フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-02
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岸惠子リスペクト002●「時代気分」に熱中した頃

チャーミングな毒舌に魅せられる。

可愛い顔してすごいことを言う。しかも体験に裏打ちされた説得力を持つ言葉。

かつてTVKテレビで放送されていた「岸惠子の時代気分」。僕が岸さんのことを知ったのは、ささやかで良心的な対談番組だった。

TVKテレビといえば横浜に本社があるローカルのUHF局。
その頃のTVKテレビといえば昼間は、まるでラジオのようなノリの主婦向け番組をやっていたり、夜は横浜ベイスターズのナイター中継などが編成の中心であり、神奈川県民といえどもコアなファン以外は、あまりチャンネルを合わせることはなかったのではないかと思う。(今はどうだか知りません。)
コマーシャルも神奈川ローカルの「静止画像」が多く、そのチープさが笑いのネタにもなっていた。(今はだいぶ変わったようです。笑)。

番組との出会いは高校生の時だった。なにげなくテレビをザッピングしていたらTVKテレビから突然、優雅なジャズの音色が聴こえて来るではないか。その「TVKらしからぬ」雰囲気が珍しく、ザッピングの手を止めた。

画面には「提供・横浜高島屋」の文字。そして上品な飾り付けが施されたスタジオで、背筋をピンと伸ばした女性が挨拶している。目がとても大きく口元の笑顔がとても印象的な、その人の凛とした「佇まい」がまず僕の目を引いた。
「あ、クリープの宣伝の人だ。」
その頃の僕は岸さんといえばクリープのCMでしか見た事がなかったので、まずはそう思ったように記憶している。
(注:正確には、クリープではなく「マリーム」です。笑)

「こんばんは。岸惠子です。今夜の時代気分のお客様は・・・○○さんです。」
何気なく始まった対談を聴いていると、これがけっこう面白い。特に岸さんの発言が面白い。品のあるキャラクターのわりに、舌鋒が鋭いのだ。しかも色んなことを知っていて、自分の意見をしっかり持っている人だということが伝わってくる。しかも彼女が言うと嫌味にならず、チャーミングなのだ。これは稀有なキャラクターだ。

司会者がいちばん面白い対談番組

まずは、そんな彼女に興味を持ち、番組を毎週見るようになった。
普通、対談番組の司会者は、あまり自分のことを語らないものである。しかし岸さんの場合はそんなパターンなどお構いなしに自分の意見をはっきり言う。しかもそれがいちばん面白い(笑)。次第に彼女の経歴も知って行く。彼女が番組内で、自分からよく語るからだ(笑)。

日本映画を代表する女優だったのに若くしてフランス人と結婚し、パリへ渡ったことから味わった様々な異文化体験。その後、様々な人との出会いからジャーナリスティックな活動に興味を持ち、持ち前の好奇心で世界中の危険地帯に果敢に乗り込んで行った武勇伝のものすごさ。
その体験談や失敗談をはじめ、「どちらの文化にも完全には属していない」と感じる彼女ならではのユーモア、そして痛烈な日本批判・・・それが本当におもしろい。

僕はいつの間にかこの番組を見る時にはぺンとノートを用意して、岸さんの面白い発言を書き留めずにはいられない高校生になっていた。
最近、久しぶりにそのノートを引っ張り出してみたら・・・ちょっと「オタク」が入ってるんじゃないかと思うくらいの書き込み方に、自分で失笑を禁じ得なかった。「時代気分」だけではなく、その頃見聞したテレビ番組や映画、演劇、本などについて何でも記録し、しかもやたらめったら感動し、興奮を書き連ねている独り言の羅列・・・。これを「若さのエネルギー」と言うんだなぁと、しみじみとしてしまったほどだ。

そんな「超・吸収期」だった僕に間違いなく数々の知的刺激を注入してくれたこの番組は、金曜夜10時と月曜午前11時の再放送の計2回放送されていた。
しかし当時は高校生。部活やテスト勉強など多忙を極めていたため、つい見逃すことも何度かあり、その時はものすごいショックで落ち込んだものだった。番組でのプレゼント予告には必ず応募し、2回も本が当選した。葉書には番組へのアツイ思いを書き連ねたので、きっとその思いが伝わったんだろうと勝手に解釈している(笑)。

対談のゲストは「TVKテレビにこんな人がっ!」と驚くような豪華メンバーがよく登場した。
作家・政治家・映画監督・俳優・女優・ジャーナリスト・企業経営者・・・・。話が盛り上がった時には2週に渡って放送されたり、岸さんがフランスに渡った時にはパリで収録されることもあった。月に一度は「総集編」と題して3~4人分のダイジェストが放送されていたので、レギュラー放送を見逃した時の悔しさを少しは埋めてくれる機会にもなっていた(笑)。番組の最後には娘のデルフィーヌ・シャンピさんの写真と詩の朗読もあり、なかなか風刺の効いたセンスのいいコーナーで、こちらも楽しみだった。

その後、僕は東京で一人暮らしを始めたのだが住環境が悪くテレビのない生活で番組を見ることが出来なくなった。そしていつの間にか番組は終わり、岸さんの活動は女優業の比率を高めて行った。
失ってみてはじめて、その大切さを実感する。
僕にとっての「時代気分」は今にして思えば、精神的な母親のような存在だったと言っても言いすぎではない。

次回からは数回にわたり、高校~大学時代のノートを参考にして岸さんの発言の数々を振り返ってみます。
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