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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

ブロークバック・マウンテンで見る世界017●流行りすぎた誤算

 公開中なのに早くもDVD発売へ

 アメリカでは昨年の12月9日に公開された「ブロークバック・マウンテン」ですが、観客動員は依然好調であり、上映期間を延長する映画館が続出しているそうです。
 関係者は当初4ヶ月ほどで上映が終了することを想定してDVDの発売を4月4日に決定。しかしその後、映画が社会現象化するほど注目を集めたために上映が長引き、「ロードショー公開中にも関わらず」DVDが発売されるという、ハリウッドでも前例のほとんどない「異例の」事態になったようです。
(関連記事・・・FLIX Movie Site3/27)
 また、アメリカでの興行収入は3月26日現在で約8260万ドル(約96億6000万円)に達しているそうです。
(本日付Fuji Sankei Business iに掲載)
 DVDが発売されれば、上映が中止された地域や、保守的な土地柄で上映が少ない田舎の人々でも気軽に見ることが出来ますね。日本でのDVD発売はまだ未定のようですが、ゴールデン・ウィークから上映が開始される地方もあるみたいなので、だいぶ先のことになるのかもしれませんね~。

  トラックがオークションに。 シャツも高値落札。出演料訴訟が勃発。

 映画の予想以上のヒットは、新たな話題を生み出し続けています。カナダの高校生は、大学進学の費用に充てるため(←本当か?笑)、映画の冒頭でジェイク・ギレンホールが運転したピックアップトラック「1950GMC」をネットオークションに出品。現在ほぼ2倍にあたる1万5000ドル(約175万円)の価格がついているそうです。なかなか賢い若者ですね~。(→REUTERS 3/27)

 また、2月には劇中で大事な使われ方をした2枚のシャツが、アメリカ在住のゲイ活動家トム・グレゴリーさんによって10万1100ドル51セント(約1200万円)という高値で落札されるという出来事がありました。あのシャツ、欲しくなる気持ちはわかります。(→eiga.com2/28)
 それにしても、なんでこんなに撮影で使われた小道具・大道具が流出しているんでしょう。
ハリウッドの慣例なのでしょうか?(笑)

 さらにはこんなことも。出演者のランディ・クエイド氏(55)が「こんなに流行る映画だったとは契約時に聞いてない」ということで、製作会社を相手に「ギャラが安すぎる」と訴訟を起こしました。(→朝日新聞3/25)
 彼が演じた役は、二人のカウボーイを雇い入れる牧場主。やがて二人の親密な関係を察知して、再会を「邪魔」する役どころなので、ある意味ではイメージどおり(笑)。スクリーンの外の、このドラマの行方にも注目です。

関連記事
アン・リー「ブロークバック・マウンテン」●MOVIEレビュー
「ブロークバック・マウンテンで見る世界」最新記事はこちら
DVD「ブロークバック・マウンテン」
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たかがテレビ014●「ゲイバー科」って、なんぞや?

 あぁ、またあの「DOLAMA COMPLEX」が・・・。

 何気なくテレビ欄を眺めていたら「ゲイバー科」の文字がっ!
今夜(3/28)日本テレビで、コミックスを原作としたスペシャルドラマ「都立水商」が22:00から放送されます。
日本テレビ「DRAMA COMPLEX」公式サイト
 今回のサブタイトルがまたすごい。
「春休みスペシャル企画・都立水商/日本初水商売のプロ養成高校!ホステス科ゲイバー科他…現役おミズが教える抱腹絶倒学園コメディ!!落ちこぼれ学生の奇跡 」

 確かに、こんな感じで「ホステス科ゲイバー科」って書かれると目を引くし好奇心が刺激されます。僕も見事にひっかかりましたし(笑)。
 今夜も裏番組では強敵・細木数子サマが女子高生とジャッキー・チェンを「ぶった斬る」そうですから、それに負けないインパクトが必要だったのでしょう。「春休みスペシャル」と銘打つということは、小・中・高生あたりを視聴者ターゲットとして設定しているのでしょうが、ここではどんなゲイたちが出てくるのでしょ~か。そこらへんに興味津々です。(だいたい想像つくけど。)

