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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-02
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ブロークバック・マウンテンで見る世界003●UAEでも上映禁止

 いよいよ3月4日の日本公開が迫ってきた映画「ブロークバック・マウンテン」。
 中国だけではなくUAE(アラブ首長国連邦)でも政府が上映を禁止したそうです。

 UAE政府は”有害で異常な行為”から国民を守るためのものだと言っている。
「その映画は我々の文化や伝統に基づいて生活している人々を当惑させる。主人公の性的行為を描くことは東洋社会ではそぐわない。特にイスラム教国やアラブ地方の国々では同性愛のような異常な行為は禁止されているのだから。」アブドラ・アル・アミリ博士はそう語った。 上映禁止を決定した文化情報省は「同性愛男性の性描写は基準に反するため、上映禁止にした」と禁止の理由を述べている。
(→GayJapanNews2/17より

 UAEといえば昨年、同性愛者が集団結婚式をしている最中に摘発されたことが世界中に報じられました。
(→ 「アラブでゲイは逮捕されるらしい」参照)
その後彼らは精神鑑定を受けホルモン治療を受けさせられたのでしょうか。続報がまったくないためわかりませんが、後日談が気になります。

 イスラム教では同性愛は禁じられています。昨年7月にはイランで、同性愛行為の発覚によって捕まったと思われる少年2人が公開処刑され、衝撃的な写真がネット上で公開されました。
 北丸雄二さんのWebサイトによると、この件の詳細については情報が錯綜しているようではありますが、記事の中で触れられたイランの法律のあり方には、驚かされます。

 イランでは性交に及んだ者は絞首、石打ち、刀剣による体の分断、高所からの突き落としのいずれかの方法で死刑。血縁関係にない2人の男性が正当な理由なく裸で一つ布団の下にいたら判事の自由裁量による懲罰。肛門性交ではなくいわゆる素股行為をしていても両者はともに鞭打ち百回。片方がイスラム教徒でない場合は死刑も適用。素股での4回の摘発では自動的に死刑。欲望をもっての同性間のキスも違反です。
 もともとペルシャ文化を引き継ぐイランでは男性同士のキスや手をつないでの散歩は日常茶飯事だったのですが、ホメイニ以降のこのイスラム原理主義体制によってそうした慣習も消え去っていきました。
 イランにゲイ弾圧は厳格に存在します。シェイダさんの件もありました。そういう問題をしっかりと批判するためにも、事実は事実としてきちんと腑分けしなくてはならない。その上で、ゲイであろうとなかろうと、今回処刑された若い2人がホモフォビアに力を借りた権力の犠牲者であることに変わりはないと私には思われるのです。そのことに、深い悼みと怒りとを禁じ得ません。
(→ 「Yuji Kitamaru.com」「NEW YORK JOURNAL Jul.2005」より引用。)

 北丸さんが文中で触れている「シェイダさんの件」とは、1999年に日本でイラン人のゲイ活動家としてカミングアウトした方のこと。
 彼は本来難民であるにも関わらず難民申請を却下され、あやうくイランに強制送還されそうになりました。しかし日本の支援団体の活動が実り、2005年3月に無事、第三国へ出国することが実現できたようです。(→すこたん企画HP内「シェイダさんデータブック」参照)

 最近のムハンマド風刺画問題などでも表面化していますが、まだまだ世界ではお互いの「無理解」がもたらす衝突の火種は転がっています。LGBT問題も、その一つではないでしょうか。
 特に宗教が絡んでくると一筋縄では行かない面があると思うので、まずは「どうしてイスラム教で同性愛は禁止されているのか」、その歴史的・文化的背景を知りたいと思いました。今の僕はその点に関して無知すぎるため、発言する資格はありません。

 それにしても、西欧諸国やアメリカでの公開でさえ、既成の価値観や道徳観に揺さぶりをかけているらしい「ブロークバック・マウンテン」という映画。評価の高まりが国境を越えた広がりを生み、そのことでいろんなことが見えてきました。
 保守的だと言われるアカデミー賞での動向や3月の日本公開での反響等々、注目すべきトピックが今後も満載です。

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