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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-05
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LGBT可視化に向けて002●おさえてしまった気持ち


 5/17(水)、僕は「反ホモフォビアの日制定」をアピールするための「Act Against Homophobia」の街頭キャンペーンを見に新宿へ行ってきました。

「Act Against Homophobia」ブログ
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 アピール行動自体は17:30から始まっていたようですが、仕事帰りだったために18:00過ぎに新宿に到着。電車を降り、帰宅ラッシュで大混雑のホームを抜けて東南口へと向かいました。

 前回書いた通り「運動体」への嫌悪感をバリバリに抱えてしまっている僕なのですが、「気になる」気持ちは抑えることが出来ません。そこで昨日は、なるべく観察者に徹しようと決めていました。そのために自分を「ノンケ・モード」に設定し、「仕事帰りのサラリーマンがフラッと通りかかったとして、彼らを見たら何を感じるだろう」という視点で見てみることにしました。(←ややこしい奴ですね~ホントに。笑)。

 東南口の改札を出ると、広場までは長い階段を通って下へ降りるわけですが、空はあいにくの小雨模様。通行人の多くは雨を避けるために別の出口へ向かってしまったようです。いつも、夕方は大変な人通りであるはずの東南口の階段は、残念ながらものすごく閑散としていました。新宿は地下道や屋内の通路が複雑に発達しているため、雨が降ると人通りが大きく変わってしまうのです。

 人気がまばらな寂しい階段を、僕は傘を差して下りました。遠く下の方に見えてきた広場では、白い横断幕を持った30人ほどの男女が「なにかやってる」姿が目に入ります。しかし、ぬかるんだ階段を滑らずに下りることに注意が向かうため、視線は自然と足元を見てしまいます。横断幕の文字を読むことが出来ません。アピールのためにメガホンで2人ほど、何かを言っている姿が見えますが、周囲の雑踏のうるささと、自分が差している傘に当たる雨の音が重なり、なかなか聴こえては来ません。

 と、その時。
 僕の後ろを歩いていた一見ノンケ風の20歳前後の男子二人連れが、その集団を見て「アイダホ!」と言いました。あの集団を「IDAHO JAPAN」だと認識できる「ノンケ」がいるとは思えないので、彼らもきっとゲイなのでしょう。僕と同じように遠巻きに観察しに来たのかもしれません。その後、彼らがどういう会話をするのか注意深く聴いていたのですが、特にそれ以上は話をせず、無言のまま通り過ぎて行きました。

 階段を下まで降りました。やっと横断幕の字が目に入ってきます。まずは、白地の幕に黒く書かれた「同性愛=禁断の愛」という文字が、最もインパクトを持って目に飛び込んできました。「ノンケ・モード」に設定してありつつも、紛れもなくゲイである僕の心には「うわ~、すご~い。本当にやってる・・・」という感動のようなものが「ジワ~ッ」と湧いて来るのを抑えることが出来ませんでした。

 今、目の前に、新宿二丁目ではなく一般社会の公道で「同性愛者である」ことを堂々とアピールしている人たちが、確かに存在している。その現実を目の当たりにすることが「はじめて」である僕にとっては、その時に沸いてきた感情をどう処理していいものだかわからなくなるほど、動揺してしまいました。

 しかしそんな僕は、ただ通りすぎようとしています。一方で彼らはリスクを承知で素顔を晒し、雨の中を堂々と「同性愛」「ホモフォビア」と書かれた横断幕を持っているのです。ビジュアル的にも「社会に敢然と立ち向かっている」という印象がもたらされます。理屈じゃなく、感覚で伝わるのです。もし僕がゲイでなかったとしても、単純に「すごいなぁ」とは思ったことでしょう。同性愛者が街頭に立っているというだけで、こういう気持ちを喚起させられるのならば、なるほど今の日本社会では結構、効果的なアピール方法なのかもしれないです。(哀しいけれど)

 横を歩いていた女子高生の二人連れが、歩みを止めて彼らのことを見つめました。
「同性愛・・・って、ゲイ?」
「そーかも~。」
「風邪ひいちゃうよぉ~。」
「ね~。」
 塗れたまま横断幕を持っている男性を見て、彼女らはそんな会話をしながら通り過ぎて行きました。

 新宿の東口界隈は、街を歩いていればゲイらしき二人連れを「必ずと言っていいほど」見かけることの出来る場所です。彼女らはそんな姿を日常的に見慣れているためか、「ゲイ」ということよりも、彼が「濡れている」ことに関心が向いたのです。本末転倒のようではありますが、なんだか僕には嬉しく感じられました。

              ◇◇◇

 通行人に対してチラシを配っている人数が少なく、渡し方も強引ではないため、僕は誰からも渡されることなく広場を通り抜けてしまいました。拡声器を使って発せられている言葉も、至近距離でやっと「同性愛者の権利は・・・」という部分が聴こえてきただけでした。なにしろ「雨」が一番の障害です。歩いていて、注意が「街頭」に向かい辛いのです

 そのまま高島屋の方に向かって右折したのですが、ガード下では、チラシを配るゲイ青年二人組に、ラフな格好のおじさんが話しかけ、熱心に話し込んでいる姿がありました。

 通り過ぎて高島屋の方に行くと、東南口とは打って変わって大混雑。やはり雨のせいで、多くの人は「屋根のある場所を求めて」こちらの方に流れてしまったみたいです。そんな中、頑張っている彼らのことを思うと「自分はなにをやっているんだろう」という気持ちがムクムクと湧いて来ました。

 やっはり、実際に目の前で仲間たちが「存在をアピール」している姿を見てしまうと感動するし、それと同時にそこに「加わっていない」自分に対する「後ろめたさ」も感じてしまうものなんですね。「な~に観察者だとか言って気取っちゃってんの。本当は加わって一緒にアピールしたいくせに。」そうつぶやく自分がいました。

 それと同時にやはり「怖れ」も頭に浮かんで来ます。
「仕事帰りの会社の人に目撃されるかもしれない。」
「知人に見られるかもしれない。」
「そうなった時の覚悟は出来ているのか。」
 本心をおさえ込む様々な思考が交錯します。僕は踏ん切りが付かず、その場でしばらく考え込みました。

 10分ほど考えていたでしょうか。いつの間にか足が勝手に動き出しました。躊躇した思考を抱えたままでもいい。その場に行ってみて「加われそうな気持ちになったら思い切って飛び込んでみよう。」そんな風に気持ちも動きはじめたのです。

 覚悟を決めて恐る恐る向かった広場。しかし、アピールはすでに終わっていました(笑)。雨模様のためか10分ほど早めに切り上げてしまったようで、彼らは広場の一角に集まっていました。その側へ何気ない様子を装いながら近寄ってみると、尾辻かな子さん(大阪府議会議員でレズビアンを公表した人。今回のアピールの呼びかけ人)が「みなさん、お疲れさまでした~」と笑顔で語りかけています。

 加わることが出来なかった罪悪感を抑えながら、僕は階段を上がりました。なんだか妙に悔しかった。そして、もう一つ心に決めていたことを実行してみようと決心しました。19:00からaktaで行われるという交流会への出席。二丁目に「akta」というコミュニティ・スペースがあることは知っていましたが敷居の高さを感じて入ったことがありませんでした。しかし、今のこの気持ちならば、今日こそは入れるかもしれない。そのまま新宿二丁目へ向かいました。

■学んだこと■
「ノンケ・モード」だなんて今更ムリ!FC2 同性愛Blog Ranking

    <つづく>

●こちらに続きます。
LGBT可視化に向けて003●尾辻かな子さんの肩に、のしかかるもの
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