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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2006-01
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DJチェン「僕の恋、彼の秘密」●MOVIEレビュー

「ゲイであること」には悩まない映画

新宿武蔵野館ロードショーされた台湾映画。(公式サイト)
ゲイ同士の恋愛映画なのだが、ほぼ「ゲイの世界」に限定して描いているために女性は登場人物としては全く出てこない。
しかもノンケの男性も。ゲイ以外の人物達はせいぜい街頭での通行人か、会社の取引先の相手などの「風景として」出てくるのみだという徹底ぶり。
従来のゲイを題材とした恋愛映画といえば、ゲイであることに悩みながら、秘められた恋に情熱を燃やすことが決まりごとだった。しかしこの映画ではそのテイストはゼロ。ここまで開き直って作ってしまった映画はかつて、なかったのでは。


「ボーイズ・ラブ」的な浮遊感が台湾女性に大ヒット

ゲイ以外の他者を排除すると「ゲイであること」には悩む必要がない。なぜなら異端視する人がいないから、自らの感性に疑問を感じる必要もないからだ。すると登場人物たちの悩みはストレートに「恋愛」のみに向かうことになる・・・ということなのか!?

この映画は1400万円という低予算で作られたにも関わらず、台湾映画としては近年まれにみるヒットを記録したという。特に若い女性が熱狂的に支持し、無名だった主演俳優がスターになるきっかけとなったらしい。その秘密は、社会的なテーマをあえて封じて純粋な「恋愛もの」として描いたところにあるのだろう。
監督は女性であり、制作当時はまだ23歳。当事者ではないから見えないものがたくさんあるのだろうし、逆に言えば、当事者ではないからこそこんな風に「飛べた」のかもしれないが・・・。

「ゲイの世界ってこんな感じだったらステキッ?」

・・・という、女性が思うユートピアを描き出したために、結果としては監督と同世代の女性のニーズにピッタリと合致。同性愛映画としては異例の大ヒットとなったようだ。

ただ、肝心の恋愛ドラマとしては、はっきりいって10年以上前の香港映画ブームでよく見かけた恋愛映画の定番パターンに収まってしまったという感じ。コメディタッチで波乱万丈、歌謡曲をBGMに泣かせる場面がお約束。「娯楽」としてのサービス精神が過剰すぎて全体としては大雑把な印象を受けた。

主人公が・・・いいっ!

そんな、映画としての多少の欠点(←失礼・・・)を埋め、生き生きとしたものにしているのは俳優たちの人間的魅力。特に主演のトニー・ヤン君は抜群で目が離せない。(雑誌「yes」の表紙の人)。素朴で純情でまっすぐな役にピッタリのルックスで、なにをしていても「カッコかわいい」。彼本人のキャラクターの魅力が、映画全体を覆いつくしているかのよう。
他にもルックスのいい人がたくさん出てくるので・・・そういう面では、オススメです(笑)。
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