中に閉じこもってウダウダとブログに思いを吐き出していただけの僕が、少しずつですが「ゲイとしてやりたい」と思ったことを実行しはじめ、「ゲイとして会いたい」と思った人と出会って行くようになりました。その変化をもたらした要因の一つは、間違いなく『yes』で出会った数々の印象的な記事たちから受けた感動です。

「眠っているマーケットを顕在化させること。LGBTの人たちの発言の拠点をつくること」

・・・マネージャーの望月展子さんの「めざすゴール」は、そこにあるそうです。ぜひ今後も積極的に、いろんなことを仕掛けて驚かせ続けて欲しいです。

 まだまだ当事者たちの中でも『yes』の知名度は浸透途上です。「関西レインボーパレード」の実行委員の中にも知らない人がいましたし(笑)まだ地域によって知名度にはバラ付きがあるのかもしれませんね。でも、今年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭のスポンサーとしての積極的な広報活動や、東京・札幌パレードでのブース出展などを見かけたときには嬉しかったし親和感を深めることができました。

 今後は既存のゲイ・メディアや活動家たちとも連携したり、さらなる刺激を与え合ったりしながら、全体として盛り上がって行けるといいですね。海外だけではなく日本国内にも、まだまだ取り上げて掘り下げるべきアクチュアルな問題って、たくさんあると思います。僕らの生活感覚の「リアル」に肉薄してくるような内容の記事をもっと掲載してほしいし、ジャーナリズム的な感覚の記事も更に深化させ続けて欲しいと、わがままな読者としては期待しています。FC2 同性愛Blog Ranking
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「トーチソングトリロジー」 PARCO劇場で上演中

 主人公がゲイであることで有名な舞台作品「トーチソングトリロジー」が現在、渋谷のPARCO劇場で上演されています。お恥ずかしい事ながら僕はまだこの作品を知りません(笑)。映画にもなっていることは知っているのですが、見たことはありません。今回の上演を機に、ぜひ知ってみようと思っています。

 演出の鈴木勝秀さんといえば、これまでにも2004年に「ベント」の演出経験があったり、来年2月には「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(中村中さん出演!)の演出が控えていたりと、このところゲイ関連の作品を手がけることが多いみたいです。(ちなみに、僕にとっての「蒼い思い出」であるこの記事で書いたワークショップは、鈴木さんの演出でした。笑)

 また、主演の篠井英介さんといえば「現代劇女形」の先駆者として、女性役を演じることで有名な方なのですが、なんと「ゲイの役」を演じるのは今回が初めてらしいです!・・・とっくに演じているのかと思っていたので、僕としてはその事実に驚きました(笑)。
篠井英介初のゲイ役 「トーチソングトリロジー」各地巡演(asahi.com)

 PARCO劇場のホームページでは、演出の鈴木勝秀さんや、出演者達のコメントを映像で見ることも出来ます。
鈴木勝秀さん篠井英介さん橋本さとしさん

 こちらの映像ではさらに、鈴木勝秀さんが篠井英介さんについて語っているのですが、篠井さんという役者さんの切り拓いている道について、的確な言葉で語っていると思います。
鈴木勝秀さんコメント2

「日本の現代劇の中で女形を演じるという、それこそアーノルドと同じような苛酷なところを選んで、でもそれを貫いているという意味では、まさにアーノルドにうってつけというか、そういう精神構造が本当に理解できる方だと思う」

「ほとんど女性のメイクをしないでも女役を演じるというところまで、やってくださる」

「演劇の中における『性』というものがどういうものであるかということを、本当にただ一人で推し進めて考えている」

 いや~、観に行きたくなりました。上演は12/7(木)まで。チケットはまだ買えるみたいなので、男(ゲイ)役を演じる篠井さんを観に、行こうと思います。その後で映画を見よっと。
PARCO劇場「トーチソングトリロジー」公式サイト
全国巡演スケジュール
 12月9日(土)~10日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
 12月12日(火)広島アステールプラザ大ホール
 12月14日(木)愛知厚生年金会館
 12月21日(木)仙台市民会館・大ホール
映画「トーチソング・トリロジー」
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