たかがテレビ013●「松本清張スぺシャル・指・スターになりたい!他人蹴落とし、誰とでも寝るわ貧乏は嫌なの!大女優になるためならレズだって、殺人だって!?」感想(分析編)
↑・・・すごいですね~これ、番組のタイトルです。
先日も取り上げた後藤真希さん主演の2時間ドラマ。なんと放送当日の新聞のテレビ欄には、このように長ったらしい無神経なタイトルが掲載されていました。背景には、火曜夜9時代の「視聴率バトル」があったようです。
(△読売新聞2/22テレビ欄下に掲載された広告。 )
近年、細木数子サマに説教されたがりな「迷える子羊」が急増したおかげで、火曜夜9時代の視聴率争いは激しさを増すばかり。かつて日本テレビの看板番組だった「火曜サスペンス劇場」はターゲットとなる視聴者層が見事にTBS系「ズバリ言うわよ!」に奪われ視聴率急降下。ついに昨年の秋に番組は打ち切られ「DRAMA COMPLEX」として再出発したものの、番組の方針が定まらず大苦戦中なのです。
いくら追い詰められているからと言って旧来の「視聴率稼ぎ」のためのパターンをそのまま踏襲するかのようなPR手法からは、どことなく「昭和の香り」が漂って憐れみを感じさせます。
たしかに、この日のライバル細木サマの番組のテレビ欄も過激です↓
「ズバリ言うわよ!大鶴義丹激白・結婚はもう怖い・・・に細木断言マルシアと離婚は正解」
・・・このセンスとタメを張ろうとしたのでしょうが、品のないライバルと同じ土俵で戦って自分の品まで無くしてしまってどうするんですか。
日本テレビといえば2003年秋にビデオリサーチ契約世帯への視聴率操作事件が発覚しました。反省は事件の直後だけであり、今ではすっかり悪しき体質は復活してしまったようですね。これではいつまでたっても局としてのブランドイメージは上がらず、スポット広告費の売上高でフジテレビに追いつくのは遠い夢のままでしょう。
それにしても引っかかるのは「大女優になるためならレズだって、殺人だって!?」という部分。こんな品のない扱われ方をされた「レズビアン」の人たちの気持ちを、番組プロデューサーはどう考えているのでしょうか。考えてないんでしょうね~ドラマ見ればわかるけど。
そもそも「レズ」という言い方にはどことなく「侮蔑的」なニュアンスが漂うため、今日では当事者たちがあまり使わなくなっているということを知っているのでしょうか。「レズ」という言葉は、ゲイが「おかま」「ホモ」と言われたのと同じような嫌悪感を、当事者たちに沸き立たせるのだと僕は理解しています。
PRだけではなくドラマの内容面でも配慮のなさが目立ちました。レズビアンが登場するたびに、カメラワークや音楽で「薄気味悪さ」を意図的に演出して視聴者の気を引こうという「あざとさ」が繰り返されたのです。
ショッキングな描写を連発して視聴者を釘付けにする・・・それがテレビの2時間ドラマの宿命なのだと製作者たちは安易に考えているのでしょうが、挑戦心を無くして「従来のパターンどおりに」作られた魂の抜けた作品というものは、視聴者にも正直に伝わります。現にこのドラマの視聴率は一ケタ。ライバル細木サマの番組の半分だったようですね。少なくともバラエティーよりは予算も手間もかかっているでしょうに、情けない結果です。
唯一の救い。それは一部の役者さんたちの演技でした。特にレズビアン役を演じていた高岡早紀さんと萬田久子さんは鮮烈な印象を残しました。両人とも、登場シーンでは「幼稚な演出」の犠牲になって化け物のような扱われ方をして気の毒でしたが、その後の様々な場面では見事に「愛する者に思いが通じない哀しさ」と、「それでも愛してしまう一途さ」を好演していたと思います。
できれば、もっと上質な演出のもとで、時間をかけて丁寧に作られた作品の中で、彼女らの名演技を見てみたかったです。
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先日も取り上げた後藤真希さん主演の2時間ドラマ。なんと放送当日の新聞のテレビ欄には、このように長ったらしい無神経なタイトルが掲載されていました。背景には、火曜夜9時代の「視聴率バトル」があったようです。

(△読売新聞2/22テレビ欄下に掲載された広告。 )
近年、細木数子サマに説教されたがりな「迷える子羊」が急増したおかげで、火曜夜9時代の視聴率争いは激しさを増すばかり。かつて日本テレビの看板番組だった「火曜サスペンス劇場」はターゲットとなる視聴者層が見事にTBS系「ズバリ言うわよ!」に奪われ視聴率急降下。ついに昨年の秋に番組は打ち切られ「DRAMA COMPLEX」として再出発したものの、番組の方針が定まらず大苦戦中なのです。
いくら追い詰められているからと言って旧来の「視聴率稼ぎ」のためのパターンをそのまま踏襲するかのようなPR手法からは、どことなく「昭和の香り」が漂って憐れみを感じさせます。
たしかに、この日のライバル細木サマの番組のテレビ欄も過激です↓
「ズバリ言うわよ!大鶴義丹激白・結婚はもう怖い・・・に細木断言マルシアと離婚は正解」
・・・このセンスとタメを張ろうとしたのでしょうが、品のないライバルと同じ土俵で戦って自分の品まで無くしてしまってどうするんですか。
日本テレビといえば2003年秋にビデオリサーチ契約世帯への視聴率操作事件が発覚しました。反省は事件の直後だけであり、今ではすっかり悪しき体質は復活してしまったようですね。これではいつまでたっても局としてのブランドイメージは上がらず、スポット広告費の売上高でフジテレビに追いつくのは遠い夢のままでしょう。
それにしても引っかかるのは「大女優になるためならレズだって、殺人だって!?」という部分。こんな品のない扱われ方をされた「レズビアン」の人たちの気持ちを、番組プロデューサーはどう考えているのでしょうか。考えてないんでしょうね~ドラマ見ればわかるけど。
そもそも「レズ」という言い方にはどことなく「侮蔑的」なニュアンスが漂うため、今日では当事者たちがあまり使わなくなっているということを知っているのでしょうか。「レズ」という言葉は、ゲイが「おかま」「ホモ」と言われたのと同じような嫌悪感を、当事者たちに沸き立たせるのだと僕は理解しています。
PRだけではなくドラマの内容面でも配慮のなさが目立ちました。レズビアンが登場するたびに、カメラワークや音楽で「薄気味悪さ」を意図的に演出して視聴者の気を引こうという「あざとさ」が繰り返されたのです。
ショッキングな描写を連発して視聴者を釘付けにする・・・それがテレビの2時間ドラマの宿命なのだと製作者たちは安易に考えているのでしょうが、挑戦心を無くして「従来のパターンどおりに」作られた魂の抜けた作品というものは、視聴者にも正直に伝わります。現にこのドラマの視聴率は一ケタ。ライバル細木サマの番組の半分だったようですね。少なくともバラエティーよりは予算も手間もかかっているでしょうに、情けない結果です。
唯一の救い。それは一部の役者さんたちの演技でした。特にレズビアン役を演じていた高岡早紀さんと萬田久子さんは鮮烈な印象を残しました。両人とも、登場シーンでは「幼稚な演出」の犠牲になって化け物のような扱われ方をして気の毒でしたが、その後の様々な場面では見事に「愛する者に思いが通じない哀しさ」と、「それでも愛してしまう一途さ」を好演していたと思います。
できれば、もっと上質な演出のもとで、時間をかけて丁寧に作られた作品の中で、彼女らの名演技を見てみたかったです。
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