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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-07
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第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭の魅力・・・03



 全作品ほんとに制覇っ!

 「せっかくフェスティバル・パスを購入したのだから」という貧乏根性丸出しで、予告どおり本当に達成してしまいました全作品制覇!数えてみたところ19プログラム分、短編を含めて35作品を観たということになるみたいで・・・13000円でこれだけの量とバラエティーに富んだ作品を一挙に見ることが出来たのですから安い安い(と、自分に言い聞かせる。笑)

第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭

 笹野みちるさんライブ

 17日の最終日は、イベントが盛りだくさんでいろんな意味で本当に楽しむことができました。「日本クリエイター特集」では一般応募30作品の中から選ばれた短編5作品が上映され、観客の投票によって優秀作品が選ばれるという企画。各々の監督たちの挨拶の後、長岡野亜監督「はじまりの風景」が特別上映され、同作品に出演した笹野みちるさんのライブも聴くことができました。

 笹野みちるさんといえば90年代のバンドブームの頃に活躍した 「東京少年」 のボーカリストだった人であり、当時いち早くレズビアンであることをカミングアウトしたので我々にとっては超有名人。映画では長岡監督とともに「清らかさを求めて」インドへ旅行したときの様子が描かれていたのですが、上映後のトーク・ショーでは更に清らかに(笑)僧侶のような短髪になって登場したのでびっくり。関西弁でサバサバと面白い発言を連発する明るいキャラクターと、繊細で傷つきやすそうな真面目な面が同居した真っ直ぐな人柄が伝わってくる、素敵なライブ空間を作り上げていました。

 笹野さんはカミングアウトした後、様々な反響の渦に呑まれてしまってバランスを崩し、一時期は「鬱」状態に陥ったことがあるらしいです。そんな体験から這い上がり、自分の弱さを素直に見つめて受け入れたことで発せられるものを、最近では歌にしているようです。その歌世界は彼女のストレートな思いに満ち溢れていて、今後もどんどん「シンプル」な方向に向かうのだろうなぁと思いました。

 見かけた知り合いにカミングアウト

 その後、「ガールズ短編集」の上映が終わって席を立ったらなんと、僕の視界に知り合いの女性が飛び込んで来たのですっ!。会釈をしたのですが視線が微妙に交錯しなかったため、彼女の方は気付かずに出て行きます。
 「声、かけない方がいいのかな」とも思いましたが、ラウンジに出てからもグッズを購入している彼女を見かけたので、しばらく観察していたところ・・・おっ、コッチ関連のグッズを買った!これは間違いない(笑)。

 実は数日前にもレズビアンものの映画の際に、彼女の姿を目撃していました。僕は毎日会場にいたわけだし、ひょっしたら彼女の方も僕に気付いているのかもしれない。だけど気を遣って「気付かないフリ」をしているのかもしれない・・・なんて思っていました。

 でも、よくよく考えてみたら彼女と僕は、お互いが「そうである」ことを知ったとしても何の利害関係も発生しないどころか、更に仲良くなれるような間柄。よしっ、これはチャンスかもしれないと思い、こっそり近付いて背後から「どうも~」と語りかけてしまいました(笑)。

 「あっれ~!」とマジで驚いた彼女。どうやら僕のことには全く気づいていたなかったようで(爆)。「アレアレ、まさかこんなところで見かけるとは~・・・え~っ、そうなんだぁ~」と状況把握に手間取っているようなので「はい、そうなんです」と、あっけなくカミングアウト。いいなぁ~なんかこういうの、映画祭万歳(笑)。

 彼女は基本的には「クローゼット」らしいので僕と事情は似ていますが、僕としてはまた一人「ぶっちゃけトーク」が出来る女性が増えたことになるわけで、すごく嬉しかったです。ラウンジで語りはじめてからはお互いに止まらなくなり、クロージング・イベントと「ガールズ・プレイ」の上映では席も隣に座り、隙間を見つけては積もる話に花を咲かせてしまいました。

 クロージングのゲストには中村うさぎさんが。

 そんな彼女と一緒に見たクロージング・イベントでは、スポットライトに賑々しく照らされて、フリフリのドレス姿の中村うさぎさんが登場。「ゲイと結婚したノンケ女性」としての日常を語ってくれました。これは有名な話ですが、うさぎさんたち夫婦はもともと新宿二丁目で知り合ったらしいのですが、彼が当時、香港からの留学生で「学生ビザ」で滞在していたため、期限を延長するために結婚したとのこと。今でも同居生活は、親子のような関係で非常にうまく行っているそうです。

 うさぎさんが着ていたピンクの可愛らしいバラが散りばめられたドレスは二丁目のゲイたちが作ってくれたそうで、多くのゲイたちから愛されている様子が伝わってきます。彼女のような「サバサバ系」で飾らない人柄の女性は、ゲイから好かれやすいのではないかと思います。よく二丁目では呑んだくれて道端で寝ているそうですし、常識にとらわれずパワフルに人生をエンジョイしている素敵な人だなぁ~と、トークの面白さに笑いながら思いました。

 うさぎさんは「日本クリエイター特集」の優秀作品へのプレゼンターとして登場したわけですが、発表された優秀作はタテナイケンタ監督の「東京のどこかで」。僕も投票した作品だったので嬉しかったです。メッセージを直接的に語ってしまう啓蒙作品ではなく、ちゃんと「映画」として成立している唯一の作品だったので受賞は当然でしょう。

 すべての上映が終わった後、撤収の始まったスパイラルホールを名残惜しく思いながらも去り、出会った彼女と夕食を食べながら、さらに楽しく語り続けました。

 ずっと一人で通っていた映画祭の日々の最後に、思わぬ話し相手が出来たことに感謝。彼女との新たな関係のはじまりと、彼女と僕が共有している環境で僕が「楽」になって行くための布石が出来たことにも感謝。あぁ・・・通ってて、本当に良かった~(笑)。FC2 同性愛Blog Ranking


笹野みちる「Coming OUT!」

中村うさぎ「愚者の道」
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