 コミックス「都立水商!」はヤングサンデーに連載されていて、単行本も11巻まで発売されているようです。(作・室積光,イラスト・猪熊しのぶ)。
 他にドラマ化の原作本が出版されたり もともとの原作小説が出版されたりもしているようです(全然知らなかった)。
 「水商売を学ぶ学園モノ」っていう設定に惹かれます。
 「学園モノ」に付きものの「説教臭さ」とか、おせっかいな「啓蒙の押し付け」が大っ嫌いな僕としては、そういう従来のパターンを批評しているのかもしれないコンセプトに惹かれます。
 ゲイ的には・・・ちょっと心配(笑)。こういう漫画をドラマにする時はキャラクターをカリカチュアするのが必要条件だけど、「ゲイバー科」に通うゲイたちや講師もきっと、「おネエ」全開の異常にハイテンションな人たちが、視聴者の期待通りに「おかまキャラ」で笑わせ役として出てくるんでしょうからね~。これ以上「カバちゃん」タイプのゲイ・イメージが増殖するのはウンザリなんですが・・・。
 とりあえず2006年の日本において、全国ネットのテレビ番組でゲイがどう描写されるのかを、
意地悪くチェックしとこうと思いま~す。FC2 同性愛Blog Ranking

王の男ブームを追う004●同性愛を描きながら「異端視」されない理由

当初、「同性愛」に言及しなかった(らしい)
韓国メディア


 かたや「ブロークバック・マウンテン」は「同性愛描写」が問題視され、中国やUAEなどのように上映禁止を決める国もあればアメリカ国内でも上映中止運動が起き、アカデミー作品賞を逃した理由に挙げられたりしているのに、なぜ韓国で「王の男」は国民的な爆発的ヒットを記録しているのでしょう。

 このことに関して、昨日の記事を見てくださった方から、とても興味深いサイトを紹介していただきました。
 韓国のゲイ小説家ハン・ジュンヨルさんの「王の男」に関するレビューです。
 これは2006年1月に韓国の「戦う新聞」として有名な「ハンギョレ21」に掲載されたものを日本語訳したものです。韓国のゲイとして「王の男」ブームへの戸惑いが率直に綴られており、映画の内容を推測する上でも面白い文章です。ぜひ読んでみてください。
ハンギョレ21 594号「過度に美しいゲイロマンス」

<彼のレビューを要約します。
映画「王の男」のネタばれ的な要素も含みますので、ご注意ください。↓>


 映画「王の男」は韓国映画の興行成績を塗り替え、多くのメディアがその要因を分析しているにも関わらず「同性愛」に言及するメディアがほとんどないのは異常だ。なぜ「王の男」は、従来の同性愛描写映画に貼られがちだった「Queer(風変わりな)映画」というレッテルを、観客や批評家から貼られずに済んでいるのか。

①「過度に美しいため」ではないか。
・・・主人公コンギルの「しとやか」な描写など、映画の中の男たちの愛が美しく見えるように描かれている。

②「少しでもホモフォビアたちの神経に触る性的表現をすべて排除したから」ではないか。
・・・恋人たちは「熱い視線だけ」を交換する。セックス描写を避けたのは利口な演出だ。ホモフォビアは「同性愛」というとすぐに「肛門性交」を連想して身震いするから。

③男たちの愛を「互いに対する終わりのない配慮と犠牲」として描いているからではないか。
・・・ホモフォビアたちが彼らの愛を「汚い」と悪口を言う根拠が一つもない。
  ↓
 過度に美しい同性愛という理由で, どちらかといえばこの映画は大多数の観客からは同性愛映画とは見なされないようだ。 彼らが知っている同性愛とは、このように美しくはありえないのだ。 あたかも、この映画を同性愛映画だとされた瞬間, 映画の価値が一瞬にして下落でもするかの様に。

