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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-07
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第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭の魅力

  

 2年前までは怖くて近寄れませんでした。1年前には「なんとなく」行ってみてドキドキしました。そして今年は・・・フェスティバルパスを購入し、全作品を制覇しようと目論んでいます(爆)。なんなんだ、この変わり様は~っ!
昨年の初々しい(!?)「映画祭初体験記」はこちら(情けね~)。

 この映画祭って「LGBT関連」という共通項のもとに様々なタイプの作品が「ごった煮」のように集められているので、連続して見ていると「映画っていろんな表現方法があるんだなぁ~」と、ある意味プリミティブな発見も得られます。オーソドックスな物語映画からドキュメンタリー的な表現、はたまた前衛実験映画的な表現まで、世界中から集められた多種多様な作品が見られるわけで、こういうバラエティーに富んだタイプの映画祭って滅多にありません。そういう意味でも単純にオモシロイですよ~。

 今のところ個人的にヒットしたのは大木裕之監督「g8-2(カリ)」とマルコ・クロイツパイントナー監督「サマー・ストーム」の2本。

 大木監督は相変わらず「映画の可能性」を独自の手法で切り拓き続けていて、その奔放ぶりとハイパーな表現世界には完全にノックアウトされました(笑)。いつのまにか彼の映像の虜になってしまっている自分を発見。映画の中に、忘れられない瞬間や「なんとも言えない魅力的なまなざし」がありすぎるほどにありすぎる、本当に素敵な映像体験をありがとうという感じです。今回は舞台挨拶で監督のナマの姿を見ることが出来たのも感激。はじめて見た大木さんは思ったよりも大柄で、けっこう格好いい人だった・・・って、お前はファンかっ!(←ぶっちゃけてしまえば大ファンかも。笑)

 大木監督の世界を見るまなざしは、最近見て思わず号泣した「チーズとうじ虫」の加藤治代監督の「曇りのなさ」と何処か似通っていると思います。どちらもデジタルビデオで撮影された日常の断片であり、作っている当人にとっては「当たり前のことを当たり前にやっている」だけなのに、実はそれが最も強い表現に昇華したりするんですね。

 最近の僕は、この2作を見た衝撃からなかなか抜け切れません。恐らくこれからずっと、僕の中に纏わり続ける強烈な記憶の断片になるのかもしれません。しかも困ったことに、彼らの映像を観てしまった後には大抵の映画が「不自由」で「曇ったフィルターだらけ」に思えてしまいますっ!。いや~。そういう意味では、とっても罪作りな映画でもあるわけですね。

<以前書いた大木裕之監督作品のレビューはこちら>
大木裕之「木(ム)623MIX」●MOVIEレビュー
大木裕之「メイ2004-2005ナイフMIX」●MOVIEレビュー

★「g8-2(カリ)」は、さらに短く再編集して7/24(月)14:00から関西Queer Film Festivalで上映されるらしいです。同じバージョンが二度と見られないというのがスゴイ・・・。

 「サマーストーム」はオーソドックスな物語映画だけれども、その手のモノとしては本当によく出来ていましたっ!

 ゲイがノンケの親友を好きになってしまう時の悶々とした気持ち。つい「彼女」を作ってしまって結果的に傷つけてしまう弱さ。自分のことを受け入れるまでに味わう様々な葛藤。そのための通過儀礼などなど。自分の過去を振り返っても同じような経験がたくさんありますし、微妙な心理がとても丁寧にわかりやすく描写されているので、いつの間にか引き込まれる魅力のある映画です。単純に青春ドラマとしての爽快感もあり、老若男女、セクシュアリティーに拘らず受け入れられやすい、ヒットの可能性を秘めた映画だと思います。ロードショー公開されていないのが不思議なくらいです。

<「サマー・ストーム」今後の上映予定>
7/16(日) 13:15~スパイラルホール(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)
7/24(月)19:45~大阪HEPホール(関西Queer Film Festival)

 あとは、ダムタイプの舞台を記録した「S/N」の内容にも改めて衝撃を受けました。10年以上前に日本のゲイ・アーティストで、ここまでのことをやっていた人がいたんだということは素直に衝撃を受けてしまいます。古橋悌二さんが生きていた時に「ゲイ」としてリアルタイムで彼の表現に接することが出来た世代の人たちに、軽く嫉妬を憶えたりなんかして。

<この夏のLGBT映画祭一覧>

第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
関西Queer Film Festival
第1回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバル

LGBTではない人たちも一度ぜひ。
ちっとも怖くないですよ~(笑)
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