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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2005-12
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レイザーラモンHGを観察せよ002●彼がノンケであるということ

前回の記事を自分で読み返してみたら・・・笑ってしまいました。たかだかお笑い芸人に対して過剰反応しすぎ(笑)。
・・・まあ、小心者のゲイにありがちな自意識過剰なショック状態とでもご理解ください。臆病なんです、基本的に。

それに僕は元々テレビをあまり見ないので、今のところHG氏を「知っている」とはとても言えません。これから意識的に見るようにしてみたら、彼のことを好きになるのかもしれないし嫌いになるのかもしれない。それもわかりません。どう変わって行くのかを自分でも楽しみにしながら、この連載を進めてみようと思います。

さて今回は、前回の記事へのコメントから「回族連邦共和国」の「大統領」(と、呼ばせてもらってます。笑)の言葉を紹介します。

HG。
 本人いわく、ゲイではないそうです。確実に。
 不肖大統領も、ちまたで騒がれるほど、オモロイとは思いませんわ。
 べしゃりがOKなわけでもない。
 みためがウリなわけでもない。←肉付きはええけど(プロレス経験者)
 あの動きだけ?
 年明けには消えるかも?(^^) ご指摘のように、気弱らしく、グラサンあるから派手なパフォーマンスができる・・・・。 
 いまのところ、ギョーカイに消費されているだけなんすかねえ。
 お笑いでも、政界でも、学界でも、

  思想性

がないと・・・・ 持続せんような気がしますわ。

 ノンケ特有の無神経さ・・・か(ええ意味での)
 ん? 大統領じゃん!(T_T)
●大統領はノンケだったんですね。
(このブログ、性別あまり意識せずにやってるもんで。笑)
前回ノンケの特徴を「いい意味での無神経さ」なんて書きましたが・・・実はうらやましいんです。男同士だからこそ醸し出せる解放感とか体育会的なノリって、僕にとっては「特に」無縁の世界でしたから(爆)。そんな僕の直感では、HG氏をテレビで見かけた時すぐに「ノンケだな」と気付きました。あの恥じらいのない身体の使い方は「男」そのもの。もし男を性的対象として意識する感性の持ち主なら、テレビという公の場であそこまで大胆なことは、出来ないのではないかと思います。

お笑い芸人は「有名になりたい」ということがまず先立つのでしょうから、HG氏があのキャラをやるようになったのも「目立ちたい」という以外に深い理由はないのでしょう。その真価が問われるのはこれから。注目を集めた後も生き残れるかどうかは「思想性の有無」によるという指摘はその通りだと思います。事実、長年活躍しているお笑いの人たちは皆、笑いに哲学を持っているし美学を持っていると思います。現在のHG氏から、その「根っこ」の部分が感じられるかというと怪しい感じがしますが、そうしたものは戦いながら自分で培って行くものなのかもしれないので、まだ結論の出ることではないかもしれません。

彼がノンケであるということ

ただ、もし彼がゲイであったならば、笑いを通してゲイや「世間のゲイ観を批評する」ことに表現者としてのモチベーションを保てるのでしょうが、ノンケであるためにそうした意識は恐らくないでしょう。
そこが、「ゲイ・アーティスト」と彼の大きな違いであり、懸念材料でもあります。当事者ではないからこそ出来る大胆なゲイ描写が笑いを取っているというのが現状。
しかしそのことは、今後彼の表現が無邪気に暴走しかねないという危険も孕んでいると思います。


「おかまキャラ」だらけのパターンを打ち破ったことは革新的

今までの日本のテレビ界や芸能界で注目されてきたゲイは、ゲイ本人による「おかまキャラ」が主流でした。女性っぽい喋り方が「パターン」であり、実際以上に誇張して笑いをとるため、結果として彼らは「ゲイ=おかま」という一面的なイメージを拡大させてきました。しかし実際に生活しているゲイは、そういう人たちばかりではありません。男っぽい喋り方や男っぽい性格の人だって、たくさんいます。なぜならパートナーに「男っぽさ」を求めるゲイの方が多数派だからです。理由は簡単なこと。ゲイは基本的に「男」が好きなんだから。

「誇張されたお笑いキャラ」という意味ではパターンどおり

HG氏のブームは結果として、今まであまり認識されていなかった「男っぽいゲイ」の存在を世の中に印象付けることには、なっているようです。しかし結局は「誇張化されたお笑いキャラ」であり、「ハードゲイ」という、ゲイの中でも滅多にお目にかかれない特殊な扮装をする人たちのことを取りあげたに過ぎません。彼の撒き散らす誇張されたゲイ・イメージが「生活者としてのリアリティのあるゲイ」の認知につながらない事は、依然として懸念材料ではあり続けるでしょう。その意味では本質的に、今までのパターンどおりではあるわけです。

「異常イメージ」からはいつ脱却できるのか

芸能界に実際にたくさんいるであろうゲイの俳優や歌手たちは、「ゲイである」ことを公表して活動はしていません。制作現場や仲間内では周知の事実であっても、表立ってマス・メディアに公表することは控えられています。同性愛者であるというイメージを表面化することは芸能マスコミによる「スキャンダル」に発展しかねません。ゲイに嫌悪感を持っている保守的なファン層を支持母体とする人の場合、それはかなり「リスキーな賭け」であり致命的なイメージダウンを招きかねないからです。(例外として歌手の槇原敬之さんがいますが、彼の場合は事件によって表面化したに過ぎず、本人が望んで公表したわけではありません。)

ノンケであるHG氏は、一般的なゲイ・イメージの「バリエーション」は増やしました。しかしそのことは、本質的には変わっていない芸能界の体質や一般社会のゲイ・イメージを、すぐに変化させるわけではないようです。
しかし長い目で見た時に、ひょっとしたら・・・という期待も、ほんの少しは持たせてくれるようにも感じます。
現状としてはまだ何とも言えないですね。だからこそ、意識的に見続けてみようと思っています。

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☆画像は発売中の雑誌「TV LIFE」より。来年の抱負を述べている記事です。
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