 同性愛から同性を離れて愛だけを描写したこの映画は、誰かの話のように一編のよく作られた‘ボーイロマンス’なのかもしれない。
  ↓
 エロチックなセックス描写がなく、慇懃な目くばせだけでもあらゆる事を表現できるゲイロマンスも存在するのだ。同性愛者も、異性愛者と同じように映画を通して夢を見る権利がある。このような「美しい愛」を夢みるQueerたちのためのロマンス映画がたくさん登場することを願う。

 「同性愛コード」の歴史

 ハン・ジュンヨルさんは「王の男」の大ヒットと国民映画的な地位の獲得は、「同性愛コード」を戦略的に「隠した」からだと捉えているようです。これは、今までの同性愛映画史から言っても珍しいことではありません。

 ドキュメンタリー映画「セルロイド・クローゼット」でも詳しく描かれたように、ハリウッドにも数多くいるLGBTの表現者・芸術家たちは、ホモフォビアたちから「変態映画」のレッテルを貼られて上映禁止になることを恐れ、さまざまな工夫を凝らして同性愛表現を隠し、巧妙に映画の中に忍ばせて来ました。
 時には設定を改変させられたり、企画そのものが中止になることもあったようです。
 なぜならハリウッドにおいては60年代まで「同性愛」をスクリーンに映し出すことが自主規制機関のチェックにより禁止されていたからです。
 1969年にアカデミー作品賞を受賞した
「真夜中のカーボーイ」 が同性愛映画というレッテルを「公式には」貼られずに「名作」としての地位を確立したのも、製作者たちによって巧妙な工夫が施されたからだと思います。
(→「真夜中のカーボーイ」を最近見直し、そのことを確信しました。この映画に隠された「同性愛コード」分析を近々、掲載します。)

 現在の韓国は「男性のみが徴兵される」兵役制度が依然敷かれており、「男が男らしくあること」を国として奨励している社会です。
(→ 「ウォンビン兵役報道に思う」参照)
 そのような社会では男同士が愛し合うことは「非生産的」なことだと見做され、軽蔑や嘲りの対象になりがちです。
 しかし「王の男」は、近代以前ではありますが旅芸人と宮廷の王が「愛しあう」姿を歴史劇として堂々と描き出しています。それにも関わらず「同性愛コード」はさほど問題にされず、大統領までもが「この映画を見た」ことを大々的に喧伝し、ブームに便乗しているのです。

 最後は「女」のもとへ戻る王

 製作者たちがどこまで意識的に行なったのかはわかりませんが、「王の男」が結果的に大ヒットして「国民映画」の地位を確立した秘訣はやはり、「同性愛コード」が忌避感を持たれない程度に、万人に受け入れられやすく「美しさ」で薄められたからでしょう。

 また、コンギルという「美しい男」に惹かれた王は、物語の最後には結局「女」の元へと戻るという筋書きも、少なからず影響しているのかもしれません。いや、かなり影響しているのでしょう。

 しかし、やはりこの映画がヒットしたのは、現在の韓国社会の人々の意識下で予測もつかない「何か」が動き始めていることを意味しているように感じられます。実際に「同性愛コードの分析」などもメディアによって始められているようです。今後ますますそうした機会は増えることでしょう。

 男性同士の性行為場面を、物語上の必然として堂々と描いた同性愛映画「ブロークバック・マウンテン」や、ゲイと女性が性行為に挑む場面を含んだ日本映画「メゾン・ド・ヒミコ」も公開されていることですし、なにかと物議を醸し続けることでしょう。韓国のLGBTたちにとって今年は、更なる「社会の中での可視化」に繋げるための絶好の機会なのかも。FC2 同性愛Blog Ranking

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